Skin Cancer
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25 巻 , 1 号
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第24回日本皮膚悪性腫瘍学会
一般演題
  • 藤沢 治樹, 河合 正博, 半田 芳浩
    2010 年 25 巻 1 号 p. 11-15
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    症例は81歳,女性。Verrucous carcinomaと確定診断するまでに3度の生検を要した。腫瘍は会陰部に発生し,深部まで達しており,高年齢であったため手術は行わず,放射線治療を施行した。放射線照射終了2ヵ月後,鼠径リンパ節および多発肺転移を来し,呼吸不全で死亡した。Verrucous carcinomaの病理組織学的診断は高分化のため,尋常性疣贅や有棘細胞癌等との鑑別が非常に難しい。そのため早期に広範囲かつ深部までの生検が必要である。また治療に関しても,放射線治療後にanaplastic transformationが生じるとされており,放射線治療の是非に関しては議論が多い。それゆえverrucous carcinomaに対する放射線治療の適応に関しては,個々の症例において慎重に検討する必要がある。
第25回日本皮膚悪性腫瘍学会
ランチョンセミナー2
  • 長谷 哲男
    2010 年 25 巻 1 号 p. 16-20
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    日本では,皮膚リンパ腫ガイドラインは岩月らにより編纂され日本皮膚科学会ホームページ上に公開されている。皮膚リンパ腫に関してインターネット上に掲載されているものでは,スタンフォード大学KimらによるUpToDateが優れている。皮膚T細胞リンパ腫IV期ではCHOP,COMPなど多剤併用療法が行われているが,CR率は17%から57%,有効率は57%から100%である。日本で行われたCHOP療法の多施設共同研究ではCR率28.6%,有効率57.1%,3年生存率42%であった。CRに到達できない理由の一つとして,ABCトランスポーターやIDO,Survivinなどの薬剤耐性に関与する遺伝子の発現増強が考えられる。そのため,皮膚リンパ腫でも,新たな抗腫瘍薬の開発,デリバリーシステムの改良や分子標的治療薬の開発が行われてきた。実際,HDAC阻害薬Vorinostat(SAHA)や抗CCR4単クローン抗体KM2760,プリン拮抗薬Forodesineなどが臨床試験中である。このうちVorinostatは既にUSAのFDAで菌状息肉症の治療薬として認可されている。
CPC1
  • 佐藤 勇樹, 小林 彩, 木藤 健治, 古賀 弘志, 林 宏一, 浅野 功治, 上原 剛, 高田 実
    2010 年 25 巻 1 号 p. 21-24
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    47歳男性。7ヵ月前より右肩部に赤黒い結節が出現,3ヵ月から急速に増大し,出血を認めるようになった。初診時右肩に33×26×28mmの潰瘍化した半球状の紅色腫瘤を認めた。下床との可動性は良好であった。造影MRIでは内部構造が均一で境界明瞭な結節であり,筋や骨の浸潤は認められなかった。線維組織球系の肉腫を疑い,全身麻酔下に全摘切除を行った。病理組織学的に主に真皮に軽度の核異型を伴う紡錘形細胞が花むしろ状に密に増殖しており,富細胞性皮膚線維腫と診断した。
一般演題
  • 武井 怜子, 中川 登, 伊藤 孝明, 山西 清文
    2010 年 25 巻 1 号 p. 25-28
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    70歳,女性。8年前より左頬部に褐色斑が出現。他院で良性と診断され,レーザー治療をうけたが変化がなかった。徐々に拡大し,色調が濃くなったため,レーザー治療1年半後に他院を受診し,病巣内生検で悪性黒色腫を疑われた。当科初診時,左頬部に境界不明瞭な淡い褐色斑を認め,中に色調の濃い部分を認めた。濃い褐色斑を切除後,さらに淡い褐色斑を含め拡大切除した。悪性黒色腫Stage IA(T1 N0 M0)と診断。レーザー治療後であり,病巣内生検から摘出まで期間があったことから,最適な術後療法をどのように選択すべきか苦慮した。術後療法としてダカルバジン点滴を3クール施行。現在,再発転移は認めていない。
  • 渡辺 正一, 加藤 裕史, 伊藤 えりか, 吉田 美沙子, 山口 裕史, 森田 明理
    2010 年 25 巻 1 号 p. 29-32
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    66歳,男性。初診3ヵ月前に右下肢の腫脹,その後右鼠径部リンパ節腫脹および右大腿部・陰嚢にびらんが出現した。病理でパジェット癌と診断され,当院へ紹介となった。原発巣および両鼠径部・骨盤リンパ節転移巣に放射線療法を行い改善した。初診6ヵ月後に胸腰椎転移による疼痛が出現し,放射線療法で軽減したが,初診1年後に陰嚢の腫瘤が増大し,喘鳴と呼吸苦の出現を認めた。胸部CTでは両肺野にびまん性スリガラス影が出現し間質性肺炎の急性増悪と診断した。ステロイドパルスを行い一時呼吸症状は改善したが,再増悪のため永眠された。今回我々は陰部パジェット癌の進行とともに間質性肺炎の急性増悪を来した症例を経験した。悪性腫瘍は高齢者に多く何らかの基礎疾患を有していることが多い。特に肺病変は悪性腫瘍の経過をみるうえで注意を要する。
  • 高橋 正幸, 有馬 豪, 安部 正通, 佐野 晶代, 溝口 良順, 内海 俊明, 松永 佳世子
    2010 年 25 巻 1 号 p. 33-37
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    82歳,男性。初診の1年3ヵ月前より左腋窩の皮疹に気付き,近医皮膚科を受診した。真菌症として外用治療を受けるが改善なく,当科へ紹介され受診した。左腋窩に5cm大の紅斑局面,一部びらんを認めた。皮膚生検で乳房外Paget病と診断した。腫瘍辺縁から1cm離し,脂肪織深層で切除,メッシュ植皮術を施行した。腋窩リンパ節は触知しなかった。術後1年2ヵ月で左腋窩リンパ節の腫脹が出現し,リンパ節生検で腋窩リンパ節転移と診断した。後日,左腋窩リンパ節郭清術を施行した。全身検索では他臓器に転移を認めなかった。術後補助療法として放射線計50Gyとweekly taxotere 40mg/回,4クール投与を行った。リンパ節郭清術後10ヵ月で腫瘍の再発,転移を認めていない。また術後補助療法による重篤な副作用を認めていない。
  • 椛島 利江子, 尾藤 利憲, 春山 護人, 椋本 祥子, 吉木 竜太郎, 中村 元信, 山本 修, 戸倉 新樹
    2010 年 25 巻 1 号 p. 38-41
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    84歳男性。初診1年前に左上肢の紅色腫瘤を自覚。初診2ヵ月前より急速に増大したため,近医皮膚科より精査加療目的で紹介受診した。初診時,左肘内側に10×8×6cm大でドーム状に隆起し,表面にびらんを伴う暗紫紅色腫瘤を認めた。CT,67Gaシンチグラフィでは遠隔転移を疑う所見は認めず,腫瘍を辺縁より3cm離し,筋膜とともに切除した。病理組織上,細胞質に乏しく,クロマチンに富む円形核を有する腫瘍細胞が増殖していた。腫瘍細胞はCK20,chromogranin A陽性であった。電子顕微鏡で腫瘍細胞質内に神経内分泌顆粒と微細フィラメントの凝集像を認めた。以上よりメルケル細胞癌と診断した。術後切除部位と左腋窩リンパ節領域に放射線治療を行ったものの,硬膜外,皮膚,鎖骨上部のリンパ節に転移を認めた。メルケル細胞癌においては,腫瘍の大きさが重要な予後決定因子であることを再認識した。
  • 横井 郁美, 宗廣 明日香, 藤田 名都子, 森上 純子, 窪田 泰夫, 串田 吉生, 羽場 礼二
    2010 年 25 巻 1 号 p. 42-46
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    93歳男性の皮膚原発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫,下肢型の1例を経験した。5年前から左下腿に症状のない多発赤色結節,左大腿の皮下結節,左外鼻道のブルーベリー様結節を自覚した。左下腿の病理学的検査では密な異型リンパ球の浸潤が認められた。グレンツゾーンを有し,被覆表皮は正常だった。個々の腫瘍細胞はCD3,CD5,CD45R0,CD30は陰性だったが,CD20,CD79αは陽性だった。左大腿病変を用いたPCRで,免疫グロブリン重鎖遺伝子のモノクローナルな再構成を認めた。FISH解析で,8番と14番染色体の転座がみられた。身体学的に表在リンパ節の腫脹はなく,PET,CTでは内臓病変はなかった。低用量のエトポシド内服(50~75mg/日)療法を開始したが,腫瘍は徐々に増大し,2ヵ月後にDICで永眠された。
  • 千葉 由幸, 伊藤 香世子, 日野 頼真, 堀内 義仁, 北澤 義彦, 山本 有祐
    2010 年 25 巻 1 号 p. 47-51
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    65歳,女性。1997年頃より頭頂部の腫瘤を自覚していたが放置していた。腫瘤が増大してきたため2004年9月9日,当院を受診した。手術を予定したがキャンセルとなり,以後受診は途絶えていた。2006年8月3日,意識障害等のため当院緊急入院となり,8月10日,腫瘍拡大切除術を施行,病理にてSCCと診断した。CTでは肺転移を確認し,その後の病状の進行が早いため手術・放射線治療とも適応なしと判断し,化学療法(CA療法)を計6回施行した。CA療法単独では病勢の抑制は不十分と判断し5回目からはエトレチナート内服を併用した。しかしその後,脳転移を来し,2008年10月28日に永眠された。SCCの化学療法に関しては,海外ではcisplatinが中心であり,その他数種が行われている。一方,本邦ではbleomycin等の単独療法,進行例に対してPM療法,CA療法やirinotecan等が行われている。エトレチナートは近年,悪性腫瘍に対しての効果も期待されているが,その作用機序は未だ不明である。
  • 本田 進, 南本 俊之, 石河 軌久, 山本 有平, 工藤 和洋, 下山 則彦, 泉 美貴
    2010 年 25 巻 1 号 p. 52-55
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    症例は49歳男性。2005年頃より頭頂部の皮下腫瘤を自覚した。緩徐に増大し軽度の圧痛が現れたため2008年6月に当科を受診した。初診時の大きさは20×17mm,正常皮膚色,弾性硬で境界明瞭な隆起性病変であった。同年7月に摘出術を施行したところ,病理組織検査の所見はadnexal tumor showing dual(sebaceous and sweat gland)differentiationであった。核異型が高度で核分裂像を多く認めた。切除断端が陽性であったためその後拡大切除術を施行した。このような脂腺と汗腺にのみ分化した付属器系腫瘍は非常に珍しい例であるため報告する。
  • 平尾 文香, 大磯 直毅, 成田 智彦, 吉田 益喜, 吉永 英司, 川原 繁, 川田 暁
    2010 年 25 巻 1 号 p. 56-60
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    40歳,女性。家族歴:母親に神経線維腫症1型。乳児期からカフェオレ斑があり,学童期以降に多数の神経線維腫が生じた。2007年11月頃より左頸部に皮下腫瘍が生じた。急速に増大し,全身状態も悪化した。2008年5月当科初診時,左頸部に約15cm大の腫瘤を認めた。一部は肉芽腫様を呈し,壊死・潰瘍を伴い,潰瘍底には多数の蛆がみられた。病理組織学的に異型性を示す紡錘形細胞の密な増殖を認め,S-100およびビメンチンが陽性を示し,悪性末梢神経鞘腫瘍と診断した。腫瘤は急速に増大し,6月には50cm大となった。血管塞栓術後を試みたが,巨大なため効果不十分であった。術中に大量出血があり,腫瘤摘出は断念した。肺および肝に多発性の転移を生じ,同年10月永眠した。予後不良の理由として,頸部に巨大腫瘤を生じたことが考えられた。
  • 桑原 広昌, 古川 洋志, 池田 正起, 北村 孝, 塩谷 隆太, 菊地 慶介
    2010 年 25 巻 1 号 p. 61-64
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    症例1:82歳,女性。骨盤内リンパ節,傍大動脈リンパ節および肺への転移を伴った,右鼠径部の有棘細胞癌からの出血と悪臭に対してMohsペーストを使用したところ,良好な結果が得られた。症例2:77歳,女性。背部に生じた肺癌の皮膚転移巣が急速に増大するのに伴って,多量に出血するようになった。Mohsペーストを使用したところ,良好な止血が得られた。本法は病巣からの出血や悪臭を抑制し,患者のQOLの改善に有用であった。
  • 伊藤 香世子, 日野 頼真, 千葉 由幸, 堀内 義仁
    2010 年 25 巻 1 号 p. 65-68
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    80歳,男性。2007年8月頃から右頬部に易出血性の皮疹が出現し,次第に増大したため近医皮膚科受診。毛細血管拡張性肉芽腫を疑われ冷凍凝固療法を2回受けたが改善しないために2007年10月10日当科に紹介受診となる。初診時,右頬部に大豆大の多房性で暗紅色の結節を認めた。また,右鼻腔内にも同様の外観を呈するドーム状小結節がみられた。右頬部・右鼻腔結節のexcisional biopsyを施行した。既往歴の肝細胞癌手術時の標本と比較し,いずれも肝細胞癌の転移と診断した。内臓悪性腫瘍からの皮膚転移の頻度は低いとされているが,そのなかでも肝細胞癌からの皮膚転移は極めて稀である。転移部位は頭頸部に多く報告されている。皮膚転移を指摘されてから死亡するまでの期間は比較的短いとされているが,肝細胞癌では集学的治療の進歩により予後が改善しており,今後皮膚転移症例数が増加すると考えられる。
  • 緒方 大, 清原 祥夫, 吉川 周佐, 中浦 淳, 片岡 照貴
    2010 年 25 巻 1 号 p. 69-74
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    Sentinel lymph node biopsy(SLNB)はメラノーマの病期診断に広く用いられており,重要な予後因子の一つとされている。そのなかで,一般的な所属リンパ節とされる鼠径・腋窩・頸部領域リンパ節と原発巣の間にinterval nodeが存在する症例は稀でなく,その確率は3~9%とされている。当院では,膝より遠位に発生したメラノーマ27例中Interval nodeが存在したものは5例(18.5%),そのうち1例(3.7%)にinterval nodeに転移を認めた。本来認識されている所属リンパ節におけるsentinel nodeと同様にinterval nodeの存在を認識し,確認することは重要である。
  • 大芦 孝平, 古川 洋志, 齋藤 亮, 岩井 里子, 澤村 豊, 久保田 佳奈子, 山本 有平
    2010 年 25 巻 1 号 p. 75-80
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    Von Recklinghausen病は2~10%の頻度でmalignant peripheral nerve sheath tumor(MPNST)を合併する。我々はNF1患者の頭部に発生したMPNSTが,頭蓋内に進展した1例を経験したので,報告する。症例は51歳女性で,NF1の患者。当科初診の5年前頃より右頭頂部に有痛性腫瘤が出現し,前医脳神経外科で2回切除されたが再々発し,当科紹介となった。神経学的症状はなかったが,MRI上で腫瘍は頭蓋内へ進展しており,全身麻酔下に拡大切除を行った。腫瘍は硬膜まで浸潤しており,硬膜も切除した。切除後は,硬膜再建,頭蓋形成と遊離広背筋皮弁で一期再建を行った。術後は皮弁壊死や髄液漏,神経学的症状を認めなかった。切除断端は陰性だった。術後に補助療法として放射線照射を行った。現在も経過観察中である。
  • 永岡 隆, 中村 厚, 會沢 勝夫, 大坪 真也, 清原 祥夫, 宗田 孝之
    2010 年 25 巻 1 号 p. 81-84
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    色素性皮膚病変(PSLs)の形態は主にメラニンとヘモグロビン色素分子の分布および濃度の差異に帰せられる。その定性的かつ定量的差異は可視-近赤領域の拡散反射スペクトルを用いて客観的に解析できる。本論文ではスペクトルを用いて両色素分子の濃度分布の差異を数値化した。本指標は15症例のPSLsに対して,高い精度(感度85%,特異度91%)でメラノーマを他のPSLsから鑑別可能であった。本指標はPSLs辺縁部のirregularityと色の多様性を同時に反映していることが示唆された。
  • 廣瀬 寮二, 富村 沙織, 武石 恵美子, 横山 洋子
    2010 年 25 巻 1 号 p. 85-89
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    日光角化症の手術における切除マージンについてはいまだ指針が示されていない。また切除標本にて側方断端陽性の場合に局所再発が生じるか否かについて議論されていない。著者らは1mmマージンで全切除した127症例を「側方断端陽性」群,「側方断端陽性疑い」群,「側方断端陰性」群の3群に分け,術後1年以上経て局所再発率を調べた。
    その結果,側方断端陽性の場合,治癒率78%(局所再発率22%)と比較的再発が多かったことより,追加治療を行うかまたは確実なフォローが必要と考えた。陽性疑いおよび陰性の場合は,それぞれ93%と98%の高い治癒率を示したため,追加治療は不要と考えた。切除マージンに関しては1mmマージンで96%の高い治癒率であり,1mmは充分な切除マージンと考えた。
投稿論文
  • 丹羽 祐介, 長谷川 敏男, 宿谷 涼子, 大熊 慶湖, 平澤 祐輔, 池田 志斈
    2010 年 25 巻 1 号 p. 90-93
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    73歳,女。約半年前より外陰部の腫瘤に気付いた。徐々に腫瘤が増大したので近医を受診し,皮膚生検にて有棘細胞癌の診断を受け,当科に紹介受診した。初診時,左大陰唇に5cm大の広基性隆起性腫瘤が存在した。また,外陰部全体が紅白色の萎縮性局面を呈し,陰核の消失,膣口の狭小化を伴っていた。腫瘍の周囲から2cm離し,肛門周囲と尿道周囲では1cm離して,腫瘍拡大切除術,および分層植皮術を施行した。同時に施行したセンチネルリンパ節生検術にて,両鼠径リンパ節に転移が検出されたため,両側鼠径リンパ節郭清術を併せて施行した。病理組織検査では,腫瘍部は角化傾向の強い異型細胞が増殖しており有棘細胞癌と診断した。腫瘍辺縁部では液状変性や真皮上層の帯状リンパ球浸潤,透明帯がみられたため,臨床所見と併せ硬化性萎縮性苔癬と診断した。外陰部に生じた硬化性萎縮性苔癬は有棘細胞癌の発生母地となり得るので,注意深く経過観察する必要がある。
  • 米谷 あずみ, 吉岡 伸高, 新保 慶輔, 中谷 浩子, 平本 道昭
    2010 年 25 巻 1 号 p. 94-100
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    症例は63歳女性で,1年前から出現した左内果の茶褐色有茎性腫瘍を主訴に皮膚科を受診し,生検で明細胞肉腫と診断された。センチネルリンパ節生検で左鼠径リンパ節に微小転移を認め,局所の拡大切除術,左鼠径部リンパ節郭清に加えDAV-feron療法を行った。術後5ヵ月で脳転移を認め,ガンマナイフを施行し,1年10ヵ月の現在脳転移は増大傾向なく,他の遠隔転移や局所再発は認めていない。本疾患はmalignant melanoma of soft partsと呼ばれ,軟部組織に発生する悪性腫瘍の1%未満と非常に稀であり,病変が比較的小さい時期から高率に局所再発や遠隔転移が発生する予後不良の悪性腫瘍である。早期の根治切除と予防的リンパ節郭清以外に有効な治療法は確立されていない。
  • 中浦 淳, 緒方 大, 片岡 照貴, 吉川 周佐, 清原 祥夫
    2010 年 25 巻 1 号 p. 101-104
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/05/30
    ジャーナル 認証あり
    今回,我々は外陰部Paget病におけるセンチネルリンパ節(以下,SLN)の同定に際し,Radio isotope法(以下,RI法),色素法に加え,CT用造影剤をトレーサーとして用いた3D-CTによるSLNの同定を行った。3D-CTを用いることでリンパ管とSLNとの関係,SLNの解剖学的位置を把握しやすくなり,術中にセンチネルリンパ節の位置をイメージしやすく,術者の助けになると思われた。
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