大気環境学会誌
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47 巻 , 3 号
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あおぞら
総説
  • 早川 和一
    47 巻 (2012) 3 号 p. 105-110
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル フリー
    化石燃料の燃焼に伴って二酸化炭素の他にも種々の化学物質が発生し、気候変動の要因となるばかりでなくヒトの健康や生態系にも影響を及ぼしている。こうした有害化学物質の一つに多環芳香族炭化水素(PAH)及びニトロ多環芳香族炭化水素(NPAH)がある。以前からPAH、NPAHに発がん性を有するものが多いことは知られていたが、最近、これらの酸化体である水酸化体やキノン体のなかに、内分泌かく乱作用や活性酸素過剰産生作用を示すものがあることも明らかになり、肺がんだけでなく、喘息などのアレルギー疾患や心疾患などとの関連も疑われるようになった。著者は、20年ほど前にHPLC-化学発光検出法による超高感度なNPAH分析法を開発したことを契機に、我が国のみならず、日本海を挟む中国、韓国、ロシアの研究者と協力して大気PAH/NPAHモニタリングネットワークを組織した。そして、今日まで10年以上にわたって、これらの国々の都市とバックグラウンド地点で大気粉塵を継続捕集し、PAH、NPAHを追跡し、汚染レベルや発生源の変化、大気反応、長距離輸送などを追跡してきた。そこで、本大気環境学会賞総説では、著者の東アジアにおけるPAH、NPAHに関する研究成果を中心に、分析法や毒性にも触れながら紹介する。
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  • 畠山 史郎
    47 巻 (2012) 3 号 p. 111-118
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル フリー
    中国本土上空における大気汚染物質の航空機観測と、沖縄の辺戸岬に新設された長距離越境大気汚染物質観測のためのステーション(辺戸岬大気・エアロゾル観測ステーション;CHAAMS)における地上観測について総説した。中国本土上空で捕集されたエアロゾルは予期に反して充分中和されていた。中国の西部地域では硫酸塩がアンモニア塩に比べて幾分過剰に存在するが、東部地域ではアンモニウム塩の方が硫酸塩よりも過剰に存在した。これは中国東部地域においてはSO2の放出量よりもアンモニアガスの放出量の方が多いからであると推測された。また、沖縄辺戸岬で捕集されたエアロゾル中の硝酸塩は微小粒子よりも粗大粒子に多く含まれていた。これは硝酸塩の大部分が微小粒子に含まれている中国の観測結果とは大きく異なっている。最も重要な原因は硝酸アンモニウムの熱的不安定性である。中国において微小粒子として生成した硝酸アンモニウムは長距離輸送の途上で熱分解し、硝酸ガスとアンモニアガスになる。その後、硝酸ガスが周辺に存在する海塩や土壌粒子のような粗大粒子に吸着されたものと考えられる。
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原著
  • 道岡 武信, 佐藤 歩
    47 巻 (2012) 3 号 p. 119-126
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル フリー
    単純建物周辺および実低層市街地内の気流・拡散場に対してRANSを実行し、風洞実験値との比較によりその適用性を検討した。本数値モデルでは、複雑な建物形状を詳細に解像できるように、座標系に関係なく格子点を不規則に配置できる非構造格子の有限体積法を採用した。また、非構造格子で煙源近傍にも密な計算格子が設定できるため、ガス拡散を気流場と同様にオイラー的に解いた。RANSは比較的大きな建物の後流域において、平均速度および速度変動強度の標準偏差を過小評価する傾向にある。そのため、乱流モデル中に存在するモデルパラメータである乱流シュミット数には比較的小さな値を選択する必要がある。本解析では、乱流シュミット数を 0.2~0.5を適用した場合に、風洞実験値に比較的良い一致を示すが、乱流シュミット数はガス拡散に大きな影響を及ぼし、適切な値を選択しなければ数倍程度の誤差を含む場合がある。
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技術調査報告
  • 竹内 庸夫, 松本 利恵, 唐牛 聖文
    47 巻 (2012) 3 号 p. 127-134
    公開日: 2012/10/23
    ジャーナル フリー
     埼玉県の海風時の風上および風下地点において、季節別時間帯別に揮発性有機化合物(VOC)濃度の特徴を把握した。その上で、光化学オキシダント(Ox)の高濃度現象を、VOCの物質別濃度から検討した。各季節のOx高濃度日を含む15日間について、調査対象とした99物質のうち、成分分類として組成比が高かったのはアルカンと芳香族であるが、オゾン生成能としてはアルケン、芳香族、アルデヒドが大きい寄与率を示した。これらを構成する主要な物質は、エチレン、プロピレン、ブテン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドであった。経時変化をみると、Ox高濃度日には日中のVOC排出が関係していると考えられ、特に風上側である県南部地域における日中のVOC高濃度化が、風下側である北部地域のOx高濃度に影響していると示唆される事例が認められた。また、アルデヒドはいずれの季節においても日中に濃度が上昇するが、特に夏季に顕著であり、その濃度変動はOxの濃度変動と類似していた。アルデヒドの多くは光化学反応によって生成されることを示しており、Ox生成に強く寄与すると考えられる。
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