日本創傷・オストミー・失禁管理学会誌
Online ISSN : 1884-2321
Print ISSN : 1884-233X
10 巻, 2 号
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第15回日本創傷・オストミー・失禁ケア研究会25周年記念講演
第15回日本創傷・オストミー・失禁ケア研究会教育講演
第15回日本創傷・オストミー・失禁ケア研究会特別講演
第15回日本創傷・オストミー・失禁ケア研究会シンポジウム
原著
  • 松原 康美, 中 素子, 内藤 志穂, 品田 ひとみ
    2006 年 10 巻 2 号 p. 22-29
    発行日: 2006年
    公開日: 2023/01/26
    ジャーナル フリー

     脱臭フィルター付きストーマ袋におけるオストメイトが望む脱臭フィルターの性能についての示唆を得ることを目的に、オストメイトへのインタビュー調査と製品別の脱臭性およびガス通過性について比較実験を行った。オストメイト55名の調査でストーマ袋使用中に臭いのもれが気になると答えた人は29.1%であり、臭いのもれが気になる要因として、脱臭フィルターからの臭いもれの有無、目詰まりの有無、術後経過年数、ストーマの種類について有意差がみられた。また、脱臭フィルターの目詰まりがあると答えた人は81.8%であった。そして、脱臭フィルターに満足していないと答えた人は83.6%であり、便の性状や使用期間にかかわらず、いつでも臭いがもれずにガスが抜けるという機能をあわせもつストーマ袋を望んでいた。
     5社5種類の製品比較における硫化水素およびメチルメルカプタンの脱臭性は、コロプラスト、コンバテック、ダンサック、ホリスターの4製品では、ほぼ同程度に維持され、ガス通過性は、コンバテック、アルケア、ホリスターおよびダンサック、コロプラストの順に優れていた。
     脱臭フィルターの主機能である脱臭性とガス通過性は、製品による差があり、双方の機能を同時に満たす製品はまだ数少ないことが明らかになった。

  • 祖父江 正代, 前川 厚子, 竹井 留美, 藤田 紀見, 神里 みどり, 井口 弘子
    2006 年 10 巻 2 号 p. 30-39
    発行日: 2006年
    公開日: 2023/01/26
    ジャーナル 認証あり

    【目的】ストーマ保有者の自己適応とストーマケアとの関連を明らかにする。
    【対象】4つの異なる機関で継続的にストーマケアのフォローアップを受けているストーマ保有者およびオストミークラブ会員526名である。
    【方法】Ostomate’s Self Adjustment Scale ver. 2(以下、OSAS 23)を含む無記名式質問紙を用いて、ストーマ保有者が受けたケア状況と自己適応との関連を調査する。
    【結果】ケア状況とOSAS23で有意差を認めた項目は、術前の説明、ストーマ位置決め、ストーマ位置満足度、排泄の考え方に関する教育の有無、ストーマケア指導時期、セルフケア、装具満足度、ストーマ外来指導満足度、皮膚障害の有無であった。
    【結論】ストーマ保有者の自己適応はケア状況と関連しており、なかでもストーマ位置満足度は深く関連していた。ストーマ保有者の自己適応を促進するためには、ストーマ位置決めの専門的技術を提供することや、術前から患者が主体的に参加できるストーマケアを推進すること、回復期ケアにストーマ保有者の満足度を確認しながら関わることが重要と考えられる。

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