日本創傷・オストミー・失禁管理学会誌
Online ISSN : 1884-2321
Print ISSN : 1884-233X
12 巻, 2 号
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第17回日本創傷・オストミー・失禁ケア研究会特別講演
第17回日本創傷・オストミー・失禁ケア研究会教育講演
原著
  • 片岡 ひとみ
    原稿種別: 原著
    2008 年 12 巻 2 号 p. 12-19
    発行日: 2008年
    公開日: 2023/01/26
    ジャーナル フリー
     本研究は、皮膚・排泄ケア認定看護師(以下WOCナース)の実践能力を構成する要素を明らかにすることを目的とした。
     WOCナース24名を対象に、実践の現状と実践を行ううえでの課題についてフォーカスグループインタビューを行った。カテゴリー化し関連を分析した結果、WOCナースに求められる実践能力を構成する要素について、【皮膚・排泄ケア領域における直接ケア】、【皮膚・排泄ケア方法の開発】、【リーダーシップの発揮】、【チームワークの形成】、【コンサルテーションの実施】、【組織変革の推進】、【自己啓発】の7つのカテゴリーが生成された。
     今後は、WOCナース資格取得後のキャリアアップ開発につなげたいと考える。
  • 松原 康美, 新島 早苗, 吉村 稔, 高橋 純, 品田 ひとみ
    原稿種別: 原著
    2008 年 12 巻 2 号 p. 20-28
    発行日: 2008年
    公開日: 2023/01/26
    ジャーナル フリー
     看護師が臨床でストーマケアを行うときのにおいへの配慮および実際のケアを明らかにすることを目的に、10施設の看護師に質問紙調査を行い、308名の回答を得た。装具交換時ににおいに配慮している人は52%、便の廃棄後、排泄口がにおわないように意識している人は57%で看護経験年数が長かった。また、装具交換時の排泄物のにおいが気にならないという人のほうが看護経験年数が長い傾向がみられた。さらにストーマケア経験年数が長い人たちほど装具交換を行う場所、ストーマ袋の処理方法、排泄口の拭き取り、防臭対策の説明で、においに配慮したケアを実践していた。過去の体験では、オストメイトからの相談を受けたことがある人は、においに配慮していたが、同室患者からのクレーム、先輩や同僚から指摘や指導を受けた人は、においへの配慮の程度との関係はみられなかった。今後は、経験年数や体験にかかわらず、においに配慮したケアが実践できるようなストーマケア教育が必要である。
  • 石澤 美保子, 阿曽 洋子, 横田 愛子, 濱元 佳江, 伊部 亜希, 小川 雅昭
    原稿種別: 原著
    2008 年 12 巻 2 号 p. 29-37
    発行日: 2008年
    公開日: 2023/01/26
    ジャーナル フリー
     本研究の目的は、看護師が日常行っているドレッシング交換に対するケア介入を行い、褥瘡周囲皮膚のバリア機能への影響を検証することである。
     対象は65歳以上の患者でおむつ使用、仙骨部にNPUAP分類StageⅡ~Ⅳで滲出液のある褥瘡を保有する患者28名(男性10名、女性18名)である。使用ドレッシングの内訳は、ガーゼ使用群14名、創傷被覆材使用群14名である。バリア機能の指標として経表皮水分喪失量(Transepidermal water loss以下TEWL)を測定した。
     ガーゼ使用群は1日4回ガーゼを上層から観察し、滲出液によるガーゼ汚染が創辺縁部の大きさよりも周囲に拡大していればガーゼを交換することとした。創傷被覆材使用群は、貼付日数の短縮または1日の交換回数を増やした。これらのケア介入を6日間連続で実施した。TEWLの測定は開始時、3日後、6日後に行った。
     結果はケア介入後、ガーゼ使用群と創傷被覆材使用群の褥瘡周囲皮膚のTEWLは、実験開始時と6日後ではともに有意に低下し、バリア機能の改善が認められた(P<0.05)。
症例報告
報告
  • 保刈 伸代, 溝上 祐子, 中川 礼子, 日野岡 蘭子, 山崎 紀江, 渡部 寛子, 和田 美香
    原稿種別: 報告
    2008 年 12 巻 2 号 p. 54-58
    発行日: 2008年
    公開日: 2023/01/26
    ジャーナル フリー
     日本では超低出生体重児のスキントラブルの実態やスキンケア方法に関する調査は行われておらず、標準的スキンケア方法は確立されていない。日本小児ストーマ排泄管理研究会ではケア指針作成の糸口を見い出すことを目指し、超低出生体重児に発生するスキントラブルの部位・頻度・対処方法について実態調査を実施した。
     その結果、多くの施設でスキントラブル予防のための工夫はしているが、超低出生体重児のスキントラブル発生率は30.3%にのぼり、全身状態悪化の原因となるという回答が34%の施設からあげられた。また、スキントラブル発生は成人の褥瘡好発部位である骨突出部には少なく、皮膚密着部位・粘着材貼付部位での発生が多いという結果であった。
資料
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