人間ドック (Ningen Dock)
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21 巻, 4 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 篠原 幸人
    2006 年 21 巻 4 号 p. 843-849
    発行日: 2006年
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
  • 山本 英彦, 武友 麻衣, 田中 宏暁, 吉田 るみ子, 萱嶋 誠, 小野 敦子, 名取 省一, 橋口 照人, 丸山 征郎
    2006 年 21 巻 4 号 p. 854-859
    発行日: 2006年
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    従業員の定期健康診断で生活習慣の改善を指示された人を対象に,ステップ台を用いた8週間の運動プログラムを実施し,その前後での運動能力や体重,腹囲,総コレステロール値,血圧などを測定することでベンチステップ運動の有効性を検討する.方法:対象者33名を無作為に2群に振り分け,運動群には運動負荷試験により決定した乳酸閾値に相当する台高と昇降頻度でのベンチステップ運動(踏み台昇降)を行った.運動は10分連続を1単位として1日3単位,週21単位の運動を指示し,試験期間中の食事指導や食事制限は行わなかった.結果:運動群では8週間の試験終了後に運動能力の有意な向上のほか,腹囲や総コレステロール値に有意な改善が認められた.予定されたプログラム(週21単位)の完全実施率は11.8%のみであり,週14単位以上実施した人を合わせても42.2%の実施率であった.しかし週14単位以上実施した人では有意な体重減少が認められ,高血圧の人も全例に血圧の低下が認められた.結論:乳酸閾値でのステップ運動を8週間継続することで腹囲や高コレステロール血症者の総コレステロール値の有意な低下が示された.またこの運動を週14単位以上行うことで体重減少や血圧低下も認められ,生活習慣病を予防・改善するための運動量としては乳酸閾値でのステップ運動を1日2単位,週14単位以上行うことが推奨される.
  • 橋本 佳明, 二村 梓, 須田 隆興, 浜 英永, 井上 富夫, 向山 美雄
    2006 年 21 巻 4 号 p. 860-865
    発行日: 2006年
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    飲酒,喫煙と血圧/血清脂質/血糖異常率および肥満率との関係について検討した.方法:対象は職域健診を受けた10,543名の男性.喫煙,飲酒,常用薬剤の情報は自記式アンケート調査で得た.結果:高血圧(収縮期130mmHg以上かつ/または拡張期85mmHg以上),高トリグリセリド(TG)血症(150mg/dl以上),低HDLコレステロール(HDL-C)血症(40mg/dl未満),空腹時高血糖(110mg/dl以上),肥満(body mass index:BMI25以上)の率は,それぞれ40.0%,23.8%,6.5%,10.8%,27.2%であった.多変量ロジスティック解析により交絡因子を調整して喫煙の影響を検討したところ,喫煙者は非喫煙者と比較し高TG血症率,低HDL-C血症率,肥満率が高率で,高血圧率が低率であった.非喫煙者と過去喫煙者との間には肥満率以外は差が認められなかった.一方,飲酒者は非飲酒者と比較し高血圧率,高TG血症率,高血糖率が高率で,低HDL-C血症率が低率であった.肥満率は飲酒の影響を受けなかった.最も強く喫煙および飲酒の影響を受けたのはHDL-Cであった.結論:飲酒,喫煙と動脈硬化の危険因子頻度との間には強い関連が認められた。動脈硬化予防のために禁煙,節酒が重要であると考えられた.
  • 中川 善雄, 松原 明夫, 冨田 照見, 松岡 謙二, 中蔦 教夫, 宮本 享, 喜種 慎一, 佐藤 さおり
    2006 年 21 巻 4 号 p. 866-871
    発行日: 2006年
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    心電図同期magnetic resonance angiography(MRA)を未破裂脳動脈瘤症例で撮影し,動脈瘤の瘤径と形態について収縮期画像と拡張期画像で比較検討した.方法:2004年4月より2005年12月までに心電図同期MRAを撮影した未破裂脳動脈瘤の受診者29名(男性14名・女性15名),31動脈瘤を対象とした.内訳は,中大脳動脈系13個,内頚動脈系11個,前交通・前大脳動脈系6個,椎骨・脳底動脈系1個であった.瘤径の変化は長軸方向の瘤径を用いて,収縮期と拡張期での瘤径の比率を算出し正常血管の変化率との比較で判定した。形態変化はワークステーションを用いて作成した3次元画像で動脈瘤の一部に明らかな瘤壁の突出や拡張を認めた場合に形態変化があると判定した.結果:拡張期より収縮期で瘤径が有意に大きくなる動脈瘤は31個中6個(19%)であった.拡張期に比較して瘤壁の形態が明らかに変化する動脈瘤は31個中13個(42%)であった.内頚動脈系の動脈瘤に瘤径が変化するものが多く,前交通動脈系・中大脳動脈系に形態が変化するものが多く認められた.結論:瘤壁の一部の形態が変化する動脈瘤はその部分が脆弱であると考えられ,瘤壁の形態変化を認めない動脈瘤より将来破裂する危険性が高いと推測した.心電図同期MRAにより未破裂脳動脈瘤の破裂しやすさを個別に予測できる可能性があると考えられた.
  • 水野 泰孝, 金川 修造, 工藤 宏一郎
    2006 年 21 巻 4 号 p. 872-876
    発行日: 2006年
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    わが国の海外派遣労働者の数は増加傾向にあり,特に近隣アジア諸国への日本企業の進出はめざましく長期滞在者も多い.中国への長期滞在の場合,査証取得にあたり国公立病院発行の健康診断書の提出を義務付けていることから,当センターでは多くの中国渡航前健康診断の依頼を受けている.今回我々は当センターにおける中国渡航前健康診断の現状を紹介し,海外派遣労働者への健康診断のあり方について考察する.方法:対象は2005年10月から2006年3月までに当センター渡航者健康管理室を受診した2,138名のうち,中国査証取得目的で受診した428名を対象とし,中国政府指定の健康診断書の項目に基づいて行った健康診断結果を解析した.結果:受診者のうち男性は290名,女性は138名で,平均年齢は36.7歳であった.滞在都市は上海,北京,大連の順で,滞在期間は3年間が最も多かった.健康診断による異常所見では心電図によるものが目立ったが,新たな治療を必要とするものではなかった.しかし肥満が19%にみられ,メタボリックシンドロームの可能性がきわめて高いと思われる赴任者もみられた.結論:海外派遣労働者に対する健康診断は経過観察が困難であるうえ,現地における食生活や環境の変化による慢性疾患の悪化が重要な問題である.各企業の産業医が中心となり,フォローアップ体制の強化ならびに渡航前健康診断の充実化を推進する必要があると考えられた.
  • 笹森 典雄
    2006 年 21 巻 4 号 p. 877-924
    発行日: 2006年
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
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