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蔵重 元樹, 西本 澄, 三好 徹也
原稿種別: 本文
p.
77-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
感圧抵抗素子を利用した全方向移動ロボットの軌道制御用入力装置を開発した.操作入力にしきい値を設けることにより信頼性のある, また, 小さな操作入力で全方向移動ロボットの制御が可能となった.この装置による並進, 自転, 旋回などの移動機能, 障害物からの回避動作機能の制御法について提案し, オフセット駆動輪を用いた全方向移動ロボットにより, これらの機能について実験し, 評価を行なった.
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金森 智彦, 溝口 博, 岡部 公輔, 平岡 和幸, 重原 孝臣, 田中 勝, 三島 健稔
原稿種別: 本文
p.
77-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
著者らは, 人の相手のできる機械の実現を目指して研究を行っている.この一環として, 特定の位置にいる人に対してのみ, 方向選択的に音声を送出することのできるスピーカアレイシステムを構築した.スピーカアレイとは, 本稿では, 実際にスピーカアレイシステムを構築するにあたって工夫した点を解説する.また, 構築したシステムを実験により効果を実証する.
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新開 芳信, 柿倉 正義
原稿種別: 本文
p.
77-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
HMD (Head Mounted Display)を用いることにより, ロボットの移動の際に操縦者側の人間に, より快適な作業環境を提供することを目的とする.具体的には, VR的な要素を取り入れ, 作業者である人間の頭部の動きをトレースすることにより, 人の視覚とロボットの視覚をリンクさせる.更に全方位カメラを用いることにより, 操縦者とロボットの関係を, より近いものとし, 操縦者への臨場感・現実感・存在感を提供し, 認識・思考・判断などを手助けする.
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森 武俊, 辻岡 宏介, 下坂 正倫, 佐藤 知正
原稿種別: 本文
p.
78-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
本研究では, 人の動作認識において「正しい認識」は人による認識であるという仮定の元に, 人に近い動作認識システムを実現した。ある既存パターンとの類似度を側るのではなく, 人の経験的な抽出特徴量をそのまま利用し, さらに, 複数動作の同時認識, 一定時間の動作の要約という人の動作認識の特徴を取り入れたシステムである。既存のHMMやCDPを利用した動作認識手法との比較を含めた実験によって, 本システムの認識性能を示す。
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保谷 一郎, 河原崎 徳之, 西原 主計, 吉留 忠史
原稿種別: 本文
p.
78-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
本研究では, 3眼ステレオビジョンを用いることにより, 人の手の動きを実時間で認識し, これによりマニピュレータを動作させる協調作業システムの開発を目的とする。3眼ステレオビジョンは視差により距離を求めることができる。この距離画像と色情報を用いることにより, 手の追跡および指先方向の認識などを行い, 人の手の動きでマニピュレータに指令を与えるシステムを構築する。
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清水 創太, 平井 賢一
原稿種別: 本文
p.
78-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
自動および半自動的に情景を撮影するカメラマンのいる情景撮影空間について述べている。本発表ではその中でも, 人間の視覚機能を模倣した広角中心窩視覚センサを搭載したカメラマンロボットの視線追従制御について述べている。広角中心窩視覚センサは光学的に像を大きく歪めることで120度の広視野と視野中心部分での高解像度を同時に実現しており, このように大きく歪んだ像における抽出領域の面積変化が, 複数の注目候補が存在する場合に, 視線追従制御へ及ぼす影響について述べている。
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高木 健雄, 平田 泰久, 小菅 一弘, 淺間 一, 嘉悦 早人, 川端 邦明
原稿種別: 本文
p.
78-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
一般に大型物体や長尺物を操るとき, 物体の姿勢を変化させるために, オペレータは物体に大きなモーメントを加えなければならない。また, 目的地まで物体を搬送するためには, 障害物に衝突しないように正確な力・モーメントを物体に加えることが要求される。このため, これまで大型物体や長尺物の搬送は, オペレータにとって負担の大きい作業であった。そこで本研究では, 大型物体や長尺物の搬送におけるオペレータの負担を軽減する方法として, 地図情報を利用した複数移動ロボットと人との協調搬送システムを提案する。
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大塚 博道, 浅海 賢一, 喜多村 直
原稿種別: 本文
p.
78-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
本研究では, 移動ロボットが単純作業を環境に適応して実施するために人間と協調しながら地図を作成し, 目的到達や障害物回避を効率的に行うためのインターフェイスの開発を目的としている。動物の単純な作業を模倣するために, 意識アーキテクチャを適用しており, これによりロボットはある程度の自律性を備えている。今回, OSにLinuxを用いて, 環境認識を行うためにロボットから送られてくるビットマップ画像を処理しながら周辺地図を作成しロボットの行動を計画する方法について述べる。
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溝口 博, 鈴木 基弘, 平岡 和幸, 田中 勝, 重原 孝臣, 三島 健稔
原稿種別: 本文
p.
78-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
機械的な回転機構を備えた監視カメラによる対象追尾では, 別々の方向に動く複数の追跡対象を同時に追跡することは困難である。そこで, 著書らは, 複数台の固定監視カメラを用い, 広範囲にわたって複数の追跡対象を同時に追跡可能な監視システムを構想し, その実現を目指している。この一環として, まず一台のカメラ視野中で, 複数の移動対象を同時に発見・追跡する手法の開発に取り組んでいる。具体的には, フレーム間差分とマスキング処理, オプティカルフロー抽出, フロー成分の統計的分類などを用いる。講演では, 開発中の手法とそれに基づいて行った実装, およびそれを用いて行った実験の結果について報告する。
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中井 健太郎, 小菅 一弘
原稿種別: 本文
p.
78-79
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
人とロボットがインテンショナルフォースに基づき, 協調して作業を行う場合について考える。この場合, ロボットの運動は, ロボットに加わるインテンショナルフォースに基づき生成されるので, 通常, マニピュレータの可動範囲やその特異姿勢については考慮されていない。つまり, 人が加える力によっては, マニピュレータの手先が本来実現できる位置, 姿勢を超え, 特異姿勢に陥る可能性がある。そこで, 本研究では, マニピュレータが特異姿勢となっても自然に作業を続行できる方法について提案する。
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岩田 浩康, 冨田 邦嗣, 亀村 隆史, 菅野 重樹
原稿種別: 本文
p.
79-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
本研究では, 人間共存ロボットが人間との多様な物理的な触れあい(觝触)情況を理解し適切な行動で対処するために必要なセンサ・情報処理機構・行動制御に関するトータル設計論の導出を目的とする。これまでに, ロボット全身で正確な力ベクトルの検出が可能な全身触覚カバーセンサと, 作業性と人間追従性を両立する行動制御手法を提案してきた。そこで本稿では, 情況理解に基づく行動制御を実現するため, 検出される触覚情報の特徴分析に基づき, 人間からの様々な触れられ方状態を識別可能な情報処理システムの設計方法について述べる。
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昆陽 雅司, 徳田 献一, 田所 諭, 高森 年
原稿種別: 本文
p.
79-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
ロボットが人の行動を模倣することによって, スキルをもった動作を獲得するためには, その行為を意図や目的などの意味レベルで理解するモデルが必要である。そのためには人間の身体性を伴った認知モデルを求め, ロボットに同じ機能をもたせることが重要である。本研究では, 人の能動的な触運動に着目し, 運動と感覚が統合された認知モデルを求める。人間の触受容の応答特性に基づき, 手指の運動情報や筋電信号などの低次元特徴量を定義し, 自己組織化によって特徴パターンを形成する。この特徴パターンの時系列データからスキルに関連する特徴量を抽出できるモデルを提案する。
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中村 大介, 岡田 昌史, 中村 仁彦
原稿種別: 本文
p.
79-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
脳は多数の非線型要素の絡み合った力学系と捉えられるが, 個々の細かな要素の特性ではなく, ある程度の大きさを持つ機能系の巨視的な振る舞いに注目する考えがある。この力学系としての数理モデルを構築することで脳の機能を実現することを力学的脳型情報処理と呼ぶ。本研究ではこの考えに基づき, 任意の周期運動を記憶し, 引込み現象の利用により運動遷移を可能とする力学系を構築する。力学系を多項式で表現し, 並列化することで複数の運動を記憶し, 運動間の遷移を行う。
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栗原 一貴, 鈴木 一郎, 丹下 学, 山根 克, 杉原 知道, 稲邑 哲也, 中村 仁彦
原稿種別: 本文
p.
79-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
本研究では, 光学式リアルタイムモーションキャプチャを人力デバイスとして, ヒューマノイドを操作する概念である, オプティカルコックピットを実現する。モーションキャプチャにより得られた人間の運動を, 異なる自由度やリンク長を持つモデルが仮想的にマーカを体につけてモーションキャプチャした場合の運動に変換し, 関節角計算を行う。実例として, 富士通ヒューマノイドHOAP1を操作した実験結果について報告する。
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栗原 一貴, 鈴木 一郎, 梶山 博史, 久保寺 秀幸, 谷江 博昭, 和田 直晃, 佐々木 正人, 中村 仁彦
原稿種別: 本文
p.
79-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
人の日常生活における諸動作のなかで, マイクロスリップという, 行為の淀みがしばしば観察される。この現象は人の脳があるタスクを達成する上での, 動作計画と, 実際の動作との間の興味深い関係を示唆していると言われている。本研究では, これまでビデオ撮影による定性的な解析しかなされていなかったマイクロスリップを, ビヘイビアキャプチャシステムにより, 手先軌道, 注視点等のマルチモーダルな定量的データとして計測及び解析し, 脳型情報処理研究に役立てることを目指す。
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門根 秀樹, 岡田 昌史, 中村 仁彦
原稿種別: 本文
p.
79-80
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
生体の運動制御は非線型力学系の同期, 引き込み, 共鳴現象などを利用しているが, これを参考に, 本研究では, 非線型力学系とロボットの力学系との同期現象を用いて, ヒューマノイドロボットの運動制御を行う。これらの2つの力学系は相互作用によって同期現象を起こし, アトラクタに引き込まれ, 1つの系として周期運動を生成する。このような非線型力学系の設計法及び, アトラクタの変形によってロボットの運動に変更を加える方法に関して述べる。
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戸嶋 巌樹, 稲邑 哲也, 中村 仁彦
原稿種別: 本文
p.
80-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
本研究ではミメシスに注目し, ヒューマノイドのための行動認識・獲得システムを提案する。ミメシスとは, 行動の観察からシンボルコミュニケーション能力が発達し, 行動の認識が実現されるとする理論である。筆者らはミメシスの工学的モデルを提案してきたが, これに行動獲得機能を追加し, 認識と獲得を同時に行なうモデルを提案する。連続分布型HMMが持つ特徴抽出の性質を用いて行動の基本要素を決定し, 離散型HMMに近似する事で効率の良い行動獲得を行なう。これにより行動の観察・認識・獲得を統一的に行なう事が可能となった。
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杉山 真史, 十倉 征司, 石黒 章夫, 川島 毅
原稿種別: 本文
p.
80-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
自律移動ロボットの構築においては, 環境への適応性ならびに制御器の実装性について考慮する必要がある。一方, 生物は限定された神経細胞数ながらも環境変動に対し柔軟かつ多様な行動を発現する。筆者らは, 生物の神経回路における多型性の概念をハードウェア化した動的再編成可能電子回路(DREC)を提案している。これにより, 環境の変化に応じた実時間での適応およびロボットへの実装性の向上が期待できる。本研究では, FPGA上に実装したDRECを制御器に用いた完全CPU-lessロボットを製作したので報告する。
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阪本 敦, 積際 徹, 横川 隆一, 原 敬
原稿種別: 本文
p.
80-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
人間とロボットによるPeg in hole協調作業において, 人間の手先におけるインピーダンス特性のうち剛性を推定する。人間がロボットに与える力と人間の手先における剛性から, 人間の所望する作業を推定し, ロボットに与えるインピーダンス特性のうち粘性, 剛性とその平衡点を変化させる制御法を提案した。従来のロボットのインピーダンス特性を一定値に固定する制御法ではペグとホールとの接触により実現困難であったPeg in hole作業を提案制御法では円滑に行える事を実験により示した。
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積際 徹, 横川 隆一, 原 敬
原稿種別: 本文
p.
80-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
本研究では, インピーダンス制御を用いた人間とロボットの協調作業において, これまで利用されていなかったインピーダンス特性のうちの剛性項を, 人間の手先特性の状況に応じて逐次利用する可変インピーダンス制御法の提案を行った。協調作業中の人間の手先特性を利用することで, 作業の判別を行い, 仮想力を発生させて位置決め作業を円滑に行うことのできる制御手法の提案を行った。実験では, 人間とロボットが協調してワインを注ぐ作業を行い, 円滑に作業が行えることを示した。
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稲葉 毅, 松尾 芳樹
原稿種別: 本文
p.
80-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
制御された動力機械を人間が物理的に直接操作し, 対象物に搬送や加工などを行なうシステム : 人間-機械協調作業系の, 操作性を重視した制御系設計を考える。まず, ツール特性(対象と機械が離れた状態での操作伝達特性)の安定性を前提に制御系の一般構造を導き, それに基づいて従来の代表的な制御方式の特徴と問題点を明らかにする。さらに, 操作性にとって重要である対象を含めた操作伝達特性と対象インピーダンス変動の操作は者への伝達特性について, 上の一般構造で達成可能な全クラスを示し, これらに注目した制御系設計を議論する。
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戸塚 政裕, 積際 徹, 横川 隆一, 原 敬
原稿種別: 本文
p.
80-81
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
人間とロボットによるシーツ・タオルなど柔軟物の協調運搬作業を実現する制御法を提案する。タオルを協調して運搬する場合, ロボットの手先に圧縮方向の力を加えることができない。よって, 従来のインピーダンス制御法ではロボット側へ運搬物を移動させることができない。本制御手法では従来のインピーダンス制御法では用いられていない, ロボットのインピーダンス特性である剛性の平衡点および粘性係数を逐次変化させる可変インピーダンス制御を用いることにより, 円滑にタオルの協調運搬作業を実現できることを示した。
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石井 照彦, 金子 広幸, 積際 徹, 横川 隆一, 原 敬
原稿種別: 本文
p.
81-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
インピーダンス制御を用いた人間とロボットの協調作業では, 人間や外部環境側の剛性が高くなると, ロボットや人間の遅れなどの影響により, システムが不安定になり, 作業の遂行が困難になっていた。本研究では, インピーダンス特性のうちの粘性を, 人間の手先特性の状況に応じて逐次利用する可変インピーダンス制御法の提案を行い, 従来の問題を解決した。実験では, 人間がロボットとともにスプーンを把持することで協調して口まで食べ物を運ぶ作業を行い, 提案制御法により, 円滑な協調作業が行えることを示した。
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小川原 光一, 高松 淳, 木村 浩, 池内 克史
原稿種別: 本文
p.
81-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
本稿では, 物体同士の相互作用の連続形として表し得る手作業を観察によって自動獲得するための第一歩として, (1)作業に本質的な相互作用を複数の教示動作の観察結果を統合することにより推定する方法, 及び(2)把持物体の対象物体座標系における3次元軌跡を統合し汎化することで動作を記号する手法を提案する。これは作業ドメインを表すプリミティブとなり, 隠れマルコフモデルで記述し直すことで作業の認識にも利用可能となる。最後に, 人間型ロボットを使用し, プリミティブの獲得・再現・動作認識を行った結果について述べる。
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大須賀 公一, レスキューロボットコンテスト実行委員会
原稿種別: 本文
p.
82-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
レスキューロボットコンテスト(レスコン)は広く社会に対してレスキュー研究の重要性を訴えるためにはじめられた活動である。一方, 本コンテストに興味を持った若い世代が実際のレスキューロボット研究に入って行く道筋をつけることも重要な役割である。本稿では, ロボットコンテストとしてのレスコンと実際のレスキューロボット研究の導入としてのレスコンの側面を考え, 両者を連続的に結ぶための考察を行う。
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木村 哲也, 田村 淳一, レスキューロボットコンテスト実行委員会
原稿種別: 本文
p.
82-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
将来実用化されるレスキューロボットが真に役立つためには, 社会に自然に受け入れられることが重要であり, 継続的な社会啓発が必要である。レスキューロボットコンテストは, 既存のロボコンに人命救助という社会性を評価軸に加えたロボコンであり, ロボットに詳しくない一般の人々も各自の「社会性」の基準によりレスキューロボコンでの優劣や, 発展性を無理なく議論できる。本報告では, レスキューロボコンのデモを通じた草の根的活動の中から, 社会に受け入れられるレスキューロボットとその社会啓発の方向性, 方法論を考察する。
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金田 忠裕, 里中 直樹, 梅本 敏孝, 杉浦 公彦, 廣口 和夫, 町田 洋介, 師玉 康成, 和崎 克己
原稿種別: 本文
p.
82-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
阪府高専システム制御工学科では, 第四学年において, グループによる自律型ロボットの設計製作を行っている。近年, ビル火災が生じた場合のレスキューの必要性に伴い, 2001年のテーマを「Ladder Climber」とした。製作した8台のロボットのコンセプトを報告し, レスキューロボットへの可能性について検討する。
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糀 幸久, 田所 諭, 徳田 献一, 戸田 崇文, 昆陽 雅司, 高森 年
原稿種別: 本文
p.
82-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
レスキューの現場において, 個々のロボットがより有効に働くためには, 周囲の動的で且つ複雑な状況を認識し, それを行動に生かさなければならない。そのためにも, ロボットには, 状況に応じたセンサヤアクチュエータを選択でき, また, 周囲に存在する何らかのセンサの持つ情報を自分のものとして認識できるシステムや, 状況に応じて機能を獲得したり, 機能を切替えたりできるシステムが求められる。このようなシステムを実現するために, 我々は, レスキューロボットのシステムソフトウエアに水平分散アーキテクチャを適用した。本報告ではこのソフトウエアシステムの構成について述べる。
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金 大煕, 増田 良介
原稿種別: 本文
p.
82-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
本研究は災害現場で人間を救助するロボットの制御システムに関するものである。救助システムにおいて, ロボットの操作者は, 視覚センサを使って環境の認識を行い, 目的地まで瓦礫などを除きながら移動し, 被救助者をハンドリングする。そのプロセスにおいて, ロボットの触覚とすべりセンサの機能を用いて, 被救助者を安全に掴みながら, 落とさない自律協調制御が行われる。操作者とロボットが協調するシステムによって災害現場で被救助者を安全に救助することが可能である。
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土井 智晴, 福祉科学研究会
原稿種別: 本文
p.
82-83
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
最近, レスキュー活動現場へのロボット技術適用が注目を集めている。しかし, それらロボット技術は最先端技術を想定している場合が多く, かつ日常的な設備としての位置付けも難しいものとなっている。そこで, 本研究では, 下位レベルのレスキューロボットのひとつとして, レスキューチューブを試作した。そして, そのレスキューチューブを下位レベルなレスキューロボットとして提案し, 日常設備としての連続性を有するレスキュー機器としての側面をもつことを述べる。
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塚越 秀行, 小山 輝憲, 北川 能
原稿種別: 本文
p.
83-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
災害によって崩壊した建物の下敷きになった被災者救出のため, 狭隘な瓦礫空間の移動を目的とした動くホースの駆動制御手法を提案する。
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北川 能, 塚越 秀行, 五十嵐 正記
原稿種別: 本文
p.
83-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
狭隘空間移動を移動するロボット開発には, サイズの小型化が要求される。筆者らが提案してきた能動ホースを小型化するには, 使用する弁の少量化・小型化とともに, センサ系も含めた簡素化が望ましい。本報では能動ホースの形状情報を機械式にフィードバックする弁の提案と, その制御手法を提案する。
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都甲 大輔, 小林 滋, 田所 諭
原稿種別: 本文
p.
83-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
震災などの災害時において, 大量配備が可能である救助用機器として, 閉じ込められている被救助者を探索, 救出するために瓦礫などの移動, 除去することを目的としたレスキュー用協調動作ウィンチを提案し, その開発を行っている。本報では特に, 各ウィンチのワイヤの終端に取り付けられている手先効果器を見ながら, 操作者が手元で動かせるようにしたので, その操作システムについて述べ, それらを用いた実験について報告する。
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喜田 和夫, 前 泰志, 新井 健生, 井上 健司, 宮脇 国男
原稿種別: 本文
p.
83-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
肢先に赤外線センサおよび小型カメラを装着した6肢の腕脚統合型ロボットを遠隔操作し, 被災者の探査を行う手法について述べる。ロボットは移動しながら肢先に装着した赤外線センサによって広範囲を迅速に探査する。しかし, 赤外線センサでは, 検出対象が被災者かどうか確認できないので, 操作者が肢先カメラの映像をモニタリングする。被災者を発見したときには, 複数の肢先カメラを用いて被災者までの距離を計測する。試作機を用いた探査実験を行い, 試作機の探査能力を評価する。
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戸田 崇文, 徳田 献一, 田所 諭, 昆陽 雅司, 糀 幸久, 高森 年
原稿種別: 本文
p.
83-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
震災等の災害現場でレスキューロボットを用いた救助活動を行う際, 瓦礫や段差の踏破が必要不可欠である。4足歩行ロボットを用いてこのような不整地を歩行させるにはロボットの重心位置を計算して, 倒れない事を保証しなければならない。また人間との協調作業を行うには模倣, 例えば地面の足探りといった行動が必要になってくる。本報告ではこの為の足裏感圧センサを新たに作成したのでそれについて述べる。
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杉山 哲也, 柿倉 正義
原稿種別: 本文
p.
83-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
本研究では, 人間生活の重要な場面である食事に関してロボットを介入することで, 人との共存を考える。具体的には人のいる状況下で食事の配膳・片付け行わせることを目指す。今回は, 食事中一貫してテーブルを監視し管理を行うシステムを構築することについて議論する。時間的に変化するテーブル上で料理の配膳・片付けを行わせるために, テーブル上にある料理の位置や内容, 花瓶や人間の手や頭などの料理以外の物も常に把握し, その上で新たな料理を何処に置き, どの料理を片付けるかなどのサービス管理を行う。
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小林 宏, 小西 健太郎
原稿種別: 本文
p.
83-84
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
高齢者, 障害者数は年々増加しており, これらの人々の看護, 介護者の不足が近年問題となっている。このような問題を解消するための手段として介護, 看護における一部の仕事の自動化, 機械化が考えられる。本研究においてはこのうちの「食事」と言う点にスポットを当てて, 一人で食事をすることが極めて困難な高齢者及び重度肢体障害者を被支援者とし, 被支援者の立場から見た操作性, 快適性に重点をおいた, 食事支援システムの開発を行う。
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辻 敏夫, 辻村 好司, 福田 修, 金子 真
原稿種別: 本文
p.
84-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
近年, 高齢者の割合は増加しており, また介護を必要としている肢体不自由者の数も多く, 介護ロボットの開発・利用が期待されている。中でも, 食事支援ロボットに関しては多くの取り組みがなされているが, その操作方法に問題があるなど。まだまだ普及に至っていないのが現状である。そこで本研究では, 新しい制御言式として, 筋収縮に伴う筋電パターンをスイッチとして扱う筋電スイッチ方式を考察した。本稿では, 筋電スイッチを用いることにより。簡単な操作で制御を行うことが可能な筋電制御型食事支援ロボットシステムを提案する。
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林 憲玉, 菅原 弘典, 窪田 行晃
原稿種別: 本文
p.
84-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
フリー
高齢化が進む現代において歩行障害がある人のための歩行支援・リハビリシステムの開発が要求されている。本稿では, 人の足に装着可能な歩行支援ロボットの機構について報告する。また, 筋電によるこの歩行支援ロボットの制御手法を提案し, それに基ずく基本実験の結果を報告する。
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永井 清, 中西 功, 吉永 拓磨, 江原 年哉
原稿種別: 本文
p.
84-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
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本研究は, 下肢に軽度の障害を有する高齢者あるいは障害者の日常生活の中での移動・移乗動作を補助するパワーアシスト装置を開発することを目的としている。この動作補助機を用いることにより, 高齢者あるいは障害者がその残存能力を活用して自立した生活を過ごすことが支援される。本報告では, 座位からの立ち上がり動作に着目して移乗動作を解析し, その解析に基づく移乗動作の補助方法について述べる。また, 三次元空間内の移乗動作を対象として開発した動作補助機の設計・製作について述べ, 一連の移乗動作に関する結果とともに述べる。
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古川 満彦, 安田 寿彦, 稲木 桂太, 内山 泰治, 田中 勝之
原稿種別: 本文
p.
84-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
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我々のグループでは, これまでに電動車椅子操作支援システムにおいて障害物検知をPSD素子を用いた距離センサによって実現してきた。PSD距離センサは使用方法が容易であり比較的正確な距離検出が可能であるが, 指向性が強いために細い柱や障害物の角を見落とすことがある。そこで, 本研究では障害物検知機能を向上させるために, 指向性が広く検出距離がPSD距離センサより長い超音波センサを作成した。このセンサを実際に電動車椅子操作支援システムに搭載して, その有効性について検証する。
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森 善一, 高山 和宏, 前後 武志, 中村 達也
原稿種別: 本文
p.
84-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
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本研究では, 車椅子生活を送っている方々が, 特別な環境整備を必要とせず, 健常者と同等の日常生活を送れるような移動装置の開発を行う。本移動装置を用いることにより, 車椅子のデメリット, すなわち, 環境の整備の必要性, 段差走破の困難さ, 視線が低いことによる精神的苦痛等を解消できると考えられる。本装置は, 1.移動台車, 2.伸縮機構付き松葉杖, 3.屈伸脚機構から構成される。移動装置全体の構成, および, 2についての解析結果を中心に発表を行う。
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ウルバノ フアン, 別府 達哉, 大野 義則, 北川 秀夫, 寺嶋 一彦
原稿種別: 本文
p.
84-85
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
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本論文では, 搭乗者の快適性を考慮した全方向移動車椅子 (OMW : Omni-directional Mobile Wheelchair) の障害物回避を示す。OMWで障害物回避を行う際に, 搭載されたセンサにより障害物を認識し, その情報をもとにOMWの回避方向および速度を決定する。回避方法および速度の決定には, 搭乗者にとって負担の少ない方向と, OMWおよび搭乗者の振動を押さえる速度パターンで実験し, 感性評価としてSD法 (Semantic Differential Method) での評価を試みる。
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小嶋 俊介, 増田 良介
原稿種別: 本文
p.
85-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
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本研究では, 介助ロボットのためのコントローラにハーモニカを使用する事を提案する。ハーモニカをマスタ, ロボットアームをスレーブに設定しハーモニカの1つの穴を吹く・吸うという動作が違う音色を作る特性と音量の操作を利用し, それを解析することにより各軸を制御する。そして, 複数の関節を効率よく動かせるように制御システムを構築し, 手に障害がある人が実生活空間で使用できるようなロボットコントローラデバイスを開発し操作性を評価する。
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大西 輝尚, 新井 健生, 井上 健司, 前 泰志
原稿種別: 本文
p.
85-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
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身体保持装置を装着して人を吊り下げて移動する方法は, 重力の影響を軽減することができるので, 高齢化社会での有効な移動手段と言える。しかし, この方法では股を中心にして身体を拘束して移動するので排泄処理が問題となる。そこで, 身体保持装置の股サポータに小便用ポケットと大便用ポケットを取り付けておき, 小便吸収材及び大便付着材で排泄物を捕捉し, 移動が終了した時点で処理できる排泄処理装置付き身体保持装置を開発する。排泄物の臭いに関しては, 密着性及び消臭剤を使用することで解決する。
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李 亨, 武居 直行, 古荘 純次
原稿種別: 本文
p.
85-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
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歯付ベルト駆動は, 各種自動化機器のサーボ駆動系に広く用いられている。しかし, 歯付ベルト駆動系にはベルト1周期当りの心線数の変化や軸の偏心, 歯とプーリのかみ合いなどによる周期的な伝達変動が生じる。本研究では速度制御における周期的な伝達変動を制御的な手法を用いて抑圧する。従来のI-P制御では変動の抑圧のために制御ゲインをあげることが考えられるが, それによって駆動系の弾性, モデル化誤差などで制御系が不安定になりやすい問題がある。そこで変動トルクを外乱とみなし, 外乱オブザーバによって推定し, それによる外乱を補償することで効果的に伝達変動を抑える結果が得られた。
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戸田 貴弘, 矢野 賢一, 寺嶋 一彦
原稿種別: 本文
p.
85-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
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鋳造業における注湯作業は高温で危険であるにも関わらず自動化が遅れている。今回開発した自動注湯ロボットは, 搬送時には, スロッシングを発生させないで取鍋を搬送する。注湯時には, 鋳込み速度を向上させるため, 湯ロカップ内の液体を短時間で高いレベルまで立ち上げ, 保持する。取鍋の重量と傾動速度から, 流量予測制御により目標注湯量となるように湯切りをおこなう。また, 湯切り時にもスロッシングを抑制する。これらの一連の制御を研究室レベルの実験装置に適用して, 有効性を示す。
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木村 慎一郎, 浜口 雅史, 谷口 隆雄
原稿種別: 本文
p.
85-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
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現在, 各種工場の自動搬送方式にはレールを使用したものが多い。この方式ではレールのために工場敷地内を有効利用することができず, また工程の変化に柔軟に対応できない。そこで, 敷地内を自由に移動できる自律移動搬送車が近年注目されている。しかし, 搬送車の障害物回避行動が搭載物に損傷を与えることが考えられる。そこで, 振動しやすい液体タンクを制振器付き自律移動ロボットにより搬送することを考えた。タンク内の液面振動を制振させる吸振器の制御系は最適レギュレータにより構築し。その有効性を搬送実験により検証した。
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玉井 資郎, 酒井 悟, 永谷 太郎, 飯田 訓久
原稿種別: 本文
p.
85-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
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農業従事者にとって, 重量物のハンドリングは大きな負担となっており, スイカなどの重量野菜収穫作業の機械化が望まれている。本研究室ではスイカ収穫作業を技術課題とし, 把持機能, 積載機能, 移動機能, 認識機能を有する農業用重量物ハンドリングロボットの開発を行っている。2000年夏の屋外実験では, 開発したマニピュレータを用いて, スイカの把持機能を実現した。2001年夏の屋外実験では, 把持したスイカを運搬台上に置く積載機能を実現した。さらに, 移動プラットフォームであるクローラ機構の自動化について試作を行った。
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酒井 悟, 大須賀 公一, 飯田 訓久
原稿種別: 本文
p.
86-
発行日: 2002年
公開日: 2017/06/19
会議録・要旨集
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農業分野の特徴の1つは, 制御対象の不確かさを重視しなければならないことである。2001年夏の屋外実験では, 本研究室にて開発している重量物ハンドリングロボットをもちいて, LQ制御とロバスト安定性解析に基づいた制御系を設計し, スイカ收穫の高速化に成功した。さらに不確かさをより積極的に考慮したシステム同定と制御系設計について講演する。
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