Rankine渦中に埋め込まれた気泡の形状とその安定性を理論的に解析する.気泡内気体がポリトロープ変化するものと仮定して, Lagramgeの未定乗数法に基づいて変分関数を導入する.第1変分をゼロとするように定常解を求め, 第2変分の正負から安定性を判定する.一般に渦が強くなるにつれて気泡は渦軸方向に伸長するが, 気泡が渦核半径に比べて小さく気泡内気体が等圧変化するときには球形にもどる.すべての定常解は非軸対称撹乱に対しては安定である.定常解の軸対称撹乱に対する安定性は, 主として気泡内気体の状態変化 (ポリトロープ指数) に依存し, 渦の強さに関わらず等温変化の場合には安定, 等圧変化の場合には不安定である。
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