教育学研究
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88 巻, 1 号
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
論文
  • 非対面型授業の対面型学校教育への代替可能性と限界
    鈴木 篤
    2021 年 88 巻 1 号 p. 1-13
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/19
    ジャーナル フリー

     近年、非対面型授業の可能性に注目が集まっているが、どの程度まで従来の対面型学校教育に代替可能なのかについて研究の蓄積は十分でない。実際には、非対面型授業は従来の学級が有していた機能を何らかの形で確保しない限り、対面型学校教育には代替しえないだろう。生徒の社会化には学級制度が大きな役割を果たしており、たとえ短期的には非対面型授業が「うまくいっている」ように見えても、実際には参加者自身の過去の(対面型の)学級を通した被教育経験によって支えられている可能性も存在するためである。

  • 意味志向の文化概念を基盤とすることの意義
    小山 英恵
    2021 年 88 巻 1 号 p. 14-26
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/19
    ジャーナル フリー

     本稿では、バルトの主張する意味志向の文化概念を基盤とする異文化間音楽教育が、文化解釈学に依拠して、人々の音楽実践への意味付与の探究に学習の焦点をあてる点、及び祖国の伝統音楽を自文化とせずに開かれた音楽文化的アイデンティティの形成を支える点において、従来の異文化間音楽教育を転換させることを明らかにした。また、この教育のプロセスが、音楽学の内容も一つの意味付与として相対化しつつ、自己、他者、音楽世界の新たな認識をひらく点に意義を見出した。

  • 子ども調査研究所による子ども研究の射程
    渡邊 真之
    2021 年 88 巻 1 号 p. 27-39
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/19
    ジャーナル フリー

     戦後日本の大衆消費社会への子どもの参入過程を明らかにする一つの手がかりとして、本研究は1960年代の子ども調査研究所の子ども研究における消費の位置づけについて考察した。研究所は子どもの商品や子ども市場についての実証的な子ども調査を通して、子どもと企業の関係から子どもの消費の形成過程の探究を試みていた。研究所の子ども研究では、社会参加の可能性と消費社会への従属のはざまで子どもの消費の組み換えが模索されていた。

2020年の教育改革案・調査報告等
連載 教育研究の現在 第22回
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