鮮新統大田テフラ層は, 水平距離150km以上連続し, 火砕堆積物からその2次移動による堆積物までにわたる8堆積相が区別されている. 本テフラは, バブルウォール型の火山ガラスと軽石からなり, 前者の粒子密度は2.25g/cm
3, 後者の粒子密度は1.15g/cm
3である. 本テフラの構成粒子の沈降速度Wは, g: 重力加速度, σ: 粒子密度, ρ: 媒体密度, a: 粒子半径, Cd: 坑力係数, η: 動粘性係数, Re: 粒子レイノルズ数として次式で示される.
Cd=26+24/Re, W=[-9η+{81η
2+156ρa
3(σ-ρ)g}
0.5]/39ρa
粒子の密度と沈降速度の関係式と図解法に基づいた粒度分析結果から, 粒度分析の各係数からみた各堆積相の特徴を明らかにし, 運搬・堆積機構の力学的解釈を試みた. 特に力学的解釈では, 堆積層のうち軽石と火山ガラスを混じえた紛体からできているものについて, 分散圧平衡, hydraulic 平衡のいずれの傾向を示すかを粒度から伴定することを試みた.
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