日本創傷・オストミー・失禁管理学会誌
Online ISSN : 1884-2321
Print ISSN : 1884-233X
16 巻, 4 号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
第21回日本創傷・オストミー・失禁管理学会学術集会会長講演
第21回日本創傷・オストミー・失禁管理学会学術集会教育講演2
第21回日本創傷・オストミー・失禁管理学会学術集会 パネルディスカッション1 局所陰圧閉鎖療法-Cutting Edge における看護師・医師協働のあり方-
第21回日本創傷・オストミー・失禁管理学会学術集会 パネルディスカッション2 最新の便失禁管理-知らないではすまされないクリティカルケアにおける下痢にまつわる問題点と対策-
第21回日本創傷・オストミー・失禁管理学会学術集会 パネルディスカッション3 IPWによるストーマ保有者の社会復帰プログラムの構築-ストーマ保有者が安心して暮らすためのプログラムの探求と挑戦-
第21回日本創傷・オストミー・失禁管理学会学術集会 ラウンドテーブルディスカッション1 失禁領域のIPW-排泄障害に悩む患者さんのQOL向上のために、「みんな」の力を結集しよう!!-
第21回日本創傷・オストミー・失禁管理学会学術集会 ラウンドテーブルディスカッション2 オストミー領域のIPW-オストミー領域発展のための職種・業種間連携は‘チーム医療’を越えることができるか-
第21回日本創傷・オストミー・失禁管理学会学術集会 ラウンドテーブルディスカッション3 創傷領域のIPW-効率的かつ効果的な創傷管理のために多職種が越えなければならない壁はあるのか-
第21回日本創傷・オストミー・失禁管理学会学術集会 理事会企画3 災害対応委員会報告-東北支援プロジェクトの活動と災害から得た教訓-
原著
  • 玉井 奈緒, 貝谷 敏子, 竹原 君江, 大江 真琴, 長瀬 敬, 村山 陵子
    2012 年 16 巻 4 号 p. 345-352
    発行日: 2012年
    公開日: 2021/05/07
    ジャーナル フリー

     尿失禁は高齢者の健康問題の1つである。尿失禁を有する高齢者は失禁用品を日常的に使用する。特に紙オムツと尿とりパッドの併用は臨床現場で多く、体圧の上昇や蒸れの問題が懸念されている。近年ネットパンツがアウターとして使用されるようになってきた。しかしネットパンツの有用性については十分明らかではないため、幅広い使用にいたっていない。われわれはネットパンツの有用性を明らかにするため、客観的な皮膚温湿度、ならびに主観的な快適性を紙オムツと比較することにより評価した。研究デザインはクロスオーバー試験であり、ネットパンツと紙オムツを交互に着用した。6名の健常人の仰臥位時の殿部皮膚温湿度を経時的に測定するとともに、快適性に関するVASの評価も行った。皮膚温湿度は基準値に対する相対値で比較し、ウィルコクソンの符号付順位和検定を用いて解析した。その結果、60分後の左腸骨部皮膚湿度の相対値は、紙オムツ群よりネットパンツ群で低い傾向にあった(P=0.063)。一方で尿とりパッドに覆われていた仙骨部と恥骨上部は皮膚温湿度ともに両群で差はなかった。VASの評価では、「フィット感のなさ」、「違和感」、「動きにくさ」の項目でネットパンツ群が有意に低値であり、快適に感じていた。本研究より失禁用品は尿とりパッドの選択が重要であり、さらにアウターとしてのネットパンツは主観的にも客観的にも快適であるため、患者のQOL向上に役立つ可能性が示唆された。

症例報告
報告
feedback
Top