画像電子学会研究会講演予稿
Online ISSN : 2758-9218
Print ISSN : 0285-3957
画像電子学会第208回研究会講演予稿
選択された号の論文の17件中1~17を表示しています
  • - 多段階露出画像の有効部を用いた合成 -
    山本 孝春, 青木 正喜
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-01
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    撮像素子やフィルムではダイナミックレンジが不足するために、ダイナミックレンジの広いシーンでは撮影画像に白飛びや黒潰れが発生する。そこで、本論文ではダイナミックレンジの広いシーンを複数の露出で撮影した画像を組み合わせることで、実効的なダイナミックレンジを改善する方法を示す。本手法では、多段階露出で得た各画像の有効な情報を含んでいる部分を選択して合成し、白飛び、黒潰れの少ない画像を得る。本手法により、合成した境目が知覚されにくい自然な画像が得られた。
  • 大崎 佑紀, 高木 真一, 小舘 亮之, 富永 英義
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-02
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    我々は,画像モザイク化技術を用いた高精細ディジタル静止画像入力システムを低コストで実現することを目指し,研究を行なってきた.ディジタル・ビデオカメラによって撮影された画像フレームには,レンズ収差や自動露出機能等の影響で,一枚の画像フレーム内に色ムラや,画像フレーム間に色ずれが生じる.そこで本研究では,本来の色が既知であるカラーチャートを被写体とともに撮影することで,画像フレーム内に生じる色ずれを補正する手法を提案する.本稿では,特にコサイン4乗則現象によるシェーディング補正手法について述べ,また実験を通し,本提案手法の有効性を確認する.
  • 横井 昇市, 堀内 智博, Tahseen EJAZ, 下平 美文
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-03
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    近年,高忠実色再現に向けた取り組みが注目を浴びているが,こうした研究には既存の撮像装置以外の撮像装置が用いられることが多い.これは既存の撮像装置によって撮像された画像を正確なXYZ三刺激値画像に変換することが不可能であるためである.そこで本研究では,正確なXYZ三刺激値画像を取得する撮像装置について検討した.単板の受光素子を用いて同時に色情報を取得する撮像装置に適し,ルータ条件を満たす分光感度を算出した.この理論的な分光感度に対して,量子化処理によって発生する色差について分光反射率にSOCSを用いてシミュレーションし,その程度を確認した.実際に試作機を作成し,太陽光源を模した光源を照明として用いたとき,マクベス色票に対して良好なXYZ三刺激値を取得できた.
  • 田中 瑛美, 深作 絵美, 鈴木 美羽子, 久原 泰雄, 村山 登
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-04
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    インクジェットプリンタのインクカートリッジをアロマ(香料)カートリッジと置き換えることにより,香料を印刷できるアロマプリンタを試作した.インクと香料は,親水性,疎水性など化学組成の違いだけでなく,比重,表面張力などの物理特性も異なるためにいろいろな障害に直面したが,トライ&エラー実験によりなんとか試作機をつくりあげた.この試作機を使用してアロマテラピーの実験も行った.実用化にあたっての今後の課題は,安全性と信頼性の向上である.とくに目詰まり問題の解決はインクジェットプリンタと同様に最重要の課題である.
  • 金子 倫規, 浅田 裕一, 時岡 誠一郎, 伊藤 稔
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-05
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    本論文では筆者らが既に提案している位相差スペクトル分析法を利用して画像間の微小な回転および倍率を高精度に検出する方法を提案する。また、代表的な3種類のパターン画像を対象に、メカニカルステージまたは計算機上で回転および倍率変化を与え、回転と倍率を検出した実験の結果を示す。回転検出の平均誤差(誤差の絶対値の平均)は計算機上の回転画像に対して0.006度であったが、ステージ回転画像に対しては0.053度とやや大きいことが分かった。また、倍率検出誤差については、パターン画像の種類による相違が現れ、単周波のパターン画像で平均誤差(誤差の絶対値の平均)0.012、その他のパターン画像に対しては平均誤差0.006という結果が得られた。
  • 原 孝介, 阿久津 実, 大谷 哲也, 大森 隆司
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-06
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    フラットパネルディスプレイや撮像素子におけるシミムラ欠陥の官能検査は,生産量の増加に伴い,画像処理による自動化が行われている.しかしながら,欠陥が多様であるため,汎用な画像処理手順を作ることができず,エンジニアリングコストが高くなるという問題があった.そこで本研究では,画像処理手順を探索により自動生成,またパラメータを自動調整する仕組みを開発した.特に対象とする欠陥が,過去に提示された欠陥と類似していると仮定し,探索経験を用いて探索を高速化する手法を提案する.また,一部の画像のみを選択し評価することで,近似的な最適解の探索を行う手法も提案する.
  • 猪毛尾 壮一郎, 伊藤 憲彦
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-07
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    油温計や圧力計などのデータ伝送機能を持たないアナログメータを自動監視に移行することにより業務の効率化を実現するため,これまでに画像処理によるアナログメータ読取り手法を提案してきた.今回は,この手法を電力設備の自動監視へ適用することを想定して,メータやカメラの設置場所,計測時刻の影響など撮影状況の違いによるメータ読取り性能の評価と課題について検討を行った.
  • 藤原 智之, 大木 真, 橋口 住久
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-08
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    パンチルトカメラを用いてリアルタイムに移動物体を追跡する方法を検討した.背景の影響を除去して移動物体を検出するためにカメラを停止して連続する3枚の画像を取り込み,フレーム間差から対象の移動方向と移動速度及び加速度を求めて、カメラを回転する.移動物体が2個であるような単純な実験環境では,その一方のみを画面のほぼ中央付近に捉え続けることができた.また,直線と曲線を含む運動をする移動物体の追跡ができた.
  • 伊藤 厚史, 橋本 周司
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-09
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    3次元形状の処理に関する2つの手法について述べる。一方は、3次元形状に対し空間周波数フィルタリングを行う手法であり、極座標原点からの距離画像に、ウェーブレット変換を適用することで、3次元形状の大局的・局所的な情報を選択して用いることを可能とする。他方は、統計量を用いた、形状のデータ量に依存しない3次元形状の自動位置合わせ手法である。具体的には、形状を表す2つの点群データのモーメントの差が最小となるようにアフィン変換を行うものである。さらに、3次元形状フィルタリングの手法を組み合わせることで、3次元形状の空間周波数成分の情報を選択して用いたロバストな位置合わせが可能となることを示す。
  • 武井 毅, 大渕 竜太郎
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-10
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    我々は以前,3次元ポリゴンスープモデルを対象とする,多重解像度による3次元形状類似比較のアプローチを提案した.同アプローチは, Edelsbrunnerらの3次元アルファシェイプを用い,比較する3次元モデルの形状を多重解像度で表現し,これを単一解像度特徴量で解析して形状類似比較を行う.先行研究では1種類の単一解像度特徴量と1つのデータベースで評価をおこなったため,同アプローチが広く適用できることを示したとはいえない.本論文の目的は,4つの単一解像度特徴量と2つのデータベースを用いて実験を行い,同アプローチの有効性をより詳細に検討することである.実験の結果, (1) 同多重解像度アプローチは,今回実験した4つの(単一解像度)形状特徴量すべての性能を向上させること,(2) その仲でもWahlらのSurflet Pair Relation Histogramを多重解像度化した特徴量がもっとも性能が高いこと,がわかった.
  • 秦 裕信, 堀内 明, 武井 毅, 陳 嘉敏, 大渕 竜太郎, 青野 雅樹
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-11
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    近年, 3Dゲームや3次元形状CADによる機械設計などが広く普及し, 3次元モデルの数が爆発的に増加した.これにともない, 3次元モデルを対象とした形による類似検索の必要性が高まった.中澤らは,3次元形状を多数の視点からレンダリングして得られる多数の2次元画像を基に,?に基づいて3次元形状の比較を行う手法を提案した.本論文では,中澤らの手法の中の2物体の特徴量間の距離を計算する手法を改善し, 実験により,本手法の形状類似検索性能が中澤らのそれより高いことを示す.また, 本論文では, 狽挙_狽笏z置と3次元形状の類似比較能力との関係を実験的に評価した結果についても報告する.
  • 辻 幸一郎, 村中 徳明, 今西 茂
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-12
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    画像処理の中でも、画像認識、文字認識などの重要な前処理とされる輪郭抽出処理に多値方式を導入することにより、一般的に用いられている2値方式の処理では抽出しにくい画像の輪郭を抽出する.また、このシステムを多値論理回路で設計し、配線数およびトランジスタ数の削減による回路のコンパクト化を従来の2値回路と比較検討している.
  • 孫 公宇, 張 葵, 陸 躍鋒, 大島 正毅
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-13
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究では撮像された動画像データから人と人の間に行なわれる物体の手渡し行動の自動認識を目的としている.本研究では人の手の3つの状態:物体を保持,分離,受け取り,を判定し,2人の間の物体の手渡し行動の行動認識法の提案と基礎的検討を行う.そのために,まず,背景差分を利用して複数の人物を抽出する.次に,肌色を用いて,手を検出し,手領域周囲に付随している移動領域の大きさによって,手で持っている物体を検出する.最後に,ブロックマッチングを用いて,手の動きを追跡し,手領域から対象物体保持情報の変化に基づいて手渡し行動をしたと認識する.そして,提案した物体の手渡し行動認識手法を計算機プログラムとして実現した.実験室環境で,このシステムを用いてその有効性を示した.
  • 鈴木 俊哉, 児玉 明, 田中 智子, 常國 沙織
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-14
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    ブロードバンドインフラの整備に伴い,高詳細の動画像など大容量のデータを家庭からアクセスする形でのサービスの現実性が増してきている.我々は,複数品質の動画像を蓄積,伝送する際に含まれるデータの重複を解消する方法として,階層符号化を提案してきた.これまでの研究で,高・低二品質の動画像配信において階層符号化を適用してキャッシュ端末の効率を高め得ることを示してきたが,その効果は主にデータ伝送量の削減であった.本稿では,様々な品質更新手順に対して,階層符号化の伝送量削減効果とオーバーヘッドのトレードオフを調べ,ダウンロードおよび閲覧に要する時間よりもユーザが要求するデータ伝送の所要時間が大きい場合,コンテンツ長分のトランスコード時間を含めても階層符号化手法は伝送時間を短縮できることを示す.
  • 加藤 絢, 渡邉 恵理子, 小舘 香椎子
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-15
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    モバイル環境での信頼性の高い個人認証として、小型光並列相関器を用いた顔認証システムをサーバとし、カメラ付携帯電話をクライアントとした、ネットワーク型の携帯電話顔認証システムの構築を行った。クライアント端末であるカメラ付携帯電話に、Javaインターフェースを搭載することで、不正ユーザによるなりすまし防止や、画像伝送時のセキュリティ機能を実現した。認証率向上のため、撮影された画像の顔領域切り出しの検討を行い、両目間距離の正規化により切り出した画像を用いた被験者20名での認証実験において認証率95%を得、システムとして有効であることを示した。
  • 小倉 康伸, 江島 俊朗
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-16
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    本研究では,分類実験を通して,Coarse to Fine の分類機能が効率よく働くアーキテクチャを調査する.すなわち,検出精度と処理コストという二つの評価尺度を用いて種々のアーキテクチャを評価して,評価の優劣とアーキテクチャとの関係を明らかにする.具体的には、分類器のアーキテクチャを「階層化」と「役割分担」という二つの座標軸で整理を行い,両者のバランスの取り方が分類器の性能を決めることを示す.顔検出においては、「階層化」と「役割分担」のバランス構造がT型のアーキテクチャが他の型のアーキテクチャと比べて優れていることを示す.
  • 竹田 奈々, 江島 俊朗
    原稿種別: 一般
    セッションID: 03-07-17
    発行日: 2004/03/12
    公開日: 2004/04/07
    会議録・要旨集 認証あり
    服装や持ち物に依存しない人物同定手法として,歩行画像の脚部動き情報を用いた人物同定手法の提案を行う.画像中の脚部の動きを時系列的に取得した場合,脚部の上下運動および水平運動は波形信号として得られる.この波形に対しフーリエ変換を行うことで,振幅スペクトルおよび位相スペクトルを求め,人物の特徴量として人物同定に用いる.実験より振幅スペクトルを特徴としたものに個人性が現れたため,この特徴を用いて更なる実験を行った.その結果,片脚の運動波形を用いた場合に比べ,両脚の運動を複素数波形として表現した場合の方が高い認識率(83.4%)を示した.
feedback
Top