ブルーベリーの挿し木接ぎを,ラビットアイ系品種の‘ティフブルー’を台木とし,穂木にハイブッシュ系品種の‘ジャージー’,‘スパータン’を用いて行い,台木太さ(4,6,8mm)が活着,発根および苗生育に及ぼす影響について調査した.
1)萌芽から新梢の伸長停止までの期間は台木が細いほど早かった.また,新梢の伸長停止から二次伸長までの期間は,台木が太いほど早くなる傾向にあった.
2)地上部新梢の長さや太さおよび節間長は‘ジャージー’では,8mmないしは6mm前後の台木を用いた場合が長く,太い新梢になり,乾物重も重かった.
3) 発根率は‘ジャージー’では6mmないしは8mm前後の台木が高かった.また,活着率の劣った‘スパータン’ではカルス発生が多かった.
4) 挿し木接ぎ苗で発根のよい苗を得るには,通常の挿し木苗で必要な3ヶ月では足りず,それ以上の養成期間を必要とした.
これらの結果から,供試した品種の組み合わせにおいては,ハイブッシュブルーベリーの挿し木接ぎ苗の活着や生育には6mm程度の台木を用いるのが適当であった.
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