九州歯科学会雑誌
Online ISSN : 1880-8719
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61 巻, 4.5 号
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原著
  • 第2報 清掃法の違いがコーティング剤の残存に及ぼす影響
    槙原 絵理, 鱒見 進一, 有田 正博, 帆鷲 秀一郎, 河野 稔広, 鬼塚 謙治, 古橋 会治, 久保 雅晴, 和久田 一成
    原稿種別: 原著
    2007 年61 巻4.5 号 p. 107-110
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/09/26
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,義歯清掃法の違いによって義歯床用レジンプレートに塗布した光触媒酸化チタン薄膜コーティング剤の残存率の違いについて検討することである.清掃方法は流水のみのコントロール群,義歯洗浄剤群,超音波洗浄器群および義歯用ブラシ群とした.コーティング薄膜のプレート上残存率について経時的に観察したところ,義歯用ブラシを用いて清掃を行うとコーティング薄膜はレジンプレート上にほとんど残存しないことがわかった.一方,流水のみ,超音波洗浄器および義歯洗浄剤での清掃の場合には,薄膜コーティング剤塗布直後と比較してほとんど変化が認められなかった.また,これら3種の清掃方法によるコーティング薄膜の残存率には有意差が認められなかったことから,これら3種の清掃方法は薄膜コーティング剤に対する影響はないと思われた.
症例
  • 守吉 敦子, 原田 博美, 小林 さくら子, 安藤 文人
    原稿種別: 症例
    2007 年61 巻4.5 号 p. 111-119
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/09/26
    ジャーナル フリー
    患者は初診時年齢が15歳7ヶ月の女子で,両側下顎第二大臼歯が著しく近心傾斜した半埋伏の状態と,叢生の見られるAngle classII症例である.両側埋伏第二大臼歯を抜去し,1ヶ月後に両側下顎第一大臼歯にリンガルアーチを装着し,左側下顎第三大臼歯にバンドを装着しセクショナルアーチにて整直を開始した.埋伏した大臼歯を抜去したことにより,一時的に大きな骨欠損が見られたが,歯周組織の回復は順調であった.抜歯から6ヵ月後,右側下顎第三大臼歯の自然萌出を確認し,さらに左側下顎第三大臼歯の整直も進んでいることから,第一大臼歯までのすべての歯に.022×.028インチプリアジャステッドエッジワイズブラケットを装着した.両側上顎第一小臼歯と下顎左側第一小臼歯を抜去し矯正治療を行った.動的治療期間は3年であった.未萌出であった下顎右側第三大臼歯は,動的治療終了後には咬合を営んだ.また側方運動時にグループファンクションドオクルージョンを示したが,保定後2年を経過した時点で自覚的な機能障害はみられなかった.
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