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山内 涼輔, 譚 ゴォン, 塩尻 大士, 小山 浩司, 金子 智, 松田 晃史, 吉本 護
セッションID: 1P194
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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自己組織化的にナノ構造を構築する手法は、低コスト・大量生産・大面積加工などの利点がある。本研究では、ステップサファイアの原子ステップを利用した、まったく新しい自己組織的パターニング技術によって、LiドープNiO薄膜表面に幅250 nm、深さ60 nmの周期的ナノ溝配列を形成させることができ、その薄膜は干渉色を呈していることを見出した。また、本手法では、膜厚を制御することで60 nm以下の溝を自由に形成することが可能であり、約30 nmの深さを持つ周期的ナノ溝配列では、干渉色を呈していないことを確認している。
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塩尻 大士, 山内 涼輔, 譚 ゴオン, 松田 晃史, 金子 智, 吉本 護
セッションID: 1P195
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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次世代超高密度メモリ、超高速トランジスタなどの構築や可視発光素子において重要な役割を担う基板として、ワイドギャップ酸化物であるサファイア(人工単結晶アルミナ)が挙げられる。高融点酸化物であるサファイアのエピタキシャル薄膜を得るには、通常単結晶基板上で約400℃以上での成膜が必要であった。しかし、我々のグループでは独自に開発した電子ビーム励起のパルスレーザー堆積(PLD)法により、サファイアホモエピタキシャル成長を室温(20℃)で達成する事に成功した。そこで本研究では、これらの手法により室温堆積させたアルミナ系酸化物の電子ビーム励起部分の位置選択的成長機構を系統的に調べ、基板上の原子ステップ構造およびステップ間隔である原子テラス幅が室温エピタキシャル成長に大きく影響している事を見出した。更に、電子ビーム励起プロセスを利用して遷移金属元素などをドープした他のアルミナ系酸化物の結晶成長機構についても比較検討した。
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譚 ゴオン, 山ノ井 翼, 大井 秀雄, 三田 正弘, 金子 智, 宮宅 ゆみ子, 松田 晃史, 吉本 護
セッションID: 1P196
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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ITO薄膜は優れた導電性と可視領域での高い透明性を持つことから広く注目を集めている。ITOにおける導電性と透明性は、結晶性に大きく依存することが知られている。非晶質薄膜の固相結晶化に関しては、これまでに熱処理や電子ビーム、レーザーなどを照射する研究がなされてきた。アモルファスITO薄膜に関しても、熱処理することで結晶性の良いITO薄膜を得ることが報告されてきた。本研究では、Pulsed Laser Deposition(PLD)法によって室温で成膜したアモルファスITO薄膜の固相結晶化において、ナノインプリント装置を用いて一軸圧縮を印加しながら熱処理した時に結晶成長へ影響を与えることを初めて見出した。
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柚木 一男, 上道 裕太, 佐藤 祐喜, 吉門 進三
セッションID: 1P197
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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エアロゾルデポジション法によりアナターゼ型酸化チタン膜(TiO2)を作製し,膜堆積速度,表面形状,電気的特性を調べた.また,色素増感型太陽電池の電極材料への応用を考慮して,多孔質性膜の作製の可能性を検討するために水溶性がある窒化アルミニウム(AlN)添加した.
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今井 充, 田中 諭, 植松 敬三, 清水 寛之, 土信田 豊
セッションID: 1P198
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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高磁場は多結晶セラミックスの配向制御に有効である.これまで非鉛圧電体であるビスマス層状化合物やタングステンブロンズ型酸化物への適用を報告した.他方,ペロブスカイト型構造を持つ酸化物,たとえばBi0.5Na0.5TiO3(BNT),BaTiO3等も配向によって特性向上が期待できる.しかし,BNTは菱面体で,結晶異方性が小さく磁場配向できない.そこで,BaTiO3を固溶させることで,BNTは菱面体から正方晶へと変化させ,結晶異方性が生じさせることで配向が可能になると考えられる.本研究では,磁場により結晶配向したBNBTセラミックスを作製することを目的とした.
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Mohammed Shahien, Motohiro Yamada, Toshiaki Yasui, Masahiro Fukumoto
セッションID: 1P199
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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Aluminum nitride (AlN) has emerged as an important material due to its outstanding properties. Reactive plasma nitriding of Al
2O
3 powder is suitable for in-situ formation of AlN/Al
2O
3 coatings. This study investigated the effect of using fine particles and AlN addition on the fabrication process. Thick and uniform AlN/Al
2O
3 coating with high nitride content and very small amount of alpha-Al
2O
3 was fabricated. The fine particle size assisted the nitriding conversion (due to increasing the surface area) and AlN additives increased the nitride content in the coating. Furthermore, the nitriding species (N
2, H
2) hardly affect the phase composition, coating microstructure and hardness.
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茨木 靖浩, 安達 直己, 横山 久範
セッションID: 1P200
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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チタン酸アルミニウム(Al2TiO5:AT)は溶融アルミニウムに対する耐食性が良好であり、低熱膨張特性を示すことから、アルミニウム鋳造用部材としての応用が期待されている。本研究では、鋳込み成形により大型ATラドルを成形した後に、等温発熱壁という概念を用いたマイクロ波による急速焼成を試みた。また、焼成後における熱的、機械的特性について評価を行った。
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鈴木 崇大, 濱口 竜太, 岡 英樹, 浅香 透, 福田 功一郎
セッションID: 1P201
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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We prepared the apatite-type lanthanum silicate polycrystals by reactive diffusion between La2SiO5 and La2Si2O7. The chemical composition of the apatite layer, represented by La9.33+2x(SiO4)6O2+3x, was characterized by the steady decrease of the x-value from 0.13 on the La2SiO5/apatite interface to 0.01 on the apatite/La2Si2O7 interface. The formation of apatite at 1773 - 1873 K was controlled by the interdiffusion of La2O3 and SiO2 components within the growing apatite layer. The activation energy of this volume-diffusion process was ca. 200 kJ/mol. The highly c-axis-oriented polycrystalline material with 0.09 ≤ x ≤ 0.13 showed the oxide-ion conductivity ranging from 2.4 × 10-3 Scm-1 at 573 K to 2.39 × 10-2 Scm-1 at 973 K, with the empirical activation energy being 33.8 kJ/mol (= 0.35 eV). The reactive diffusion technique could be widely applicable to the syntheses of highly grain-oriented ceramics as a new facile texturing method.
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井伊 伸夫, 山田 裕久
セッションID: 1P202
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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既に無機酸や、酸性度の低い酸性物質であるアンモニウム塩を用い、アルコール中で反応させることによって、炭酸イオン型の層状複水酸化物(LDH)を短時間で脱炭酸イオンして、使用する酸の共役塩基であるアニオンを導入することに成功しているが、今回、さらに有機酸のアンモニウム塩を用いることによって、炭酸イオン型LDHから1段の反応で酢酸アニオンやイセチオン酸アニオンを含む水膨潤性LDHの迅速な合成に成功したので報告する。
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飛渡 信隆, 伊藤 滋, 藤本 憲次郎
セッションID: 1P203
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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層状酸化物の単層剥離により得られるナノシートは、厚さが数nmで横方向はその100倍以上の大きさを有する2次元ナノ結晶であり、量子サイズ効果など従来のバルク体とは異なる化学的、物理的特性が発現する機能材料として注目されている。本研究では、従来の剥離プロセスでは作製できなかったZnを一部置換した層状チタン酸塩の剥離に注目し、新規Zn置換チタニアナノシートの作製と多層ナノ薄膜の構築を試みた。K0.8Zn0.4Ti1.6O4の酢酸処理により、プロトン交換体を作製し、水酸化テトラブチルアンモニウムを用いて、プロトン交換体の膨潤化・単層剥離させることで、ナノシートが分散したコロイド溶液の作製に成功した。さらに交互吸着法によりナノシート/PDDAが繰り返した構造の多層膜を作製した。
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小野木 伯薫, 脇原 徹
セッションID: 1P204
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
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新しい電子工学、光工学、磁気デバイスを創製するため、高秩序ナノ構造を実現する新しい材料設計および作製技術開発が必要である。その手法として、ナノメーターサイズの単位構造を有する固体ホスト格子を用いることが有力視されている。ナノメーターサイズ分子配列を実現するための適当な「容器」として、ナノ多孔質結晶材料であるゼオライトが注目されている。オプトエレクトロニクスデバイスへの展開に向けて、ゼオライトの透明薄膜化が強く期待されている。本研究は、水熱ホットプレスの原理を用いたガラス透明基板への新しいゼオライト薄膜コーティング作製を試みた。
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漆原 大典, 加賀 元了, 浅香 透, 中野 裕美, 福田 功一郎
セッションID: 1P205
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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A new aluminum silicon oxycarbonitride, (Al5.8Si1.2)(O1.0C3.5N1.5), has been synthesized and characterized by XRPD, TEM, EDX and EELS. The title compound is hexagonal with space group P63/mmc and unit-cell dimensions a = 0.322508(4) nm, c = 3.17193(4) nm and V = 0.285717(6) nm3. The atom ratios of Al : Si and those of O : C : N were, respectively, determined by EDX and EELS. The initial structural model was successfully derived from the XRPD data by the direct methods and further refined by the Rietveld method. The crystal is most probably composed of four types of domains with nearly the same fraction, each of which is isotypic to Al7C3N3 with space group P63mc. The existence of another new oxycarbonitride (Al6.6Si1.4)(O0.7C4.3N2.0), which is homeotypic to Al8C3N4, has been also demonstrated by XRPD and TEM.
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笹倉 大督
セッションID: 1P206
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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機粉体粒子の粒子と形状は、各種セラミクスの成形性や圧縮性能に大きな影響を及ぼすため、重要なパラメーターの一つである。統計的粒子画像イメージング法は、1万個以上の粒子1粒子毎に粒子径と形状を解析し、統計的有意差を持って同時評価可能な点にある。本法により、従来、別々の評価系で実施されていた解析を同じ試料での詳細な評価が可能であり、大変興味深い。本発表はモデル系に酸化チタン(TiO2)を選択し、その粒子径と形状を種々の解析法で評価した事例を主に述べる。
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小柳 孝彰, 下田 一哉, 檜木 達也
セッションID: 1P207
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
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比表面積の大きなSiCナノ粉末は,“低い”焼結条件(温度,圧力)で緻密なSiCセラミックスの作製のためだけでなく,高純度化によってのみ得られるSiC独自の優れた機能性材料(パワーデバイスやウエハ)の原料としても使用される。これらのセラミックスの物理的及び機械的特性は,ナノ粉末表面の不純物の影響を強く受けることが知られているが,その特性評価は十分になされていない。本研究は,SiCナノ粉末の表面不純物の評価のために,XPS,ラマン分光及びTEMを用いた定量・定性分析及び構造解析を行った。これらの装置を組み合わせることで,SiCナノ粉末の表面数nmに存在する不純物を同定し,定量的に評価できることを示した。
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大幸 裕介, 嶺重 温, 矢澤 哲夫, 羽切 教雄, 武藤 浩行, 松田 厚範
セッションID: 1P208
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
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イオン導電率の測定において、圧力一定での導電率の温度変化より伝導の活性化エネルギーが、また温度一定での圧力変化より活性化体積がそれぞれ求められる。活性化体積はイオンがホッピングにより伝導する際の構造緩和の指標となる。しかしながら固体電解質では、活性化体積の測定に数GPaオーダーの加圧が求められ、アンビルセルなどを用いた超高圧装置が必要なことから、先駆的にAllenやSamara、IngramがV評価の重要性を指摘しているものの、温度を変化することで得られる活性化エネルギーに比べて、活性化体積評価はほとんど行われていないのが現状である。本研究では導電性を有する球形圧子を用いて、圧子圧入時にインピーダンス測定を行うことで導電率の圧力変化を測定し、活性化体積を算出・評価することを目的とした。
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明渡 純
セッションID: 2A01A
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
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AD法では、常温で数十ナノメートル以下の微結晶構造からなる緻密なセラミックス薄膜、厚膜を形成でき、優れた電気特性が得られることが確認されている。これは「常温衝撃固化現象(Room Temperature Impact Consolidation: RTIC)」と呼ばれ、成膜プロセスとしてみると、溶射技術のように原料粒子を溶融あるいは半溶融状態にして吹き付け粒子間の結合を得るものとは原理的に異なる。本講演では、AD法について、経済産業省が平成14年度よりナノテクノロジープログラムの一環として5年間実施した大型国家プロジェクトでの取り組みを中心に、圧電、誘電体セラミックスをはじめとする電子材料での応用展開や耐蝕・耐摩耗などの構造材料への応用展開、また、最近の研究成果として、エネルギーデバイスへの応用展開などと、それに基づく技術課題について紹介する。さらに、これらの原理に分類される他の成膜手法との類似性や相違について触れ、成膜メカニズムの理解に求められる課題についても言及する。
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西原 義也, 上江洲 由晃, 鈴木 宗泰, 明渡 純
セッションID: 2A03
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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近年、多くのハイパワー圧電デバイスが開発されている。[1]環境保全の意識向上による非鉛系圧電体への需要が増える中、ハイパワー圧電体材料として期待されているのがビスマス層状構造強誘電体(BLSFs)である。これまでBLSFsはPb(Zr,Ti)O
3に比べ大きな機械品質係数
Qmを持つこと[2]、a軸方向に大きな強誘電性を示すこと[3]が報告されている。本研究では室温で緻密なセラミック膜を短時間で作製することができるエアロゾルデポジション(AD)法を用いて、BLSFsに属するSrBi
2Ta
2O
9(SBTa)をPt/Ti/YSZ基板上に無配向で作製し[4]、その電気的特性の調査を行った。
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内田 寛, 林 真里, 笹嶋 慶一, 峰村 佳輝, 安井 伸太郎, 舟窪 浩
セッションID: 2A04
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
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BiFeO
3はPb含有強誘電体を代替する有力な材料の候補として、近年その研究開発が急速に進められている。本研究では酸化物単結晶基板よりも汎用性の高いSiウェハ上での材料合成を念頭に置き、LaNiO
3層ならびにCa
2Nb
3O
10ナノシートなど、同じくペロブスカイト型結晶構造を有する界面層を成長核として利用したBiFeO
3薄膜材料の結晶性向上と結晶配向性の制御を試みた。BiFeO
3薄膜試料は界面層を形成した (111)Pt/TiO
2/(100)Si基板上に化学溶液法により堆積された。その結果、良好な結晶性を有する(100)BiFeO
3結晶が基板面方位に対して一軸配向成長する事が確認された。
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劉 辰, 川江 健, 近藤 学, 中嶋 宇史, 永沼 博, 岡村 総一郎, 森本 章治
セッションID: 2A05
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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強誘電体・強磁性体複合材料における電気磁気効果(ME効果)の実現を目指し、(Bi,Pr)(Fe,Mn)O
3(BPFM)/SrRuO
3(SRO)-Pt/CoFe
2O
4(CFO)積層膜構造の作製とME効果に関する検証を行った。積層膜構造のBPFMは良好なP-Eヒステリシス特性を示した。印加磁界の増減に伴い、2P
r値はほぼ線形に変化し、ゼロ磁界時の値に対して最大で3%の増加が確認された。また、比較としてCFOを導入せずにSrTiO
3基板上に作製したBPFM/SRO積層膜に対して同様の測定を行ったところ、静磁界印加に対する強誘電特性の明確な変化は観測されなかった。印加磁界による2P
rの変化に対応した電界変化を見積もり、ME係数を算出したところ、約1.5V/(cm-Oe)が得られた。
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菅野 尭央, 北村 尚斗, 井手本 康
セッションID: 2A06
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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当研究室ではこれまでにペロブスカイト型構造をもつ強誘電体酸化物Pb(Zr,Ti)O
3に着目し、MPB組成付近の組成とZrリッチ側の組成でAサイトにLa、BサイトにNbを置換することにより強誘電特性が改善することを報告してきた1) 。本研究では新たにTiリッチ側の組成でLa、Nb同時置換を行い、強誘電特性と結晶構造との関係について検討した。
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鈴木 祥一郎
セッションID: 2A07F
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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企業研究フロンティア講演 電子材料部会
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大里 齊, 籠宮 功
セッションID: 2A09
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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マイクロ波誘電体は、電磁波にフレンドリー且つ小型化に貢献したので移動体通信に広く使われてきた。携帯電話応用では小型化の限界を越えられず、利用が減ったが、特性に優れているので利用は続いている。この優れた特性を他の新たな用途への応用が期待される。本稿では、誘電損失について顧みて、新応用を目指した。
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浅山 雅弘, 田中 元史, 尾崎 多文, 山崎 顕一
セッションID: 2A10
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
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プラズマ気流制御により、小さな流速で空気の流れ全体を制御することが可能となる。風車を模擬した翼の表面でプラズマを発生させることで、空気の流れが改善し剥離が抑制されることが近年確認された。プラズマ誘起流の発生方法は、誘電体を挟むように電極を対向して配置し、電極に交流電力を加えることでバリア放電が発生するとともに、誘電体表面にプラズマ誘起流が発生する。誘電体を電極で挟み込む簡単な構成で、空気の流れを制御し大きく風車の出力を向上させる可能性があることが最近の検討で明らかになってきた。一方、プラズマ発生装置の構成部材には、屋外使用による耐環境性、放電にさらされるために耐放電性、さらに風による翼の変形に耐える変位許容性が要求される。特に誘電体は上記すべてに最も晒されることから厳しい耐久性が要求される。シリカ添加のシリコーンを誘電体に用いることで、優れた耐放電性や耐侯性を示すことがわかったため報告する。
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吉村 武, 氏本 勝也, 川原 祐作, 藤村 紀文, 村上 修一
セッションID: 2A21
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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機械振動や人間の動作など身の回りに存在する様々な振動からエネルギーを取り出し電気エネルギーに変換する振動発電素子が近年注目を集めている。圧電方式の振動発電では、小さな比誘電率と大きな圧電定数を持つ圧電体を用いることで変換効率の向上が図れることから、本研究では、そのような特性を持つと期待できる圧電体としてBiFeO
3に着目し、薄膜試料の作製と正圧電特性の評価を行った。その結果、菱面体晶の結晶系を持ち成長方位が(100)のBiFeO
3薄膜において-3.5C/m
2の有効横圧電定数(e
31,f)および11.3GPaの振動発電性能指数を得ることができた。
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眞岩 宏司, 山? 英護
セッションID: 2A22
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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PZTバイモルフのエナジーハーベストについて検討した。負荷抵抗により電圧は増加するが、最大電力は30キロオームの時に得られた。
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小川 敏夫, 青嶋 紘史, 疋田 賢史, 赤石 啓
セッションID: 2A23
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
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近年、クリーンエネルギーの一つとして、圧電セラミックスの電気・機械エネルギー変換による発電が注目されており、JR東日本の改札口発電床や首都高速道路での車の通過に伴う橋梁の変形を利用したLEDイルミネーション点灯として実用化されつつある。我々は圧電セラミックスの共振現象を利用した高効率発電装置を検討し、これを組み込んだLED発光交通安全履物(サンダル)を開発した。
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江原 祥隆, 安井 伸太郎, 及川 貴弘, 山田 智明, 飯島 高志, 坂田 修身, 舟窪 浩
セッションID: 2A24
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
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分極軸配向のPZT膜を作製し、その強誘電性を調査した。得られた膜の自発分極値は、現象論的の予測と良く一致した。
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坂元 尚紀, 小澤 貢太郎, 石塚 正明, 木口 賢紀, 今野 豊彦, 脇谷 尚樹, 鈴木 久男
セッションID: 2A25
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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Pb(Zr,Ti)O3(PZT)は代表的な強誘電体材料であり、電子デバイス等に幅広く応用されている。電子機器の軽薄短小化に伴い、PZTなどの強誘電体材料も小型化・高性能化を目指し、薄膜化が求められている。一方で材料を薄膜化した際、多くの因子(サイズ効果、微構造、配向性、応力)が特性に影響を及ぼすことが知られている。本研究室のこれまでの研究から、化学溶液法(CSD法)で作製したLaNiO3(LNO)及び(La,Sr)MnO3(LSMO)を下部電極として用いると、PZT薄膜の強誘電特性を著しく向上させられることが明らかとなっている。本研究では、この強誘電特性向上の要因と考えられている電極/PZT薄膜間の熱膨張係数差に由来するPZT薄膜の面内残留圧縮応力、及び結晶配向性に着目し、透過型電子顕微鏡(TEM)により薄膜中の応力状態及び配向状態を解析した。
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大野 智也, 松田 剛, 後藤 康之, 坂元 尚紀, 脇谷 尚樹, 鈴木 久男
セッションID: 2A26
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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LNOをシード層として用いる事で、液相法によりSi基板上にPMN薄膜の低温合成に成功した。PMN薄膜は550℃という比較的低温でLNO/Si構造上に成膜された。さらに、LNOシード層を歪コントロール層としても用いることで、PMN薄膜に対して圧縮応力の印加に成功した。この結果、PMNのキュリー点が上昇し、室温においても強誘電特性を示すことを確認した。
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小林 洋治, ヘルナンデス オリビエー, 坂口 辰徳, 矢島 健, 辻本 吉廣, 森田 昌樹, 野田 泰斗, 最上 祐貴, 北田 敦, 大倉 ...
セッションID: 2B00
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
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酸化物に対する部分的アニオン置換は、様々な新しい機能性をもたらしてきたが、O
2-とH
-の混合アニオン系、つまり酸水素化物 (オキシハイドライド)の報告例は、ごく一部であった。ここで、遷移金属の新しい酸水素化物、BaTiO
3-xH
xを報告する。BaTiO
3-xH
xは室温では水、空気に対して安定である。また、D
2下で加熱すると、重水素交換が行われ、BaTiO
3-xH
yD
zが得られた。粒子の内部までおよそ均一に進行したこの反応は、水素化イオンの移動度がそれなりに高いことを示している。酸化物に対する水素の伝導メカニズム、化学的反応性に関して様々な新しい知見が期待できる。
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坂口 辰徳, 矢島 健, 小林 洋治, 大倉 仁寿, 竹入 史隆, 光岡 新悟, 大久保 博史, 山本 隆文, ジェームス ヘスター, マキ ...
セッションID: 2B01
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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我々は遷移金属酸化物BaTiO
3に関して低温還元法を適用することにより新規オキシハイドライドBaTiO
3-xH
xを得たが、このオキシハイドライドの普遍性に関して調べるため、(Ca, Sr, Ba)TiO
3に関して同様の操作を試みた。得られたオキシハイドライドはそれぞれ0.1から0.3程度の酸素欠損を有しており、その欠損サイトに水素化物イオンが取り込まれていることを放射光X線回折、中性子線回折、TG-MS測定などから明らかにし、それらの組成を(Ca, Sr, Ba)TiO
3-xH
xと結論付けた。これらに関して、八面体の傾き、水素化物イオンのアニオンサイト分布、水素放出温度などに関して調べた。
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矢島 健, 北田 敦, 小林 洋治, 坂口 辰徳, Bouilly Guillaume, 陰山 洋, 寺嶋 孝仁, 高野 幹夫
セッションID: 2B02
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
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チタン酸水素化物エピタキシャル薄膜の作製は、薄膜デバイスへの応用を可能にするのみならず、基礎学術の面からも大変重要である。今回我々は、
ATO
3(
A = Ba, Sr, Ca)エピタキシャル薄膜を金属水素化物により還元することで、
ATiO
3-xH
xエピタキシャル薄膜の作製に成功した。4端子法による電気抵抗率測定の結果、
Aサイトがいずれの元素の場合も金属的な電気伝導性を示し、チタン酸水素化物が本質的に金属的な電子状態をとり得ることを明らかにした。また、エピタキシャル薄膜においても、粉末試料と同様に外界の水素ガスとの水素化物イオン交換能を有することが確認され、電子-水素化物イオン混合伝導体としてのポテンシャルを示した。
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武田 博明, 堆 仁美, 立石 貴志, ズベア A.モハメド, 保科 拓也, 鶴見 敬章
セッションID: 2B03
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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非鉛高温用サーミスタ候補材料として,BaTiO
3(BT)-(Bi
1/2Na
1/2)TiO
3(BT-BNT)半導体セラミックスが期待されている.我々は最近,仮焼粉にCaOを添加することで大気中焼結にて半導体化し,PTC特性を示すことを見いだした.本研究では,同セラミックスの半導体化機構の解明を目的に,CaOの添加方法,焼結温度・時間,雰囲気による電気的特性の影響について検討した.
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四宮 亜希子, 平田 好洋, 鮫島 宗一郎, 松永 直樹
セッションID: 2B04
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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ペロブスカイト構造のABO
3酸化物では、Aサイト、Bサイトはイオン半径の近い他のイオンで置換可能である。本研究では、Bサイトに安価で入手容易かつ安定な原子価を有するAlとMgを選び、ペロブスカイト固溶体La-Sr-Al-Mg-O系酸化物(LSAM)を合成し、その電気伝導度を測定した。その結果、AサイトへのSrの固溶量を増加させると電導度は増加し、La
0.8Sr
0.2Al
0.9Mg
0.1O
2.85が最も高い電導度(σ = 1.85×10
-2 S・cm
-1 at 600℃)を示し、これは13 mol% CaO安定化ジルコニアよりも高い電導度であった。
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秋月 康秀, 藤田 晃司, 田中 勝久, 山田 幾也, 西山 宣正, 入舩 徹男
セッションID: 2B05
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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AサイトオーダーペロブスカイトAA’3B4O12は、ABO3のAサイトの3/4をヤーン・テラー歪みの大きい原子が占め、A’O4平面とチルトしたBO6八面体によって立方晶ペロブスカイト構造を形成する。A’サイトはヤーン・テラー効果の大きい3d遷移金属が占めるため磁性や電気伝導性において興味深い物性を示すものがある。一方、Aサイトを占める元素はABO3ペロブスカイトと同様にイオン半径の大きいアルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素がほとんどである。今回演者らはAサイトが3d遷移金属イオンのMnCu3Ti4O12およびMnCu3V4O12の合成に新たに成功した。Mn2+がAサイトを占有したペロブスカイトについては、これまでにMnVO3, MnGeO3, Mn2FeSbO6などが知られているが、いずれも斜方晶である。MnCu3Ti4O12およびMnCu3V4O12は、立方晶格子においてMn2+が12配位構造をとる新しいタイプのAサイトオーダーペロブスカイトである。
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赤星 大介, 坂井 慎吾, 納谷 麻衣子, 堀江 弘樹, 齊藤 敏明
セッションID: 2B06
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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本研究対象である
R1–xTiO
3(
R = La, Pr, Nd)は
Aサイト欠損型ペロブスカイトであり,
x = 1/3において
Rの占有率が~90%の層と~40%の層が交互に積層するというAサイト欠損が部分的に規則配列した構造を持つ[1].しかしながら,
R1–xTiO
3に関する研究の報告例は少なく,
Aサイト欠損が規則化する条件やその定比組成についてはまだ明らかにされていない.今回,我々は
R1–xTiO
3の合成条件や欠損量xを系統的に変化させることで,
Rサイト欠損配列の制御を試みるとともに,欠損配列が機能性に及ぼす効果についても研究を行ったので,それについて報告する.
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佐藤 賢一, 太刀川 純孝, 大西 晃, 脇谷 尚樹, 塩田 忠, クロス ジェフリー, 櫻井 修, 篠崎 和夫
セッションID: 2B07
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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ペロブスカイト型マンガン酸化物La
1-xSr
xMnO
3-δ (以下、LSMO) は金属-絶縁体相転移を示す。これは反強磁性絶縁体のLaMnO
3にSr
2+を固溶するとMn
3+の一部がMn
4+になり、MnとOの混成軌道を経由したMn
3+からMn
4+への電子遷移の発現による強磁性金属が現れる事に起因する。O
2-を介したMnイオン間の電子遷移のしやすさを決めるMnとOの結合状態によって、相転移温度は大きく変化する。この性質を利用して人工衛星の表面にLSMO焼結体タイルを貼ることで、自己熱制御が可能となることが実証された。LSMO焼結体を薄膜化することで、軽量化や施工性向上等が期待されることから、我々は自己熱制御材料に適したLSMO薄膜の作製を目指した研究を行なっている。本報告では、Mnの価数やMn-O-Mnの結合状態に影響を及ぼす酸素欠損量と残留応力が相転移温度に与える影響を評価し、室温付近に相転移温度を持つLSMO薄膜作製とその熱放射率測定について報告する。
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西田 修司, 小林 俊介, 溝口 照康, 幾原 雄一, 山本 剛久
セッションID: 2B08
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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電子エネルギー損失分光法において,ペロブスカイト型Mn酸化物のMn価数は,Mn-L
2,3端のL
3ピークとL
2ピークの相対強度比やO-K端のpre-peakとMain peak の損失エネルギー差から定量されている.ところが、これらの定量法にはMnの配位環境が影響を及ぼす可能性が考えられる.そこで本研究では,AサイトイオンやMn価数を系統的に変化させることが可能なSr
1-xCa
xMnO
3-δ (0≤x≤1, 0≤δ≤0.5)固溶体のMn-L
2,3端およびO-K端について詳細に検討を行った.その結果,Mn-L
2,3端を利用した定量法はMnの配位環境から影響を受けない一方で、O-K端にはこの影響が大きく現れることが確認された.
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竹入 史隆, 矢島 健, 小林 洋治, 陰山 洋
セッションID: 2B09
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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酸窒化物は、光触媒などの観点から非常に注目を集めている系であるが、酸素/窒素比の精密制御や電気伝導体としての機能性開拓は困難であった。本研究ではペロブスカイト型チタン酸窒化物LaTiO
2Nを金属水素化物により還元し、選択的に酸素を取り除くことで酸素/窒素比を制御することを試みた。同時に酸化物イオン、水素化物イオン、窒化物イオンの三種の混合アニオン系が得られる可能性にも期待した。そこで、SrTiO
3との固溶系La
xSr
1-xTiO
3-xN
x (0 ≤
x ≤ 1)粉末をCaH
2粉末と混合、真空封入したのち熱処理を施した。その結果、0 ≤
x ≤ 0.2の領域では格子定数変化の増加が観測されたことから、O
2-/H
-/N
3-の三種混合アニオン系が得られたと考えられる。一方0.2 ≤
x ≤ 1の幅広い領域においては格子定数の変化はほぼ観測されなかった。
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吉井 龍太, 坂口 辰徳, 小林 洋治, 陰山 洋
セッションID: 2B10
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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金属ハイドライドを用いた低温還元反応は、従来法と比べ酸素欠損量を大幅に向上させることができることは、これまでペロブスカイト型酸化物を中心に示されてきた。パイロクロア型酸化物に対する研究例は、Blundredらによるものがある。この報告によると、
RE2Ti
2O
7 の希土類サイトのイオン半径が小さい場合(
RE = Yb, Lu)、パイロクロア構造を保ったままある程度の酸素を取除くことが可能であるが、イオン半径が大きい場合(
RE = Sm, Eu)には、ペロブスカイト型構造
RETiO
3へと変化するといわれている。
最近の我々の酸水素化物BaTiO
3-xH
xの合成を受け、本研究では、Aサイトが希土類の場合にも酸水素化物が合成できるのではないかと予想した。具体的には、二価状態もとれるEuを含むパイロクロア型酸化物Eu
2Ti
2O
7に対し、金属ハイドライドとともに真空中熱処理を施した。粉末X線回折パターンからは、ペロブスカイト型構造であることはすぐにわかったが、反応体の空気中でのTG測定の結果、重量増加が認められたことから、酸素欠損の存在が示唆された。このことはリートベルト構造解析からも裏付けられた。さらに、TG-MS測定を行なったところ、大量の水素の放出が観測された。したがって、酸水素化物EuTiO
3-xH
xが合成されたと結論した。
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蒲地 伸明, 松尾 英之, 藤 靖之
セッションID: 2B13
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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釉薬原料が釉性状に与える影響を短期間で理解する上でゼーゲル式を学ぶことは非常に有効である.しかし、限られた講義時間の中では複雑なゼーゲル式の計算は計算することが目的となり,釉調合の基礎を短期間に習得するという本来の目的が希薄になりがちである.そこで,独自開発した釉薬調合計算プログラムを利用することで,学習の効率化を図った.計算の効率化だけでなく,ソフトウェアの機能の利用方法を説明すると同時に,必要性の解説を行うことで,欠点としての貫入やシバリングの対応方法をはじめとして,作業性の良い釉薬の調合方法等を具体的に指導することができた.
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黒川 克美
セッションID: 2B14
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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工業高校で行っている課題研究の取り組みを報告します
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伊熊 泰郎, 小島 博光, 高村 岳樹, 森川 浩, 板澤 裕美
セッションID: 2B15
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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大学卒業後、企業などで働くと技術者は各種の仕事をする。ルーチンの仕事だけなく、今までに出合ったことのない問題を解決することになる。その解決策に到達するには、学生時代に学んだ知識だけでなく新しい知識も組合せて今までに誰もが経験したことがない方法で解決法をデザインしなければならない。このような「デザイン能力」を養成するのは旧来の授業では困難で、これを実施するにはPBL教育が適している。このPBL教育にはいろいろな形が考えられるが、時代の流れに応じて変化していく必要もある。したがって、各大学で行われているPBL教育の実情を共有し、改善につなげることが求められる。本講演では、演者の学科での例を示し、広くご意見をうかがうことを目的とする。
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田中 功, 長尾 雅則, 綿打 敏司, 熊田 伸弘
セッションID: 2B16
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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山梨大学工学部では,文部科学省からの委託事業「理数学生応援プロジェクト」として,平成 21 年度から「統合能力型高度技術 者養成プロジェクト―自発リーダー(学大将)を生む環境作り―」に取り組んでいる.この教育プロジェクトでは,将来にわたってリー ダーシップをとって活躍できる人材の育成を目指して,学生の希望により 1 年次後期の比較的早い時期から研究に取り組み,学生の学習 意欲をさらに向上させることを狙っているのが特長である.著者らは,この教育プログラムのうち「クリスタル材料科学」キャリアハウ スに関わっているので,その活動の一部を紹介する.
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日比野 高士
セッションID: 2B21A
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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従来のイオン導電体はナフィオンのような含水型プロトン導電体で100℃以下、またBaCe1-xYxO3-αのようなペロブスカイト型プロトン導電体で500℃以上の条件にならないと高プロトン導電率を発揮できなかった。しかし、近年、アクセプタードープSnP2O7が100~400℃において、たとえ無加湿条件下でも10–1 S cm–1以上のプロトン導電率を示すことが見出され、その導電機構、並びに応用研究に注目が集まっている。本講演では、この材料を使用したエネルギー(燃料電池)と環境(排ガスセンサと環境触媒)技術について概説する。
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佐藤 潤, 黒木 雄一郎, 岡元 智一郎, 高田 雅介
セッションID: 2B23
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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我々は、GdBa
2Cu
3O
7-δ(以下Gd-123)セラミックス線材に、室温である値以上の電圧を印加すると、ホットスポットが発生し、周囲の酸素分圧に応じた電流が流れる事を報告している。この事から、この線材は酸素センサとしての応用が期待できる。最近、ゼラチンを用いたゲルキャスティング法により作製したポーラスなGd-123線材を用いることにより、センサとしての応答性が向上することを報告した。しかし、この線材は多数の大きな空隙があるため、溶断しやすく、機械的強度も低かった。本研究では、Gd-123粉末を混入したゼラチン溶液のスラリーの真空脱泡処理を行った。その結果、脱泡処理を行っていないものと比べて空隙の径が小さい線材を得ることに成功した。
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今 善弘, 黒木 雄一郎, 岡元 智一郎, 高田 雅介
セッションID: 2B24
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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我々は、Pd薄膜の水素化に伴う光学特性の変化を作動原理とする光検知式水素センサの研究を行ってきた。膜厚が数十nm以上になると、水素化に伴う体積膨張により皺や剥離が発生し、耐久性が低くなるという問題が生じる。これまで、空気中、600℃でのアニールにより、試料の耐久性が向上することを報告した。本研究では、耐久性向上のメカニズムを明らかにするため、膜と基板の接着強度を測定した。その結果、アニール温度が高い程、接着強度が向上することが分かった。600℃でアニールした試料では、十分に高い接着強度が得られたため、皺の発生が抑制され、安定した繰り返し特性を示したと考えられる。
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今枝 拓也, 不動寺 浩, 早川 知克
セッションID: 2B25
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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コロイダルテンプレート法により作製されるSnO
2多孔質マイクロパターンのガスセンシング特性を報告する.このマイクロパターンはMicro Molding in Capillary (MIMIC)法及びポリスチレン粒子が規則配列したコロイド結晶のテンプレートとSnCl
2の前駆体溶液を用いるゾル-ゲル法によって作製される.ガラス管炉中で酸化スズの電気的抵抗を測定することによってエタノールガスを検出できることを確認した.酸化スズナノ粒子で構成されたマイクロパターンのガスセンシング特性と比べると,SnO
2多孔質マイクロパターンでは回復速度の改善がみられた.
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荒井 悠美, 佐藤 聡真, Jeffrey S. Cross, 塩田 忠, 櫻井 修, 篠崎 和夫, 木口 賢紀, 脇谷 尚樹
セッションID: 2B26
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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我々はフェライト系エピタキシャル薄膜のNO2ガス検出特性を検討している。微粒子を堆積した構造をもつ従来のセンサはNO2に対して感度が高い一方で、多孔構造を構成する粒子のネック部からのガス脱離の応答時間が長いと考えられる。そこで、単結晶基板上に感応層であるTi添加ZnFe2O4(ZFTO)をエピタキシャル成長させた膜のガスセンシング特性を検討している。エピタキシャル薄膜は表面が平滑で、応答速度が速いと考えられる。一方、ガス吸着面積が小さいことから、多孔構造センサと比較し感度が低下すると予想される。感応層が厚いとガスが吸着する表面層に対して、深部の抵抗(一定値)が並列接続されるため、見掛け上、検出感度が落ちると予想される。一方、膜厚が薄くなると成長界面付近の結晶性低下のために、感度が低下すると考えられる。そこで、感度向上のために、感応層の結晶性を保ったまま薄膜化するZFTO/ZFO/YSZホモエピタキシャル成長構造を検討している。本研究ではNO2をモデルガスとして、エピタキシャル薄膜センサの可能性を検討した。
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上田 太郎, 大川 元, 高橋 誠治
セッションID: 2B27
発行日: 2012年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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ペロブスカイト型構造を有する(La,Sr)MnO3は良好な混合伝導体であり、また、NOx分解触媒性能を示すことが報告されている。われわれは、これらの特性を組み合わせてLSMを検知極として用いる新規のNOxセンサの開発を行ってきた。本研究ではセンサ特性向上に適した形状を有するLSM粉末を合成することを目的とし、噴霧熱分解法を中心としてLSM粉末を合成し、粉末の比表面積や微細構造との関係を検討した。噴霧熱分解法にクエン酸法と炭化法を組み合わせることで、センサ特性向上を期待できる多孔質粒子を合成することができた。
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