日本画像学会誌
Online ISSN : 1880-4675
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38 巻, 4 号
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論文
  • 岡 孝造, 藤原 将一郎
    1999 年38 巻4 号 p. 296-301
    発行日: 1999年
    公開日: 2006/06/16
    ジャーナル フリー
    感光体の輸送層を電荷が移動する時, ドリフト移動度 (μ) に加えて拡散定数 (D) を考慮し, OPC感光体の構造に起因する潜像劣化の程度を計算から見積もった. その結果, 1000dpi相当の高密度画像においては, 拡散を考慮しなくても輸送層の膜厚が厚くなると潜像劣化が大きくなること, またD/μが10Vを越えると潜像劣化に対して拡散の効果が無視し得なくなることが分かった. またBässlerモデルに従ったホッピングのモンテカルロシミュレーションを行い, D/μはエネルギー的ディスオーダと空間的ディスオーダに依存し, それぞれの大きさを表わすパラメータσとΣが大きくなるとD/μが増大するという結果を得た. 感光体材料のディスオーダーパラメータが, 電荷拡散の潜像劣化への影響を考慮する上で重要な意味を持つと考えられる.
  • 中村 洋一, 田辺 潤, 寺尾 裕, 鈴木 康之, 関根 太郎, 笹辺 修司, 横山 豊和
    1999 年38 巻4 号 p. 302-309
    発行日: 1999年
    公開日: 2006/06/16
    ジャーナル フリー
    二成分現像剤におけるトナーの粒径や摩擦帯電量を得るために, 従来から多くの実験法が研究されて来ている. 本報告では, 二成分現像剤トナーの個々の粒径と帯電量の同時測定を行うため, 異なる周波数を持った2本のレーザービームを基にしたレーザードップラー速度計を用いる通常の測定法に新たなデータ処理法を付加した測定法を採用した. その結果, 個々のトナーの帯電量と粒径から, トナー帯電量の粒径依存性が得られることが示された. 実際の測定に当っては, 粒径が4μmから9μmの範囲内で分級した数種の粉砕トナー試料を用いることにより, 単一の試料だけでは得られにくい帯電量の粒径依存性が容易に得られるよう工夫した. その結果, ポリエステル系トナーとフェライトバインダーキャリアとを組み合わせた負帯電性二成分現像剤においては, トナーの摩擦帯電量は粒径のn乗依存性を示し, シリカ表面処理なしのトナーでは2.35乗が, シリカ表面処理ありのトナーでは2.07乗がそれぞれ得られた.
Short Note
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