哺乳類科学
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44 巻, 2 号
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総説
原著論文
  • 揚妻-柳原 芳美
    2004 年 44 巻 2 号 p. 147-160
    発行日: 2004年
    公開日: 2008/03/05
    ジャーナル フリー
    愛知県犬山市および岐阜県可児市を中心に分布しているアライグマ(Procyon loter)の導入から定着,分布拡大までの過程を,新聞記事や聞き取り情報などから分析した.その結果,1962年に犬山市で起きた日本モンキーセンターからのアライグマ12頭の脱走,1982年可児市でのアライグマ約40頭の放逐などが,この地域にアライグマを定着させた要因と考えられた.また,アライグマの分布が急速に拡大したのはゴルフ場や道路建設および宅地開発が影響していることが示唆された.その後,アライグマは愛知·岐阜県境に広がる丘陵地を中心に定着し,徐々に南東へと分布域を拡大してきたと考えられる.野生化アライグマの問題点は様々に指摘されているが,本稿ではその対策のあり方についても検討を加えた.
短報
  • 室山 泰之, 金森 弘樹, 北原 英治
    2004 年 44 巻 2 号 p. 161-165
    発行日: 2004年
    公開日: 2008/03/05
    ジャーナル フリー
    野生ニホンザル個体72頭を対象として4箇所(上腕中央部後面,大腿中央部後面,肩甲骨付近,臍部周辺)の皮厚を,ノギスと簡易皮厚計(ファット·オー·メーター®)および栄研式皮厚計を用いて計測した.その結果,3種類の器具を用いた測定値には強い相関が見られた.ノギスでの測定値は栄研式皮厚計による測定値の56.7-72.9%しかなく,ばらつきも大きかった.一方,ファット·オー·メーターによる測定値は,栄研式皮厚計による測定値と高い相関があった.これらの結果から,簡易皮厚計を用いた皮厚計測は,ニホンザルの栄養状態を知るための指標として有効であることが示唆された.
報告
連載 「食肉目の研究に関わる調査技術事例集」
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