日本臨床皮膚科医会雑誌
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24 巻 , 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
第22回総会・臨床学術大会
治療IV 今、どのような治療があるか
  • 阿久津 裕
    2007 年 24 巻 1 号 p. 2-4
    発行日: 2007/01/15
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    眼瞼黄色腫に対して外科的手術療法と炭酸ガスレーザー治療を行い、両方法の有用性を比較検討した。両方法ともに治療結果、再発率に有意な差はなかった。切除縫合術で創部が目立たなくするには熟練を要し、場合によっては皮下茎皮弁や菱形皮弁を用いることもある。しかし、炭酸ガスレーザー治療では手技が非常に簡単で外来で安全に行えるという点で非常に有用な治療方法と思われた。レーザー治療の注意点として患者さんの眼球保護のためコンタクトシェルを装着する必要がある。(オンラインのみ掲載)
  • 月永 一郎
    2007 年 24 巻 1 号 p. 8-11
    発行日: 2007/01/15
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    当院の1ヶ月外来患者数964名のうち、イボの患者は40名、約4%。10歳未満が27%、20歳未満が17%であわせて50%弱である。治療内容は液体窒素による凍結療法が62%、モノクロロ酢酸が23%、サリチル酸と凍結療法が15%であった。治療期間を見てみると、1ヶ月以内が29%、3ヶ月以内が15%、1年以上は8%であった。
    イボ治療は1960年代に凍結療法、1970年代にブレオ局注、グルタールアルデヒド、5FU外用、DNCB感作療法などがあり、1980年代に入って、レーザー治療などが導入されている。「痛くない」治療は、1970年代から検討されはじめているといってよい。その中にはグルタール、モノクロロ酢酸、5FU、DNCBを用いた接触免疫療法がある。
    従来当院で行っていたグルタールは取り扱いに注意を要するため代わる治療として、モノクロロ酢酸を使用して週1回通院治療をして比較的良好な結果を得ている。腐食後厚くなった皮膚を削いだ時の疼痛以外大きなトラブルはない。「痛くない」治療としては最近ビタミンD3外用なども行われている。(オンラインのみ掲載)
  • 高橋 博之
    2007 年 24 巻 1 号 p. 12-15
    発行日: 2007/01/15
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    胼胝・鶏眼はありふれた、しかし治療抵抗性であり根治しがたい皮膚疾患である。その治療に関しては、さまざまな教書をみても患部の除圧と削る事が中心となっているがその成因は複合的要因、すなわち1) 患者個人が有する足 (趾を含む) あるいは下肢の形状や体形、2) 年齢および成長に伴う体形の変化と荷重域の変化、3) 靴を中心とする履物の不適切性 (形や素材)、4) 足の形や履物に起因する歩行姿勢や癖、5) 外傷を含めた基礎疾患 (骨折、糖尿病、リウマチなど) の存在および6) 日常生活上の問題 (仕事の内容、歩行距離、立ち仕事の時間、階段の昇降の頻度など) が挙げられる。又、しばしば尋常性疣贅、紛瘤などいくつかの類似した疾患との鑑別が必要となる事がある。治療としても最も重要な事は原因の除去と言う事につきるが現実的には困難である。外圧の除去/軽減、足底板などによる矯正、メスやグラインダーにより削る事などが主流と思われるが、一方、欧米や豪州などでは胼胝・鶏眼を含む足・下肢疾患の診断および治療の専門家の存在がある。本邦では整形外科や血管外科など他科領域との連携が中心となっている一面、将来そのような足を含む下肢疾患専門家の育成と制度の確立およびシューフィッターなどの周辺領域の充実が重要と思われる。(オンラインのみ掲載)
  • 三浦 俊祐
    2007 年 24 巻 1 号 p. 16-21
    発行日: 2007/01/15
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    ジベル薔薇色粃糠疹 (PR) は、思春期から30歳代までにかけて好発し、現在までの所、HHV-6、7が最も有力な感染因子として疑われている。多くの患者では掻痒はないか軽度であり、1~2ヵ月の経過で自然治癒する予後良好な疾患であるが、特徴的な皮疹と、発疹出現後の急速な経過により、患者の衝撃、不安は強い。現在行われている薬物療法や光線療法では病悩期間を短縮させる事はできないとされている。
    当院では、時間をかけて病態を説明するとともに、無治療を基本とし、掻痒の強い場合に対症療法を行っている。2004年10月から2006年4月までの19ヵ月間に受診した56名 (男9名、女47名、9~71歳、平均年齢33.9歳) につき、検討を加えた。
    患者が最も不安に感じる事は原因、感染性、予後であり、初診時の説明により軽減された。56名中5名 (8.9%) がかゆみで再診したが、初診時に「掻痒あり」、「掻痒軽度」、「なし」の3群に分けた場合、「あり」群の14名中2名 (14.2%) 、「軽度」群の25名中3名 (12%) がかゆみで再診し、「なし」群では17名中0名であった。治療の有無では、初診時にステロイド外用剤and/or抗ヒスタミンないしアレルギー剤による治療を行った11名中1名と、初診時無治療か保湿剤のみであった45名中4名がかゆみで再診した。
    当院の治療方針は9割以上の患者にとって必要十分条件を満たしたと思われるが、発症直後に受診した場合、病勢を見越して掻痒が軽度でも対症療法をしておいた方が良かったと思われる例もあった。
    抗ヘルペスウイルス剤やエリスロマイシンの全身投与で治癒までの期間が短縮できるという報告も近年、なされており、今後、検討されるべきものと考えられる。(オンラインのみ掲載)
東京都皮膚科医会「緑陰勉強会」講演
  • 横関 博雄
    2007 年 24 巻 1 号 p. 22-25
    発行日: 2007/01/15
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    難治性成人型アトピー性皮膚炎の一部の重症例は根本的な治療法がないのが現状である。現在、核酸医薬外用剤が臨床応用されNF-κBデコイ軟膏は臨床治験の段階に至っている。また、最近、IL-4, IL-13のシグナル伝達に重要な役割をはたすSTAT6をターゲットとしたSTAT6デコイ軟膏を作成しアトピー性皮膚炎のモデルマウスの皮膚炎症反応を抑制することが報告され、さらに臨床研究の段階であるがSTAT6デコイ軟膏が一部のアトピー性皮膚炎患者に有効であることも確認された。今回、このデコイによるアレルギー疾患の治療戦略について論説した。(オンラインのみ掲載)
第22回三支部合同学術集会
教育講演
  • 市橋 正光
    2007 年 24 巻 1 号 p. 26-31
    発行日: 2007/01/15
    公開日: 2009/03/13
    ジャーナル フリー
    現在はアンチエイジング医学が社会に役立つ時代である。高齢化が益々進む日本での、老人医療、老人雇用、老人福祉や老人介護などの高齢者関連の諸問題の解決の最善の方法は、心身ともに健康な高齢者が社会活動に参加することである。そのために、アンチエイジング医学により健康寿命を少しでも延ばすことが求められる。皮膚の若さは、全身諸機能の若さの維持に欠かせない。外界から体の内部を保護する皮膚は、常に環境因子の影響を受けている。特に太陽紫外線は皮膚細胞の遺伝子を傷つけ、さらに皮膚組織で活性酸素を生成し、細胞の機能を障害し、皮膚を老化 (光老化) させる。本教育講演では、加齢による老化に対する現時点での捉え方、光老化の発症機序についてまとめた。また、加齢による一般老化と光老化の差異、ついで、活性酸素の役割について要点を述べた。ついで、老化と光老化度の簡便な評価方法をシミ、シワ、皮膚の水分量と弾力性について紹介した。最後に、光老化の予防と治療方法として、まずはサンスクリーン剤の小児期からの使用と、ライフスタイルに適したサンスクリーン剤の選択の重要性を科学的根拠に基づき説明した。次いで、シミとシワの治療法について個々に要点をまとめた。特に抗酸化剤の皮膚塗布と経口摂取について、CoQ10などを中心に紹介した。(オンラインのみ掲載)
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