固体境界のない無限領域に1000個の渦点を置き, ビオ・サバールの法則を用いてその後の運動を計算した.循環と初期分布について次の3つの場合を扱った.一つは, 同じ循環の渦点が円形領域の中にある場合, 一つは同じ循環の渦点が正方形領域の中にある場合, 一つは500ずつの逆向きの循環を持つ渦点が正方形領域の中にある場合である.計算は20ステップまで行い, その各ステップで, ハミルトニアン等の保存量, ノビコフにより導入された配位温度, フラクタル次元, 適切に定義されたエンストロフィーを求めた.フラクタル次元は, 初期の2から, 約1.7くらいの数に減少すること, および配位温度は第3の場合に一様に増加することがわかった.フラクタル次元や配位温度のような幾何学的パラメターが渦の動力学から影響を受けることがわかった.
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