木質パネル類を構造用途に利用する場合,釘接合性能の耐久性が重要となる。本論文では,パーティクルボード(PB)と合板(PW)を用いて,促進劣化処理試験を行う際の釘の打ち込みタイミングによって各釘接合性能にどのような影響を及ぼすのかを検討した。その結果,釘打ちした後に促進劣化処理を施したDry-1と処理後に釘打ちを行ったDry-2において,JIS規格に規定された釘側面抵抗力(Lateral nail resistance:LNR)残存率,および釘頭貫通力(Nail head pull-through:NHP)残存率が同程度になったことから,促進劣化処理前後の釘打ちのタイミングはLNRやNHPに影響を及ぼさないことが明らかとなった。一方,ASTM規格に規定される釘引抜抵抗力(Nail withdrawal resistance:NWR)に関しては,Dry-1の方が明らかに小さな値を示した。