日本画像学会では画像形成技術に関わる若手技術者の方々を対象として2005年より「教育講座」と銘打ち,2008年までに5講座を掲載して参りました.
当学会が対象としている技術分野はインクジェット,電子写真,ダイレクトマーキング,電子ペーパー,エレクトロニック・イメージング,デジタルファブリケーション,画像入力(イメージスキャナー,デジタルカメラ),画像評価,感性画像,画像技術関連環境保全,画像工学という多岐にわたっております.
本講座はこれらの技術を今後も発展させていく為に,これらの技術を形成している基本的科学技術を紙面展開し,若手技術者の方々や技術分野を広げていきたいと考えている中堅技術者の方々への一助になればと考え,開始したものです.
176号までの5講座の概要を紹介しますと,第1回講座では「物質の色と構造について」において物質の発色原理を全3回にわたり横浜国立大学の水口先生に執筆していただき,第2回講座では全4回にわたり茨城大学の竹内先生に「電磁気学・静電気学入門」について執筆していただき,基礎だけでなく応用分野としての粉体の帯電についても言及していただきました.第3回は早稲田大学の川本先生に日本画像学会講習会において多数の聴講者を集めるシミュレーション技術について「電子写真技術のシミュレーション入門」と題して全4回にわたって執筆していただきました.第4回は画像の入出力には欠かせない光学技術について全6回を東海大学の室谷先生に「光学入門」と題して執筆していただき光学において用いられる作図法の紹介も含めていただきました.さらに,教育講座シリーズIの最後として京都大学の増田先生に「粉体工学入門」という題名で電子写真用トナーを理解する上で重要な粉体についての基礎的な講座を全3回にわたって展開していただきました.
以下にシリーズIの全講座について,第1回から最終回までの目次と掲載巻号を記載します.再度各巻をお手にとっていただき必要に応じて内容をご参考いただければと思います.
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