マグマー斜長石間のカリウムの分配関係を次の反応式により検討した: (NaAlSi
3O
8)
plag+(KAlSi
3O
8)
magma=(NaAlSi
3O
8)
magma+(KAlSi
3O
8)
plago この反応式の平衡条件は ln K=(8630-0.7T-4130X
ab,
pl)/RT で表わせる。ここで, K, T, R は各々,見かけの分配係数,絶対温度,気体定数であり,又, X
ab,
pl=Na/(Na+Ca)
plagioclase である。この式は,見かけの分配係数が,温度と斜長石組成に強く依存することを示しているが,それらの効果は主に斜長石の KAlSi
3O
8溶解度に関する非理想性に由来する。上の式を用いて天然の火山岩の石基一斜長石の平衡温度を求めると,流紋岩で 700-900°C,安出岩類で 1100-1300°C と略各岩石の液相温度と調和的な値が求められた。
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