画像電子学会研究会講演予稿
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画像電子学会第216回研究会講演予稿
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 二宮 洋介, 池田 典生, 山崎 甲将, 若原 徹
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-01
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    画像中から回転・伸縮・平行移動を含む顔領域を検出・認識する技術について,[1]右目,左目,鼻,口の各顔特徴に部分空間法を適用し最大尤度検出に基づき顔領域を同定して得られる正規化顔画像に対して固有顔空間での各個人の平均ベクトルとの最小距離識別により認識を行う手法,[2] 各個人のテンプレート顔画像を用意してアフィン変換不変の最大相関マッチングを行うGAT相関法により顔領域の検出とマッチングを同時に行い最大相関値で顔識別を行う手法,の検討結果を報告する.HOIP顔画像データベースから正面および±5度回転した水平方向撮影による顔画像データ300人×8枚を用いた実験結果より,提案手法の有効性を示す.
  • 石川 麻美, 渡邉 恵理子, 太田 真衣子, 村上 保夫, 小舘 香椎子
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-02
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    言葉を話せない、何らかの理由で動けない患者や老人に対する個人認証や、患者の意志を認識できる技術が実現すれば、患者自身および医療現場で働く人々(介護負担者など)の負担が大幅に軽減できることが期待できる。我々のグループでは、光の特性を生かし高速で相関演算可能なVanderLugt Correlatorを原理とする、高速光並列相関器Fast Face Recognition optical parallel Correlator(FARCO)(1000~4000faces/s)を構築している。このシステムを用い、入力、およびデータベースに時系列情報を用いた顔認識用アルゴリズムを適用し、ロバスト性の検討を行った。また、システムを想定したシミュレーションにより、動きの激しい小児・乳幼児を対象とした認証実験を行った結果、本人認識の可能性を得たので報告する。
  • 劉 洋, 清野 悠太, 柳 允善, 中沢 誠, 大内 康裕, 及川 靖広, 山崎 芳男
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-03
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    本来,音は「聞く」ものである.しかし,たとえば可視化をするなど耳以外の感覚器で音を捉えることで音や音場の様子を理解し,把握することが可能となる.本論文では,さまざまな共鳴型騒音制御装置内の様子を可視化し吸音効果に関し検討を行った.走査型レーザドップラ振動計(Scanning Vibrometer,以下SVM)のレーザヘッドと鋼壁との間の空間に透明アクリル製の共鳴装置を設置し,仮想投影面となる鋼壁上を多点観測し,各位相ごとに画像化した.さらに,動画で表示することによって共鳴型騒音制御装置内の音場を可視化した.
  • 隈元 桂之, 富永 昌治
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-04
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    最近のプロジェクタはパソコンによる色制御が可能で,画素ごとに色度を指定することができるので柔軟な光源システムとして視覚情報処理,コンピュータビジョン等の分野において利用することができる.Digital Light Processing (DLP)方式のプロジェクタは高速に回転する4色カラーホイールとディジタルマイクロミラーで色光を表現しているため,CRTやLCDよりも色制御が困難で色制御の従来法では精度が十分ではなかった.本研究ではDLPプロジェクタの色制御のための新しい方法を提案する.本色制御法はニューラルネットワークに基づく.またプロジェクタには投影面での輝度のばらつきや投影距離による輝度の変化があり,これらを補正する手法も提案する.
  • 駒田 隆之, 富永 昌治
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-05
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    我々は美術絵画のディジタルアーカイブを目的として,絵画表面の計測,記録,映像再現に関する研究を実施してきた.これまでに油絵のように表面に光沢や鏡面反射をもつ絵画に対して,表面形状や表面反射の特性を獲得する方法を開発した.またこれに基づいて表面の3次元反射モデルを決定して,リアルな画像をレンダリングする手法を提案した.本論文では美術絵画として水彩画を取り扱う.水彩画の表面特性は油絵とかなり異なる.絵画表面に光沢がなく,画用紙の緩やかな凹凸や,紙自体のざらつきなどが存在する.水彩画をディジタルデータとして記録するにはこれらの特性を考慮する必要がある.絵画を計測するシステムとしてマルチバンドのイメージング系を使用する.これで絵画表面の法線と分光反射率を推定する.光反射モデルにはOren-Nayarモデルを採用する.最期に,推定した水彩画の表面特性情報を用いて絵画画像のレンダリングを行う.
  • 岸山 明日香, 富永 昌治
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-06
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    相互反射は日常よく見かけられる現象である.2つの異なった色の物体が接近して存在する場合,これらの表面間で相互反射現象を観測することができる.この現象はシーンの見えを変化させるので,コンピュータビジョンや画像処理の分野で問題となっている.本論文では,多重反射を考慮した完全拡散表面での相互反射を分光レベルで詳細に解析する.我々はマルチバンドカメラによる分光画像システムを用いる.まず,相互反射の影響が含まれている分光反射率から,物体の固有分光反射率を推定する.次に,ラジオシティ法を分光的に拡張し,推定した固有分光反射率から拡散相互反射の再現を行う.
  • 木下 健治
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-07
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    生命科学の分野ではDNAやタンパク質データの3次元表示に分子グラフィックスソフトウェアが役立つため,既に優れたプロクラムが公開されている.しかし,この分野のプログラミング技術に関する報告は少ない.このため,様々なグラフィックスライブラリとコンピュータ言語を用いて分子グラフィックスプログラムの作成を試みた.検討したプログラムには,PDB (Protein Data Bank)からダウンロードしたタンパク質データを対象として,原子座標値の自動読み取りと3次元表示(Spacefill およびCartoons表示)機能を持たせた.プログラムはOpenGL,Mesa,Java3D,Cortona,DirectXなどのグラフィックスライブラリとそれに対応したコンピュータ言語で作成され,MS-Windows とX-Windowシステムで動作する.
  • 小田 正志, 岩崎 慶, 高木 佐恵子, 吉本 富士市
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-08
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    大理石やミルク,人の肌のような半透明な物質を正確にレンダリングするためは,表面下散乱と呼ばれる物体内での光の散乱を考慮する必要がある.しかしながら,表面下散乱は計算時間が非常にかかることが知られている.ポリゴンで表現された物体の表面下散乱を効率的に計算する研究は数多く行われてきた.近年,3次元形状を表現する手法としてポイントサンプルジオメトリが注目されている.しかしながらポイントサンプルジオメトリのための表面下散乱の高速な計算に関する研究はほとんど行われていない.そこで本研究では,ポイントサンプルジオメトリのための表面下散乱の高速計算法を提案する.提案法では,半透明物体を表現する点群を八分木データ構造で格納し,八分木の各ノードを構成する8頂点について表面下散乱を計算する.各ノードに含まれる点における散乱光の輝度をノードの8頂点での散乱光の輝度から補間することで,30万頂点からなる大規模なモデルでインタラクティブな速度で半透明物体をレンダリングすることができた.
  • 大原 寿規, 岩崎 慶, 高木 佐恵子, 吉本 富士市
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-09
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    携帯情報端末は,手に持った固定されていない状態で利用する場合が多い.このため,初心者がイラストを作成するとき,手ぶれが生じきれいな曲線を描きにくい,という問題がある.本稿では,初心者が携帯情報端末を用いてイラストを作成するための支援システムを提案する.提案システムは,初心者でも手ぶれのないきれいな曲線を容易に描ける特徴がある.描画線は部分的な修正が可能であり,複数の修正候補曲線を入力し,その中からユーザが希望する曲線を選択する方式で修正される.プロトタイプシステムを用いた実験により,提案システムが初心者にとって有効であることを確認した.
  • 秦 裕信, 堀内 明, 武井 毅, 大渕 竜太郎
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-10
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,3次元モデルを対象とした形状の類似性に基づく検索の必要性が高まり,多数の3次元形状の類似比較手法が提案されている.しかし,個々の形状類似比較手法の性能はいまだ十分でなく,また,比較手法ごとに形状の種類による得手不得手がある.本論文では,複数の形状特徴量から得られた複数の特徴間相違度を組み合わせ,個々の特徴量の欠点を補いつつ検索性能の向上を狙う手法を提案し,評価する.相違度の結合は,大きさを正規化した複数の相違度に対し,(1) 静的な重み,(2) あらかじめクラス分けされた学習用データベースを使う動的な重み,のいずれかを乗じた後に足し合わせる方法を用い,比較した.特徴量としては,(1) 4種類の特徴量(D2,AAD,SPRH,およびLFD),および,(2) これら4つの特徴量に大渕および武井らの提案したアルファシェイプに基づく多重解像度アプローチを適用して得られる特徴量,を用いた.実験的評価の結果,多重解像度SPRHの距離を動的重みで結合した場合の性能は,単体での検索性能が現時点で最も高いとされるLFDにほぼ匹敵することがわかった.また,組み合わせによっては,その検索性能がLFDの検索性能を大きく超えることもわかった.
  • 堀内 明, 大渕 竜太郎, 秦 裕信, 佐藤 昌威
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-11
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    近年3 次元モデルが急速に普及するとともに,3 次元モデルの効率的な再利用などを目指した形状類似検索の研究が広まりつつある.大規模データベースの検索における記憶容量および類似比較の手間を考えると,形状類似比較のための形状特徴量はできる限りコンパクトである必要がある.反面,形状の特徴をより良く捉えた特徴量はそのデータサイズが大きくなりがちである.本論文では,特徴量に対し,主因子分析(PCA)およびカーネルPCA を適用してその次元を削減することで,検索性能を低下させずに蓄積および比較処理の効率を向上させる手法を検討する.
  • 本吉 史明, 秋山 俊宏, 内田 理, 中西 祥八郎
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-12
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,ディジタルコンテンツの普及により,ステガノグラフィや電子透かしといった情報ハイディング技術が注目されている.しかし,カラー画像に対する人間の視覚特性を考慮した情報埋め込み法はあまり提案されていない.そこで本研究では,人間の視覚特性を考慮したカラー画像への情報埋め込み法を提案する.提案手法では,各ピクセルのRGB 成分の値によって,埋め込みビット数が変化する.本手法により,各ピクセルのRGB 成分に均等に情報を埋め込む場合と比べて,画像の劣化を抑えつつより多くの情報を埋め込む事が出来ることが,主観評価実験により確認できた.
  • - 安全ルートに関する地域実験 -
    高橋 正, 藤本 秀徳, 臼杵 潤, 小宮 一三, 神戸 祥光, 村田 英樹
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-13
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    ディジタル福祉マップについての検討は,産学公民連携組織の厚木ITコンソシアムにおいて,実践的な活動として行われている.ディジタル福祉マップは,高齢者や障害者が安全に安心して外出できるようにインターネット上に障害物や生活情報などの福祉情報を掲載した地図である.本稿では,最初にディジタル福祉マップのシステム概要とその研究体制について示す.次にディジタル福祉マップにおける安全ルート探索機能について検討し,人間の主観を用いたバリア係数算出手法を提案する.最後にこれらについての実証実験を2005年1月に行い,実際の車椅子利用者の評価により有効性を確認するとともに,ディジタル福祉マップにおける今後の課題について検討する.
  • 猪毛尾 壮一郎, 伊藤 憲彦
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-14
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    油温計や圧力計などのデータ伝送機能を持たないアナログメータを自動監視に移行することにより業務の効率化を実現するため,これまでに画像処理によるアナログメータ読取り手法を提案し,この手法を電力設備の自動監視へ適用することを想定して,メータやカメラの設置場所,計測時刻の影響など撮影状況の違いによるメータ読取り性能の評価と課題について検討を行った.今回は,開発した手法に対してフィールド試験及び性能試験を行い,現場への本手法の適用可能性について評価検討を行った.
  • 平井 花奈, 松本 充司
    原稿種別: 一般
    セッションID: 04-07-15
    発行日: 2005/03/01
    公開日: 2005/04/01
    会議録・要旨集 認証あり
    現在,聴覚障害者の日常会話言語として用いられている手話をテーマとしたドラマや手話解説放送や手話ニュースなどを通じて,徐々に手話は広まりつつある.そして近年のバリアフリー社会志向の強まりに伴い,コミュニケーションのバリアフリー化の手段である手話への関心が向上している.しかし,手話を使用できる健聴者は依然少なく,健聴者と聴覚障害者間のコミュニケーション手段としては成立していない.手話を用いたコミュニケーションを実現するために,手話の長短別に提示適正速度とその読み取り速度を明らかにし,聴覚障害者の情報障害問題の解決に役立てたい.
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