Skin Cancer
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29 巻 , 2 号
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第30回日本皮膚悪性腫瘍学会
特別講演
シンポジウム1
シンポジウム2
シンポジウム3
シンポジウム4
シンポジウム5
シンポジウム6
ワークショップ
若手ワークショップ
メラノーマASCOトピックス
一般演題
  • 奥村 慶之, 井上 真一, 池田 浩子, 冨田 浩一, 小野 一雄
    2015 年 29 巻 2 号 p. 158-164
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/02/04
    ジャーナル 認証あり
    基底細胞癌(Basal cell carcinoma:以下BCC)は,我が国の全皮膚悪性腫瘍の半数近くを占め,高齢者の露出部に多い疾患である。我々は当科における過去8年6ヵ月間にBCCと診断を受けた115例118病変についてまとめた。年平均症例数は13.5例,男女比は1:1.02,初診時の平均年齢は71.9歳であった。発生部位は頭頸部,体幹,上肢,下肢の順に多かった。初診時の腫瘍の長径は平均13.7 mmであった。臨床病型は結節型と結節潰瘍型が大部分を占めた。治療は全例で切除術を施行し再建術は局所皮弁と単純縫縮が多かった。切除縁の平均は4.7 mmであった。また当科受診に至る紹介元について調査し当科の傾向について考察した。今後も高齢化に伴いBCCの症例は増加すると考えられた。
  • 飯島 茂子, 神崎 美玲, 真壁 郁, 長倉 成憲, 菅野 雅人, 坂田 晃子, 野口 雅之
    2015 年 29 巻 2 号 p. 165-170
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/02/04
    ジャーナル 認証あり
    80歳,男性。2002年より右胸部にざ瘡様の皮疹が出現したが放置。2012年8月初診時,右傍胸骨部に20×19×5 mm大の広基性紅色腫瘤があり,表面はびらんを伴い易出血性であった。全身検索にて転移なし。汗腺系悪性腫瘍,無色素性悪性黒色腫などを疑い,広範切除,全層植皮術を行った。病理組織学的に,ルーペ像では,真皮内に主座を置く左右非対称性,隆起性病変であった。腫瘍細胞の構築は,充実性胞巣状,索状,リボン状を呈し,ごく一部に断頭分泌がみられた。個々の細胞は比較的均一な類円形核と好酸性の胞体を有した。免疫染色にてCAM5.2,EMA,CK7,GCDFP-15,シナプトフィジン,クロモグラニン,CD56,ER,PR陽性,CK20,HER2陰性。追加検査にて乳癌は否定的であったことより,神経内分泌分化した皮膚原発アポクリン腺癌と診断した。センチネルリンパ節生検を希望せず,タモキシフェン20 mg/日の内服を開始。術後1年8ヵ月の現在,局所再発・転移なし。
  • 宮川 卓也, 門野 岳史, 三枝 良輔, 記村 貴之, 山田 大資, 増井 友里, 佐藤 伸一, 山田 雄太, 井川 靖彦, 本間 之夫
    2015 年 29 巻 2 号 p. 171-175
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/02/04
    ジャーナル 認証あり
    66歳,女性。初診の1ヵ月前,外陰部に紅色腫瘤を自覚した。生検の結果,不整形で大小不同な短紡錘形の核を持ったN/C比の高い細胞が増殖しており,免疫染色にてHMB45陽性,Melan-A陽性,S100一部陽性であり,悪性黒色腫と診断した。CT,PETで転移はみられず,切除およびセンチネルリンパ節生検を施行した。切除断端が陽性であり,その後腫瘍の完全切除までにさらに2回の手術を要した。無色素性悪性黒色腫は紅色を呈することが多く,また女性の外陰部にできた際には粘膜が淡紅色であるため,他部位よりも一層腫瘍の進展範囲を把握するのが困難である。また外陰部は尿道,肛門,女性の場合は膣も近接しており,腫瘍が進展した後では手術侵襲も大きくなることが多い。外陰部の紅色腫瘤をみた際に,悪性黒色腫も鑑別とし,早期発見,早期治療を行っていく必要がある。
第29回日本皮膚悪性腫瘍学会
一般演題
  • 藤田 有理香, 前川 武雄, 小宮根 真弓, 村田 哲, 大槻 マミ太郎, 添野 文雄
    2015 年 29 巻 2 号 p. 176-180
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/02/04
    ジャーナル 認証あり
    22歳,女性。約10年前から後頭部に小豆大の結節を自覚していたが,緩徐に増大し,拇指頭大になったため,2013年1月に近医で切除後,悪性腫瘍の疑いで紹介受診となった。初診時,左後頭部に3 cm大の手術痕があった。前医からの借用標本の病理組織所見では,弱拡大では中央に膠原線維の変性を伴う単結節で,強拡大像では膨化した膠原線維の介在を伴って類円形の上皮様細胞と紡錘形細胞の2種類の腫瘍細胞が増生していた。免疫染色では,AE1/AE3,EMA,CD34陽性,α-SMA,desmin,S-100蛋白陰性,INI1蛋白陰性,MIB-1 indexは10%であった。以上からepithelioid sarcomaと診断した。前回の手術痕から2 cmのマージンをとり頭蓋骨外板を含めて切除し,人工真皮を貼付した。追加切除検体の病理組織所見は前回と同様であり,断端陰性を確認した後,二期的に左大腿後面からの分層植皮で再建した。
第28回日本皮膚悪性腫瘍学会
一般演題
  • 藤田 有理香, 前川 武雄, レパヴー アンドレ, 村田 哲, 大槻 マミ太郎
    2015 年 29 巻 2 号 p. 181-188
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/02/04
    ジャーナル 認証あり
    症例1:59歳,女性。6年前に肛囲SCC切除後,陰部皮膚転移を繰り返す。両側会陰~膣,肛門までの病変を一塊にして切除,両側の大伏在静脈でのV-NAF flapで再建した。症例2:90歳,女性。陰部に生じた8 cm大のSCC。陰核から左右小陰唇にかけて切除し,両側の大伏在静脈でのV-NAF flapで再建した。症例3:89歳,男性。左膝外側に生じた3 cm大のmyxofibrosarcoma。筋腱膜を含めて切除,左大伏在静脈での逆行性V-NAF flapで再建した。症例4:80歳,男性。右鼠径部に生じた4 cm大の基底細胞癌。鼠径管から剥離し切除,右大伏在静脈でのV-NAF flapで再建した。V-NAF flapは動脈の穿通枝を栄養血管とする従来の筋皮弁と異なり,皮静脈と皮神経の伴行血管を栄養血管としているため,遠位茎でも近位茎でも作成できて適応範囲が広く,特に大伏在静脈でのV-NAF flapは手技が簡便であるという特徴がある。皮弁採取部位が原発巣からのリンパ流を受けることに注意する必要があるが,適応を選べば有用な再建方法であると思われる。
投稿論文
  • 藤澤 康弘, 藤本 学
    2015 年 29 巻 2 号 p. 189-194
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/02/04
    ジャーナル 認証あり
    2005年から2013年までに日本皮膚悪性腫瘍学会皮膚がん予後統計調査委員会で収集した2978症例の悪性黒色腫症例について解析した。平均追跡期間は32.0ヵ月,平均年齢は63.6歳,性別は男性1392例,女性が1583例であった。TNM分類はTisが17%,病期1が20%,病期2が24%,病期3が22%,病期4が11%,分類不能が7%であった。疾患特異的5年生存率はTisが99%,病期1aが96%,病期1bが92%,病期2aが85%,病期2bが80%,病期2cが61%,病期3aが74%,病期3bが58%,病期3cが39%,病期4が21%であった。再発転移形式で最も多かったのは遠隔転移の51%,次いでリンパ節の29%,In-transit転移の13%,局所再発の7%と続いた。また,再発転移までの期間はその半数が12ヵ月以内に起きていた。また,病期が低いほど再発転移までの期間が長い傾向があった。
  • 高橋 紀久子, 木村 中, 前田 拓, 石川 耕資, 伊藤 梨里, 池田 仁
    2015 年 29 巻 2 号 p. 195-200
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/02/04
    ジャーナル 認証あり
    頭部皮膚転移により発見された潜在性乳癌の1例を報告する。84歳,女性。5年前より頭頂部に隆起性皮膚腫瘍が出現し,増大した。病理組織学的に真皮内から皮下脂肪組織内に,表層では索状,深部では粘液産生を伴う腫瘍細胞の集簇を認めた。腫瘍細胞の表皮や付属器への連続性は認めなかった。免疫染色ではCK7陽性,CK20陽性,ER陽性,PR陽性,CK5/6陰性,p63陰性を示した。PETを含む全身検索では他に原発巣を疑う所見はなく,潜在性乳癌もしくは皮膚原発汗腺癌が疑われた。
    CK5/6陰性,p63陰性の染色パターンから頭部の皮膚病変は転移性乳癌の可能性が高いと判断し,本症例を臨床および病理学的所見から潜在性乳癌と診断した。乳癌の皮膚転移と皮膚原発アポクリン腺癌は病理学的上鑑別困難とされるが,両者の鑑別にCK5/6,p63は有用なマーカーと考えられた。
  • 佐藤 愛, 高村 直子, 猪原 康司, 大和 義幸, 磯野 伸雄, 千葉 由幸
    2015 年 29 巻 2 号 p. 201-205
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/02/04
    ジャーナル 認証あり
    57歳,女性。幼少期から左耳介後部に「ホクロ」があり,徐々に増大した。初診時現症では左耳介後部に一部表面湿潤な弾性硬紅色腫瘤を認めた。生検時病理組織所見では高円柱状細胞と立方細胞の2層性で,断頭分泌を認める腫瘍細胞が乳頭状に増殖しており,間質には稠密に形質細胞が浸潤していた。乳頭状汗管囊胞腺腫と診断したが,手術検体の永久標本では好酸性細胞質を持った異型細胞が壊死を伴って充実胞巣状や乳頭腺管状に増殖していた。最終的にアポクリン腺癌,さらに乳頭状汗管囊胞腺腫との構造的類似性を持つことから乳頭状汗管囊胞腺癌と診断した。生理的にアポクリン腺が存在しない部位に発生するアポクリン腺癌は稀であり,耳介後部に生じた本邦報告例は自験例を含め3例のみである。アポクリン腺癌は再発・転移の頻度が高く,その場合は予後不良であるため,今後も注意深い経過観察が必要と考える。
  • 今福 恵輔, 秦 洋郎, 森田 裕介, 中山 ちひろ, 北村 真也, 本間 英里奈, 青柳 哲, 安藤 佐土美, 清水 宏
    2015 年 29 巻 2 号 p. 206-209
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/02/04
    ジャーナル 認証あり
    症例は29歳,男性。8ヵ月前から生じた右大腿内側の粘液型脂肪肉腫に対して,手術目的に当科に入院した。術前に施行したCTでは薄筋に接して内部の均一な,楕円形の腫瘤を認めた。MRIではT1強調画像で均一な低信号,T2強調像で均一な高信号を認めた。エコーでは境界明瞭で全域に血流の豊富な腫瘤を認め,内部は大小の隔壁で区切られていた。エラストグラフィでは辺縁部で硬く,内部で柔らかい像を認めた。腫瘍細胞は多数の隔壁で区切られており,周囲との境界は明瞭であった。病理所見では大量の粘液基質や,印環細胞様の細胞を認め,chicken-wire様の分枝を伴う毛細血管が多数認められた。好塩基性の沈着物を認める領域ではアルシアンブルー染色が濃染した。自験例は臨床的,病理学的にも典型的な粘液型脂肪肉腫と考えられた。
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