3Dプリンタの普及に伴い,CG分野においても,既存のCG技術や方法論の援用により,3Dプリンティングの効率化や新しい応用の開拓を図る試みが数多く行われている.本講演では,最近4年以内にCG分野のトップカンファレンスであるACM SIGGRAPH (Association for Computing Machinery, Specical Interest Group on Computer Graphics),SIGGRAPH Asiaで発表された研究論文を中心に,その研究動向を紹介する.
3Dプリンティングの効率化に関しては,形状の最適化,強度の向上などの研究例が挙げられる.新しい応用の開拓に関しては,様々な実体形状生成が容易になったことによる応用例,所望の変形や動きを実現する実体形状の生成例,光学特性を制御した実体形状の生成例,に大別される.
また,これに関連した筆者の取り組みとして,視点位置によって4つの異なる絵柄が見えるレリーフ形状の生成例を紹介する.
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