哺乳類科学
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46 巻 , 1 号
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巻頭言
原著論文
  • 塚田 英晴, 深澤 充, 小迫 孝実, 須藤 まどか, 井村 毅, 平川 浩文
    2006 年 46 巻 1 号 p. 5-19
    発行日: 2006年
    公開日: 2007/06/26
    ジャーナル フリー
    栃木県内の放牧地において自動撮影および痕跡調査による哺乳類相調査を行い, 両手法の結果を比較した. さらに自動撮影データの特徴を記載し, 本手法のさらなる洗練化を検討した. 確認哺乳類は16種であり (自動撮影:12種, 痕跡調査:14種), 県内で確認されている中大型哺乳類13種のうち9種が含まれていた. 痕跡調査では, 夏と秋に確認種数が減少したが, このような季節による影響はカメラ調査では確認されなかった. カメラ調査は一年を通じて利用可能と考えられる. 両調査における確認種の一致度は低く (k統計量:0.43, 95%信頼限界:0.29-0.56), 出現頻度指標 (哺乳類の撮影頻度と痕跡発見数) の相関は有意ではあるが高くなかった (r=0.58, p<0.05). 両手法は相補的関係と考えられた. 各放牧地で自動撮影による野生哺乳類確認種数が最大に達するのに平均218.4 (最小:24.4-最大:780.9) カメラ日の調査努力を要したが, 1放牧地当たり1台の自動撮影装置では当該放牧地の最大確認種数を測定する上で十分ではなかった. また, 異なる機種の比較から, 連続撮影防止用の休止機能は生息種確認調査での有効性が示唆された. 自動撮影装置による哺乳類相調査を放牧地で行う際, 2台以上の自動撮影装置をもちいて3ヶ月間調査を継続し, 痕跡調査も補足的に実施することが推奨される.
  • 遠藤 晃, 松隈 聖子, 井上 渚, 土肥 昭夫
    2006 年 46 巻 1 号 p. 21-28
    発行日: 2006年
    公開日: 2007/06/26
    ジャーナル フリー
    霧島山地, えびの高原において, ニホンジカに対する餌付けの影響を明らかにする目的で, 観光客による餌付けの定量化を試みた. のべ71時間の観察時間のなかで, シカに何らかの興味を示し接近したのは977団体, 2,733人, このうち183団体, 579人がシカに餌を与えた. 接近した人数と餌付けした人数の間には正の相関がみられ, 接近した人数の約20%が餌を与えていた. 与えた餌のメニューは, スナック・菓子類が70%を占めており, 1団体が平均0.63袋の菓子類を与えていた. 餌付けされたシカのグループサイズは1~11頭で, 平均4.8頭であった.
    一日の駐車場利用台数と一日の餌付け人数, 餌付け団体数の間には正の相関がみられた (一日の餌付け人数:r=0.737, F=10.7, p<0.0014, 一日の餌付け団体数:r=0.737, F=10.7, p<0.01). また, 回帰式から, 年間の餌付け人数, 餌付け団体数が23,000人, 7,000団体と推定され, 餌付けがシカにとって一つの餌資源となっていることが明らかになった.
短報
  • 船越 公威, 大沢 夕志, 大沢 啓子
    2006 年 46 巻 1 号 p. 29-34
    発行日: 2006年
    公開日: 2007/06/26
    ジャーナル フリー
    オリイオオコウモリPteropus dasymallus inopinatusについて, 沖縄島周辺島嶼での1994~2005年にわたる直接観察, 食痕・ペリットの有無および聞き取り調査によって, 古宇利島, 伊江島, 水納島, 伊計島, 宮城島, 平安座島, 浜比嘉島, 津堅島および久高島に生息することを確認した. 与論島のオオコウモリに関して, 入手された標本・資料の検討結果からオリイオオコウモリと同定し, 与論島が本亜種の新分布地として追加された. さらに同島では詳細な生態的調査も行い, 2004年9月と2005年2月に少なくとも5頭の生息を確認した. 特に夏~秋季には親子も見られた. 食物としては, 春季にはアコウFicus superbaやモモタマナTerminalia catappaの果実, 夏~秋季にはシマグワMorus australisやフクギGarcinia subellipticaの果実, 冬季にはガジュマルF. microcarpaやアコウの果実が利用されていた. 以上の観察結果からオリイオオコウモリは, 個体数が少ないながらも, 一年を通して与論島に定住し繁殖しているものと考えられる.
  • 川口 敏
    2006 年 46 巻 1 号 p. 35-39
    発行日: 2006年
    公開日: 2007/06/26
    ジャーナル フリー
    A total of 29 male specimens of Mustela killed by traffic accident on the road in Kagawa prefecture were identified by the relationship between head and body length (HBL) and tail length (TL), or hind foot length (HFL) and TL. However, the tail ratio (the proportion of TL to HBL), which is one of the method to distinguish between both species so far, is not adequate for the identification, because there is no difference between both the ratios (46.8% to 59.0% in M. sibirica coreana; 41.3% to 47.1% in M. itatsi). In addition, there seems to be no differences between both altitude distributions (5 m to 110 m in altitude in M. s. coreana; 5 m to 210 m in altitude in M. itatsi), according to the 29 specimens collected in this study.
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