生産研究
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67 巻, 2 号
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特集1 ITSの社会実装される次世代モビリティ社会へ
特集に際して
研究解説
  • 須田 義大, 長谷川 史彦, 桑原 雅夫, 池内 克史, 大口 敬, 鈴木 高宏, 中野 公彦, 小野 晋太郎, 大石 岳史, 山邉 茂之, ...
    2015 年 67 巻 2 号 p. 81-86
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    本研究グループでは,エネルギー・モビリティ統合マネジメントシステムの構築を目指し,2012 年より東北復興次世代エネルギー研究開発プロジェクトを進めている.情報収集やデータベースシステム,情報統合化処理,情報提供,人間行動のモデル化などに関する各研究を進めるとともに,それらを連携統合させたシステムを構築する.平時にはEV 充電も考慮した地域のエネルギー平準化を行い,災害時には車も用いた円滑な避難誘導を可能とするような,東北復興地域に貢献でき,かつその他多くの地域に展開できる新しいサービスの実現を目指している.本稿ではその最新状況を報告する.
  • 大島 大輔, 山田 康右, 竹之内 篤, 山下 浩行, 中野 公彦, 鈴木 高宏, 小野 晋太郎, 平沢 隆之, 洪 性俊, 杉町 敏之, ...
    2015 年 67 巻 2 号 p. 87-92
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    近年,運転支援,さらには自動運転など,従来は人間が行ってきた運転動作に深く介入する技術の開発が求められており,その中でドライビングシミュレータが担う役割はますます大きくなることが予想される.本研究では,関係機関へのヒアリングや文献調査等により,ドライビングシミュレータの今後の活用ニーズや,関連する先進的技術について調査を行った.また,その結果をもとに,ドライビングシミュレータに必要な新たな機能開発のロードマップを作成した.
  • 池内 克史, 大口 敬, 桑原 雅夫, 小野 晋太郎, 上條 俊介, 大石 岳史, 小出 公平, 堀口 良太, 花房 比佐友, 飯島 護久, ...
    2015 年 67 巻 2 号 p. 93-98
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    道路交通からのCO2 排出を削減するため,CO2 の排出状況を地域の一般市民に実感してもらい,環境負荷の低い交通行動を促す仕組みについて報告する.路側カメラやプローブなどから地域の交通状況を断片的に収集し,補間推計により網羅的なCO2 排出状況を算出し,さらに分かりやすく加工・可視化した「生活活動情報」としてWeb 配信する仕組みである.千葉県柏市における社会実験の結果,CO2 排出量8% 削減を概ね達成する可能性を確認することができた.
  • 高野 照久, 松下 侑輝, 小野 晋太郎, 川崎 洋, 池内 克史
    2015 年 67 巻 2 号 p. 99-104
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    自動車のバックカメラや監視カメラで,魚眼カメラの搭載が広がっている.このような魚眼カメラは一般のデジタルカメラに比べて解像度が低く,レンズの収差等による画質の劣化が起こりやすい.本稿では,魚眼カメラの画像を複数枚使った超解像処理により,魚眼カメラで欠損しやすい高周波成分を復元する手法を提案する.そのために,魚眼カメラの歪みを補正して位置合せし,歪補正後の画像で超解像を行う.超解像に用いる劣化行列には,レンズのブラーと歪補正による拡大・縮小を合わせたブラー行列を用いる.実際に魚眼レンズを取り付けたデジタルカメラで撮影した画像を用いて実験を行い,本手法の有効性を確認したので,その結果を報告する.
  • 福元 和真, 川崎 洋, 小野 晋太郎, 子安 大士, 池内 克史
    2015 年 67 巻 2 号 p. 105-111
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    近年,ドライブレコーダーなどの車載カメラの増加とWeb による画像や動画の共有サービスの一般化により,世界中の都市の風景画像や映像をインターネットから取得することが出来るようになってきた.これらの情報は,都市の三次元モデル生成への応用や,地図の頻繁な更新,あるいは景観シミュレーションへの応用が期待出来るが,そのためには撮影された位置の情報が必要となる.しかし,必ずしもこのような情報が付加されているとは限らない.そこで,このようなシーンの情報から撮影位置を同定する研究が盛んに行われているが,複数の都市の画像や映像の同定に成功した事例はほとんど知られていない.そこで,本論文では世界中の画像を対象として,大域的な位置推定を行うことを目標とし,その国ごとの識別をすることを目標にする.提案手法では,ストリートビュー画像から各都市の情報をランダムフォレストを用いて学習させ,撮影位置の不明な画像の撮影場所の推定を行う.実験では15 都市の画像を用いて検証を行った.
  • 佐々木 光明, 桑原 雅夫, 小野 晋太郎, 浦山 利博, 松本 学, 森 一夫, 池内 克史, 大口 敬, 大石 岳史, 尾崎 朋子
    2015 年 67 巻 2 号 p. 113-117
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    交通事故発生箇所の多くは,道路形状から交差点と単路部に分類される.本研究は,その中でも交差点について着目し,これまで定性的であった交差点の見通しをMMS (Mobile Mapping System) を利用し数値化して定量的に解析する.その解析結果から,見通しが交通事故に影響する要因について考察する.
  • 楊 燕, 大口 敬, 井料(浅野) 美帆, 和田 健太郎
    2015 年 67 巻 2 号 p. 119-124
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    日本における高速道路サグ部における交通渋滞は,同じサグ部ボトルネックであっても様々な交通需要条件で発生する.サグ部の交通渋滞発生の不確実性は,様々な各車両の追従挙動特性に違いがあるためだと考えられる.本論文では,サグ部における交通渋滞発生に影響を与える各車両の追従挙動特性の定量的影響分析研究の取組みの現状を報告する.まず,勾配影響を加味した追従挙動モデルを提案した.計測された車両軌跡データを使い,各車両の追従挙動パラメータを推定した.車両間のパラメータ分布の相関評価と分類を行った.
  • ガスパイ サンディ メイ, 大口 敬, 井料(浅野) 美帆, 和田 健太郎
    2015 年 67 巻 2 号 p. 125-130
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    多くの交差点における車両感知器の課題は,左折・直進・右折の方向別の需要を直接把握することができない点である.これは,特に,右折専用現示を持つ信号の性能に影響するものであり,右折車両は相対的に短いスプリットにより,大きな遅れ時間を被る状況がしばしば発生する.本研究は,感知器データと光ビーコンによるプローブデータを組み合せることにより,右折需要とその旅行時間を推定する手法を開発する.推定手法を実際の交通データにより検証し,その推定結果に基づくスプリット調整による交差点の円滑性改善可能性について示す.
  • 花房 比佐友, 小林 正人, 小出 勝亮, 堀口 良太, 大口 敬
    2015 年 67 巻 2 号 p. 131-136
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    本研究はプローブやセンサー等のオンラインで得られる観測データを基に,対象地域の現在の交通状態をリアルタイムで再現するナウキャストシミュレーションシステムについて,その動作ロジックについて述べると共に,柏市の道路ネットワークを対象にプローブデータを基にした柏市交通状況の現況再現性についての検証結果を紹介する.
  • 片岡 源宗, 吉井 稔雄, 二神 透, 大口 敬
    2015 年 67 巻 2 号 p. 137-142
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    救急救命搬送サービスは,傷病者を速やかに医療機関へ搬送する行政サービスであるが,今後人口が減少するにも関わらず老年人口の増加による需要の増加が予測される.そこで,サービス提供の効率化を図るとともに,中長期的な視野の下,提供する適切なサービスレベルについて検討することが必要であろう.
    本研究では,救急救命サービスの効率的運用の実現に向けて,まずは現状における救急救命活動の実態を把握する.具体的には,出動要請から医療機関に到着するまでの時間を,指令時間,出動時間,現着時間,滞在時間,搬送時間の5 つに分割し,各所要時間算定モデルを構築した.さらに,構築した各モデルを松山市の救急搬送システムの現状に適用した.
  • 和田 健太郎, 小林 桂子, 桑原 雅夫
    2015 年 67 巻 2 号 p. 143-147
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    本研究は,複数のプローブ車両軌跡データのみを用いて交通の量的把握を可能とする手法を提案する.この手法は,プローブ車両間の交通状態を Kinematic Wave 理論により補完するものであり,交通状況を反映した車両軌跡のリッチな情報を縮約することなく活用できる.日本国内およびバンコクにおける実データを用いた提案手法の検証により,混雑している道路においては最大30 分程度の間隔の車両軌跡から交通の量的把握が可能であることを示す.
研究速報
  • 杉町 敏之, 須田 義大, 阿部 朋明, 鈴木 彰一, 牧野 浩志, 鯉渕 正裕, 杉浦 孝明
    2015 年 67 巻 2 号 p. 149-151
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    本研究では,道路の劣化に与える影響が大きい過積載トラックの対策のため,重量変化により生じる車両の固有振動数変化に着目し,次世代交通システムで応用可能な重量推定法に関する基礎検討を行う.具体的には,重量ごとに変化する車両の固有振動数に着目し,この値を走行車両上で計測することにより過積載を検出するシステムの実現を目指す.そのための検討として本稿では2 軸車両を対象とし,積載重量に対する固有振動数の変化を解析する.また,個体差や経年変化に対する検討として,重心位置の変化に対する固有振動数への影響に影響について検討を行った.
研究解説
  • 李 曙光, 杉町 敏之, 山邉 茂之, 中野 公彦, 田淵 義彦, 須田 義大, 高橋 秀喜, 折野 好倫, 山本 浩司, 吉野 加容子, ...
    2015 年 67 巻 2 号 p. 153-159
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    近年,安全運転と低燃費実現のために次世代の運転支援システムに関する多くの研究が取り組まれている.特に,ドライバごとの特性に合わせた運転支援を行うために,運転技能判定と運転特徴分析は注目されている.先行研究ではドライバの運転操作データに着目して,ドライバの運転特性を分析する方法が一般的である.運転行為は,走行環境を認知して集められた情報を脳が処理・判断するとともに指令を出して運転操作を行うことである.生理学で,脳の活動は運転行為の中心位置と言える.ただし,自由な姿勢で運転しながら,脳の活性の変化を計測することは非常に困難であった.本研究では,ドライビングシュミレータ上にfNIRS を導入した実験環境により,左右カーブの道路線形の違いにより生じる運転操作の差異性と脳反応の違いからドライバの操作特性と脳の活性の関係を分析する.
  • 李 曙光, 杉町 敏之, 中野 公彦, 田淵 義彦, 須田 義大, 高橋 秀喜, 折野 好倫, 山本 浩司, 吉野 加容子, 岡 徳之, 加 ...
    2015 年 67 巻 2 号 p. 161-166
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    近年,運転支援システムの開発と交通安全の向上のためにドライバの運転特性が注目されている.本研究では,fNIRS を利用した脳活動の計測結果に基づいたドライバ特性の解明のための基礎検討として,直線からカーブへ移り変わる同じコースに対する実車走行実験とドライビングシュミレータ(DS)走行実験を行い,運転中のドライバの走行データと脳の活動の計測が可能であることを検証する.また,実車走行とDS 走行での計測データの比較を行い,特にカーブの入口に対するドライバの運転操作と脳活性特徴について解析した.
研究速報
  • タン ジェフリー トゥ チュアン, 鄭 仁成, 須田 義大, 石原 敦, 瀬川 雅也
    2015 年 67 巻 2 号 p. 167-169
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,革新的なモビリティ開発のために新たな運転操作系の効果を定量的に評価することである.これを定量的に評価するため,人間運転操作時の生体信号(筋電位)を計測する手法を検討した.運転者の生体信号計測実験の妥当性を確認するため,まず,基礎実験として実車の操舵システムのように実験用ダミー操作端で,ある一定のシナリオに応じて操作・運転を行った.本実験では筋電位センサーを実験者の身体に取り付け,無線で人間運転操作時の筋電位データを筋電位計測システムに送り,被験者が操作・運転している時の筋活動を計測した.その筋電位計測データの分析により,人間運転操作時に人によってどのような筋肉(主動筋)について,どのようなレベルの活動があるかを確認した.
研究解説
  • タン ジェフリー トゥ チュアン, 黄 羿超, 須田 義大, 水野 晃, 堀口 宗久
    2015 年 67 巻 2 号 p. 171-176
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    本研究では,回転体によるジャイロモーメントを利用し,急操舵による車両のロール方向の不安定を解消し,横転限界を向上させることを目的とする.マルチボディダイナミクスソフトウェアを用い,傾斜機能を有する超小型モビリティ車両のモデルを構築し,シミュレーションで急旋回の際に車両の姿勢と横転限界に対するジャイロ効果を検証した.シミュレーションの結果分析により,車輪浮き現象を検証し,回転体によるジャイロモーメントを用いた安定制御で,車両の横転限界を向上することを検討した.
  • ~世界初の路面電車―自動車間通信型ASVデモ~
    平沢 隆之, 渡辺 翔, 須田 義大, 吉田 秀範, 中野 公彦, 水間 毅, 長谷川 智紀, 竹内 俊裕, 栃岡 孝宏, 山本 康典, 岩 ...
    2015 年 67 巻 2 号 p. 177-182
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    車車間通信型ASV の普及スキームの一環として提案した路面電車と自動車の間での通信型ASV プロトタイプサービスを,実証実験への試供が可能となったASV 通信機を用いて構築した.両車両が見通し不良状況にて1 対1 で遭遇する基礎的なシーンを想定し,広島地区第二次ITS 公道実証実験デモに合わせて機能検証データを取得した.その結果,プロトタイプサービスが路面電車運転士の気づき支援に必要な機能を満たすことを確認した.
  • 楊 波, 中野 公彦, 鄭 仁成, 尹 遠東, ジョリ オントナ
    2015 年 67 巻 2 号 p. 183-188
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    安全運転支援を目的とした車車間通信および路車間通信は今後のITS に不可欠な技術として期待されている. 本研究では世界各地に多数存在している無信号交差点において, 車車間通信および路車間通信を活用して, 車同士がお互いの位置や速度といった自車情報を送受信し, 予め設定した交通ルールによる状況を判断した上で, 個々の自動車の車内に交通信号を表示させ, ドライバに安全運転支援を行う. ドライビングシミュレータで車内信号システムを構築し, ドライバの運転操作と官能評価により車内信号による交差点通行支援の効果を評価する.
  • 尹 遠東, 中野 公彦, 鄭 仁成, 山邉 茂之
    2015 年 67 巻 2 号 p. 189-194
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    地上信号機の情報を路車間通信によって車に伝達し,信号機情報を車内に表示する車内信号を提案し,安全運転支援システムの一環として使用することを考える.ただし,車内信号を使用する際には,信号表示を視認する必要があるため,前方注視を妨げないか等,ドライバの運転行動に与える影響を検討する必要がある.車内信号システムを構築し,ドライビングシミュレータ実験を通じて,ドライバの運転操作,視行動,アンケートによる評価により,提案した車内信号の信号モードと信号表示装置がドライバ運転に与える影響を評価する.
  • 高橋 樹生, 中野 公彦, 鄭 仁成, 大堀 真敬, 瀬川 雅也, 石原 敦
    2015 年 67 巻 2 号 p. 195-198
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    ステアリング反力の制御によって,操舵を支援する力覚制御の研究が進められている.本研究ではこれを車両進路誘導に用いることを提案し,車線変更支援への応用を試みた.この際車線変更のための目標軌跡への誘導と併用して車線変更の操舵開始を力覚指示トルクによって明示し,ドライバと支援の協調性の向上を図った.この手法の支援効果をドライビング・シミュレータ実験によって評価し,その効果要因について分析することで力覚支援の車両進路誘導への有用性を検討する.
  • ジョリ オントナ, 中野 公彦, 鄭 仁成, 楊 波
    2015 年 67 巻 2 号 p. 199-204
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    眠気は重大な交通事故原因である.米運輸省道路交通安全局の統計によれば,眠気に関係する交通事故は年間10 万件も発生している.眠気は生活様式や状況によって引き起こされる.活動時間が長くて休憩時間が短いと,眠気のリスクは増大する.また,アルコールを摂取したり,朝食を抜いたり,過食をすると,眠気のリスクは増大する.ステアリングアドミタンスは,ステアリング動揺に対するドライバの応答であり,ドライバの意思を示すものである.本論文の目的は眠気とステアリングアドミタンスの関係を調査することである.
  • 平沢 隆之, 小笠原 誠, 石川 ひとみ, 山口 憶人, 丸山 貴平, 梶田 佳孝
    2015 年 67 巻 2 号 p. 205-210
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    国内各地で世界文化遺産登録の報告が相次ぐ一方で大都市圏環状道路の整備が進み,訪日インバウンド観光促進にはますます追い風の状況と言える.本研究では,交通・物流・観光の要衝である静岡県御殿場市を対象に実施した,大規模集客施設訪問帰りの近隣観光施設への追加立ち寄り観光誘引の一連の実験と,大型イベント開催日の交通実態簡易調査の結果に基づき,豊かな地域観光資源の魅力をアピールし,データに基づいた周辺観光誘引の推進に有効な簡易ICT の要求機能を提案する.
  • 平沢 隆之, 吉田 秀範, 日高 洋祐, 須田 義大, 佐々木 政秀, 田中 庸介, 望月 翼, 山口 憶人
    2015 年 67 巻 2 号 p. 211-216
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    幹線・都市交通と地域フィーダ交通間のモード連携が遅れ,多くの地方部では公共交通が衰退の一途を辿っている.この状況打開に向けて,運賃制度の簡素化・交通案内情報の充実といったソフト面の改善を含む総合的な公共交通サービス改善が必要である.本研究では,鉄道・バスの異なる事業者間で各種の運行関連情報を融通してスマートフォンとデジタルサイネージの双方で情報提供する社会実験を柏駅を対象に実施し,公共交通モード間の情報連携の有効性を確認した.
特集2 地方小都市の再生モデルの構築 -震災復興を契機とした矢吹町のまちづくり-
特集に際して
研究解説
研究速報
研究解説
  • 岡村 健太郎
    2015 年 67 巻 2 号 p. 233-236
    発行日: 2015/03/01
    公開日: 2015/03/30
    ジャーナル フリー
    2011 年以来福島県矢吹町において東日本大震災により被災した大正ロマンの館の実測調査やその保存活用に向けたワークショップの開催などの研究・活動を展開してきた村松研究室は,これまでの成果を踏まえつつ,来年度の矢吹町の景観計画策定の支援に向けた準備作業を進めている.本稿では既存の景観計画の問題点を整理したうえで,来年度以降矢吹町における景観計画策の背景,目的,対象,目指すべき未来像のそれぞれにつき,現時点における筆者なりの考えを提示することで,今後の議論の土台としたい.
研究速報
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