著者らは, シュリーレン法を用いた超音速境界層の定量計測に関する研究を行っている.この定量計測は, シュリーレン光学系とデジタルビデオカメラを用い, 境界層の密度勾配分布を画像の輝度分布として測ることを基本とし, そのデータから密度分布を定め, さらに境界層近似のもとで速度分布を決めることができる.本論文では, まずこの光学的計測法の要点を述べ, 次にこれを主流マッハ数
M∞=2.4の乱流境界層の測定に適用し, ピトー管計測の速度分布や密度分布と比較して, その高い精度と有用性を示している.このようにシュリーレン法で超音速境界層を精度よく定量計測できることを実証したのは本研究が最初である.
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