日本国内における生活排水処理施設整備の概成に向けて発生が予想される既設浄化槽からの廃棄物について,実測値に基づき,廃棄物の処理方法を変化させた場合の廃棄物発生量及び温室効果ガス(GHGs)排出量のシミュレーション解析を行った.既設単独処理浄化槽349万基分の廃棄物発生量は43,357千t,再生利用量は33,932千tと算出され,最終処分量の削減には廃プラスチック類の再生利用が有用と示唆された.GHGs排出量は廃プラスチック類の処理方法を埋設から焼却へ変更すること等により5,331千t-CO2eqから6,816千t-CO2eqと大きく変化し,スラブ打設に用いる資材由来のGHGs排出量が90%程度を占めたことから,GHGs削減には資材の使用量の抑制とともに,FRPの再生利用が必要と考えられた.
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