等しい大きさの3本の円柱を等距離に配置, つまり, 正三角形の各頂点に円柱を垂直に立てたような配置の3円柱群を一様流中に入れ, 一様流に対する向き, あるいは円柱間隔を変えて3円柱間の流体力学的相互干渉を調べた.1本の円柱の直径に基づくレイノルズ数は6.2×10
4で, 各円柱の表面圧力分布をそれぞれ独立に計測し, これより抗力係数, 揚力係数を求めている.
3円柱の干渉の効果は, 円柱間隔が小さい範囲では顕著である.2本の円柱が主流に対して並列で, 第3の円柱がその前方, あるいは後方に位置する配置は, 一様流に対して幾何学的に対称であるけれども, 円柱間隔が小さいとき, 3円柱間の流れは対称とならず, また並列した2円柱の抗力, 揚力ともに等しくはならない.
主流に対する3円柱群の配置の向きが変わると, 抗力, 揚力あるいは各円柱の受ける合力の方向, 流れ模様等は敏感に変化するが, 円柱間隔が大きくなるにつれて相互干渉の効果は弱くなる.
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