農作業研究
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50 巻, 3 号
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研究報文
  • 樋口 洋子, 北條 怜子, 柘植 一希, 垣尾 尚史, 藤尾 拓也, 池浦 博美, 元木 悟
    2015 年50 巻3 号 p. 71-80
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/03/01
    ジャーナル フリー
    ミニおよび中玉トマトの房どり収穫は,収穫作業の省力化と収穫果実の高付加価値化が期待できるため,房どり収穫法の検討や房どり収穫向き品種の選定および育成に関わる研究が行われている.トマトの房どり収穫適性に関わる主要形質としては,果実のへた離れ性と果柄の離脱性が挙げられる.このうち,へた離れ性は,加工用トマトでは報告されているものの,生食用トマトでは報告例がない.また,果柄の離脱性は過去に測定されていない.そこで本研究では,生食用トマトのへた離れ性および果柄の離脱性の測定を行うため,市販の生食用トマト数品種を材料とし,新たに開発した治具および既存の冶具を使って,卓上引張試験機(EZ-SX,島津製作所)の利用の可能性を検討した.続いて,実際に栽培した収穫直後の生食トマト5品種を材料とし,へた離れ性および果柄の離脱性を測定し,へたおよび果柄の付着力の品種間差異と果実形質との関係性を検討した.その結果,へたおよび果柄の付着力,へた痕および果柄の直径や面積などに,品種間差異が認められた.そのため,卓上引張試験機と新たに開発した治具および既存の治具を用い,へた離れ性および果柄の離脱性の品種間差異が評価できると考えられ,それらを房どり収穫向き品種の選定または育成に利用できる可能性が示唆された.
  • 地子 立, 午来 博, 園田 高広, 荒木 肇
    2015 年50 巻3 号 p. 81-85
    発行日: 2015年
    公開日: 2016/03/01
    ジャーナル フリー
    アスパラガスの伏せ込み促成栽培における農作業の改善を目標に,温床での軽量培地としてのおが屑利用について検討した.温床への根株伏せ込み時におが屑のみを培地とした区では,土を培地として用いる慣行区より若茎収量が減少する傾向が認められた.一方,根株の地下茎の下におが屑,地下茎の上に土を用いた区では,慣行区と同程度の収量が得られ,栽培終了後の培地および根株の撤去時間も短縮された.したがって,おが屑を温床培地として利用する際は,おが屑単体ではなく,土と組み合わせて利用することで収量を低下させることなく,温床撤去時の省力化が図られると考えられた.
日本農作業学会50周年企画-今後の日本農作業学会について-
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