遷移レイノルズ数領域の管内流でパフと呼ばれている極めて個性的な乱流塊が発生することが知られている.このパフは極めて安定であり, 自己維持機能を持っている.この特性についてはすでに何人かの研究者によって調べられているがこの発生のメカニズム, 自己維持機能のダイナミックス, 等不明の部分が多い.この論文は, 特に, パフの発生メカニズムについて述べたものである.このメカニズムを知るには上流と下流とで同時に流れの構造を決定する必要がある.この決定のために熱線風速計を使った.上流側の熱線が下流側の流れの構造を極力変化させないように特別に設計した熱線を用いて流速を決定した.測定したレイノルズ数は約2200で, 管入口付近の乱れがパフに変わる過程, パフの発生のための必要条件等が明らかにされた.
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