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北原 和夫
原稿種別: 本文
セッションID: 2B3-H1
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
「科学技術の智」プロジェクトでは,大きく変貌を続ける現代社会において,社会の一人ひとりが日々変化する科学技術のあり方について判断し,社会的な課題に協働して挑戦するための智慧を「科学技術の智」とした。本稿では,「科学技術の智」プロジェクトの経緯とその基本理念について紹介するとともに定着にあたって期待される博物館の役割について述べる。
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小川 義和
原稿種別: 本文
セッションID: 2B3-H2
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
平成20年に「科学技術の智」が公表された.今後「科学技術の智」で提示された科学リテラシーの考え方を社会の変化と文脈に応じて,効果的に翻訳・表現で実装される必要がある.本自主課題では平成19〜22年度科学研究費基盤研究「科学リテラシーの涵養に資する科学系博物館の教育事業の開発・体系化と理論構築」の成果に基づき,学習プログラム実践および評価の報告を行い,科学系博物館において科学リテラシーを実装した場合の課題と可能性について考察する.
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亀井 修, 永山 俊介, 高橋 みどり, 齊藤 昭則
原稿種別: 本文
セッションID: 2B3-H3
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
ここでは,科学系博物館における科学リテラシーの涵養を目的として開発・実施された一連の学習プログラムから,「私たちの生活を支える技術」をテーマに,先進社会での生活に使われる物質の量に着目した中・高生対象の学習プログラム「大きな水の話」の実践について報告する。
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田代 英俊, 田邊 玲奈, 若林 文高, 岩崎 誠司, 永山 俊介, 小川 義和, 高橋 みどり, 野田 学
原稿種別: 本文
セッションID: 2B3-H4
発行日: 2010年
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
国立科学博物館では,科学リテラシー涵養に資する学習プログラムを開発している。本稿では,国立科学博物館が科学技術館・名古屋市科学館と連携して開発した,物質についての世代に応じた学習プログラム事例を報告する。このプログラムは,代表的な化学変化である酸・アルカリ、,酸化・還元を事例に,成人を対象として理科の授業の時に教科書で学んだ知識と身近な生活との関わりを感じてもらうことを目的として実施した。
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高橋 みどり, 渡辺 千秋
原稿種別: 本文
セッションID: 2B3-H5
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究では,科学系博物館において科学リテラシーの涵養を目的とした学習プログラムを評価する手法として,アンケートを始め,ワークシート,コンセプトマップ,事後評価,外部評価などを試行した。それぞれのツールは,プログラムの形態や目的に応じて選択した。各ツールの効果的な用途や限界を合わせて考察した。
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渡辺 政隆
原稿種別: 本文
セッションID: 2B3-H6
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
科学リテラシーの重要性については論を待たない。問題は、一定レベルの科学リテラシーをすべての国民が共有するという目標を実現するための方策である。そのためには、科学コミュニケーションを通じた「科学の大衆化」を実現させる必要があるだろう。
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野上 智行
原稿種別: 本文
セッションID: 2B3-I1
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
持続可能な社会の構築には、学齢期だけでなく、総ての人々の生涯にわたった科学や科学技術リテラシーの育成と熟成が不可欠とされる。本自主課題研究では、指導者と学習者、学習者同士、あるいは、学習者と社会一般のコミュニケーション(ヒューマン・コミュニケーション)の実態に焦点を当てて、現在実践されている活動の特徴を明確にするとともに、今後の教育実践活動と研究の道筋について議論する。
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三宅 志穂, 竹中 真希子
原稿種別: 本文
セッションID: 2B3-I2
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
著者らは,高等教育機関における,SD意識向上を図る授業プログラム開発に取り組んでいる。本研究では,2010年度の授業プログラム開発経過について報告する。本授業プログラム開発は,学生向け市民教育の一環として,SDというものへの態度や意識形成をねらいとしている。現在,紙面によるSD意識調査,調査・発表活動を通して学生が見つけるSD事例,ClipGalleryを活用した活動の3つを通した授業プログラムに取り組んでいる。この活動のうち,紙面によるSD意識調査(プレ調査)と調査・発表活動を通して学生が見つけるSD事例について一部検討してみたところ,1)学生はSD実践の重要性を認識している一方,具体的取り組みについてはそれほど意識できていない,2)SD的取り組みの調査において,ひょうごサイエンス・クロスオーバーネットのような新しいタイプの試みも抽出されている,ということが分かった。
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山中 敦子, 浅井 猛, 川上 昭吾
原稿種別: 本文
セッションID: 2B3-I3
発行日: 2010年
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究は,蒲郡市立生命(いのち)の海科学館における学校との連携活動について報告する。当館は,学校との連携活動は従来ほとんど実施していなかった。その活動を開始するに至った経緯,活動内容とその成果について報告し,学校との連携のあり方と問題点を明らかにする。
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伊藤 真之, 武田 義明, 蛯名 邦禎, 田中 成典, 堂囿 いくみ, 前川 恵美子
原稿種別: 本文
セッションID: 2B3-I4
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
我々は,地域社会において市民の科学に関わる活動を支援するシステムの重要性に着目し,兵庫県をフィールドとしてこのようなシステムを構築・展開する実践研究を行っている。この取組にあたっては,「持続可能な開発」とそのための教育(ESD)の視点を重視している。これまでの取組を通じて,県下のいくつかの地域で市民が主体的に運営するサイエンスカフェが立ち上がり活動を展開している。また,南あわじ市においては,科学コミュニケーションの活動がコミュニティの活性化,さらに地域の持続可能な発展につながる取組へと展開を見せている。これまでの実践と参与観察を通じて,(1)人口としてのサイエンスカフェの有効性,(2)潜在的担い手の存在とコーディネータの重要性,(3)取組開始段階の社会関係資本の重要性,(4)科学をより幅広い文脈の中に位置づけることの重要性,(5)支援者としての大学等の役割など明らかになった点を報告する。
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湯浅 万紀子, 清水 寛之
原稿種別: 本文
セッションID: 2B3-I5
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
博物館教育学の研究者と認知心理学の研究者が,学際的共同研究として,科学館の存在意義を社会に示す新たな評価手法の開発に向けて,科学館体験の長期記憶を多面的かつ体系的に調査している。科学館の展示の観覧者や教育プログラムの参加者がその体験をどのように記憶しているか,彼らの長期記憶に着目し,質問紙調査と面接調査により,認知面での学習に眠らない体験の多様な意味を明らかにする。そこから,サイエンス・コミュニケーションの場としての科学館の存在意義を導く。
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二見 尚之, 市山 雅美
原稿種別: 本文
セッションID: 1G1-D1
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
高等教育において,社会に連関した体験・実習を通じて学びを深めさせる取り組みがある.その一つに,高等学校や中等教育学校での総合学習の補助をする実習テーマが設定され実施されている.その授業では自律型ロボットの組立,プログラミング,発表がなされている.この実習を支援するために,まず,ロボット作成に必要となる知識や技能と,実習した学生の報告について検討を行い,次にコンピュータによる支援について検討を行った.
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舟川 快
原稿種別: 本文
セッションID: 1G1-D2
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
近年開発された数学ソフトウェアの1つであるGeoGebraは様々な機能を持ち,他のソフトウェアでは困難だった数学的探究や,新たな教材を開発できる可能性がある。既存のソフトウェアでは幾何と関連付けた極限を扱った問題を図示して,そして極限値を求めるといった数式処理を同時に行うことは出来なかったがGeoGebraはそれを可能にした。そこでGeoGebraの有効性,可能性を明らかにし,極限の問題に焦点を当てて教材を開発した。
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金田 和豊
原稿種別: 本文
セッションID: 1G1-D3
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本稿では,数学的探究における意思決定について,図が動くことを前提としたとき「何を調べるか」に加え,「何で調べるか」という考えが次の探究を行う上で大きな関わりもつことについて述べる。また,軌跡の式を作図ソフトを利用して調べる1つの方略を示す。
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末谷 健志
原稿種別: 本文
セッションID: 1G1-D4
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
WebカメラとC++言語を用いてモーションキャプチャ技術を実現し、物体の運動を手軽かつリアルタイムに測定するシステムを構築した。これにより、中等教育で学ぶほとんどの運動を実験的に解析できるようになり、力学に関連した授業の自由度を大きく広げた。また、中高生が、本教材のプログラムを改変して他に応用するなど、生徒の課題研究に対する価値も認められた。
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赤松 直, 川上 紳一, 澤口 直哉, 河村 雄行
原稿種別: 本文
セッションID: 1G1-D5
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
物質中の原子・分子の動きをアニメーション表示するWeb教材の開発を行なっている.既に公表済みのWeb教材「水の状態変化」「NaClの状態変化・水への溶解」を改良するとともに,「食塩水からの水の結晶化」を視覚化する教材を新たに作成した.
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名越 利幸, 梶原 昌五, 藤崎 聡美, 井上 祥史, 中西 貴裕, 田中 吉兵衛, 野田 賢, 黄川田 秦幸, 高橋 長兵, 及川 敏, ...
原稿種別: 本文
セッションID: 1G1-D6
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
近年,「地球環境」の変化は急激な気候変動として捉えられ,科学者だけでなく国民の中でも正確な科学データに基づいた予測情報公開への要求が高まってきた。本事業は,地域の学校と大学との連携事業として,大学が盛岡地域のいくつかの地点における局地気象情報をリアルタイムで提供しながら継続的に記録することにより,急激な気象変化の要因を探るデータを提供し,地域社会構築のためのセンター的役割を果たすことを目標としている。また,データは各学校の教育課程でも使用することが可能となり,大気環境に対する実証的な教育効果を高めていくことも目標としている。
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瀬戸崎 典夫, 岩崎 勤, 森田 裕介
原稿種別: 本文
セッションID: 1G1-F1
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究は,能動的な学習による理解度の評価を目的として,多視点型インタラクティブ教材を用いた授業実践を実施した.その結果,多視点型インタラクティブ教材は,能動的,受動的な学習に関わらず,学習内容の理解度を向上させることが明らかになった.また,多視点型インタラクティブ教材による能動的学習は,生徒の発展的な思考を促し,応用問題の理解度を向上させることが明らかになった.
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今井 功, 平嶋 宗, 堀口 知也, 東本 崇仁
原稿種別: 本文
セッションID: 1G1-F2
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
2005年より静止状況におけるニュートンの第三法則を事例としてError-based Simulation(EBS)の中学校理科における授業実践を行ってきた。本研究はより一般的な状況でもEBSが有効に働くかを調査するために、運動の有無だけでは正誤が判断できない運動状況を対象としたEBSの実践利用を行った.事前/事後/遅延テストの結果より,運動状況においても同様の効果が発揮されることが確認できた。さらに,課題が授業時(実験時)とは異なるほど,また学習時から時間が過ぎるほど,EBSの効果量が上がることが明らかになり,概念レベルでの変容が起こっていることが示唆された。
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中牟田 宴子, 三木 功次, 鈴木 真二
原稿種別: 本文
セッションID: 1G1-F3
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
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和田 重雄
原稿種別: 本文
セッションID: 1G1-F4
発行日: 2010年
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
児童・生徒の科学的思考力や問題解決能力の育成および科学的リテラシーの向上を図るために学習用ロボットを教材とする教育プログラムを開発し、小学校6年の総合学習の時間として授業を実施した。普段の理科の授業に消極的な傾向を示していた児童も、能動的かつ積極的に取り込んでおり、それぞれの課題をこなすために創意工夫を加えていた。
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孔 泳秦, 美 妙姃
原稿種別: 本文
セッションID: 1G1-F5
発行日: 2010年
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究は小学校児童たちに論議活動を取り入れた科学文章作りを行いその教育的な効果を調べた。その結果、児童たちの科学的な文章作りや科学的な思考力の向上に効果があることが確かめられた。
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清水 誠, 黒川 昇, 中山 秀人
原稿種別: 本文
セッションID: 1G1-F6
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
PISA2006年調査では,科学的な疑問を認識することや現象を科学的に説明することに課題が見られるとされた.これまでの理科学習は,自然事象を自分なりに解釈する力や,自分の考えを説明する学習が不足していると考えることができる.そこで,本研究では,科学的に解釈する力の育成を図る教授方法として,小グループで議論を促す指導方法の効果について検証することを目的とした.その結果,小グループで議論をさせる教授方法は,科学的に解釈する力の育成に有効であることが示唆された.
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田代 英俊, 中村 隆, 桃井 直美, 稲垣 裕介, 小山 治
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-B1
発行日: 2010年
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究は「青少年のための科学の祭典」(以下,祭典)の来場者に対する効果を明らかにする試みの一環として,平成21年8月に東京の科学技術館で開催された全国大会を対象に実施した調査研究である.祭典が来場者の科学技術に対する興味喚起度,知識獲得度,満足度,さらには科学的リテラシー自信度の醸成に役立っているかについて解析を行った.その結果,科学技術が好きである者ほど,まだ,祭典の取り組みが充実していると感じている者ほど,正の影響関係を見ることができた.また祭典の課題として,各出展ブースにおける取組の中で,質問の時間の確保がされている率が低いとの結果が出ており,今後の改善点を明確にすることができた.
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美馬 のゆり
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-B2
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究では,科学祭開催の効用に着目し,地域において産学官民の連携組織を立ち上げ,科学コミュニケーションの促進と科学リテラシーの向上を目的とした場を創出した。その結果,科学技術をキーワードに地域で産学官民が連携し,目標を共有することで,これまで個別に実施してきた活動の効果を増幅させることが可能であることが明らかになった。このことは,地域における次世代の育成機会,育成方法の多様化にもつながる。地域コミュニティの社会連携活動を実現,継続するには,コーディネータの役割を果たす科学コミュニケータの存在が鍵となる。
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若月 聡, 野村 純, 中澤 潤, 飯塚 正明, 板倉 嘉哉, 加藤 修, 加藤 徹也, 塩田 瑠美, 鈴木 隆司, 妹尾 裕彦, 東崎 健 ...
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-B3
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
千葉大学では、独立行政法人・科学技術振興機構(JST)が支援する委託事業である「未来の科学者養成講座」を、実施機関の一つとして2008年度より展開している。この取組を、今年会のテーマである「次世代の科学力を育てる」ことに関わるものと捉え、昨年度に引き続き、報告する。
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戸田 孝
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-B4
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
種類の異なる施設や機関の連携を進めるために、両者をつなぐ役割をを果たす人材を人事交流などの手段で確保することがある。学校と博物館の連携では、博物館教員(学校現場出身の博物館職員)が該当するが、その全国的な実態は明らかではない。そこで、3年前の先行研究で実態把握を試みたが、連携事業を進めるためのネットワーク作りの一環として行われたため、調査自体は未完成に終わっている。この調査を再度仕切りなおして確実な実態把握を進める準備として、問題点の整理を行う。
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岡田 努
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-B5
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究では,2008年度に(独)科学技術振興機構(JST)の「地域ネットワーク支援事業」で採択となった「ふくしまサイエンスぷらっとフォーム(spff)」事業において福島大学が果たした役割について述べる。昨年度は同事業の特徴と課題について概観した。本年度はその中から同事業に参画する機関等の多様な業種、専門分野、参加形態、地理的条件などを考慮して科学普及活動においていかに連携すべきかを、コーディネーターで事務局でもある福島大学の取り組みから、(1)異なる分野の連携方法、(2)科学普及活動における活動形態の拡大をめざした図書館サイエンスワークショップの取り組み事例、(3)連携事業の評価方法を中心に報告する。そして福島県のように科学普及活動が必ずしも活発とはいえない地域における連携事業の展開の方法について考察する。
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渡邉 重義
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-D1
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
授業分析から抽出した理科カリキュラムの連続性に関連した授業要素を理科教育内容の関連図に取り入れて,授業がどのようにカリキュラムの関連性を導くのかを具体的に示した。理科教育内容の関連図については,学習指導要領解説(2008)に掲載された系統表を基にして,学習内容間を線で結んだウェッブマップ型のものを合計14の概念について作成した。その関連図に(1)教師の発問と応答,(2)学習者の表現,(3)学習者の観察実験スキルなどの要素を抽出した授業を位置づけ,学習内容間の結び付きを具体化した。このように理科カリキュラムと授業とを関連図で結び付けることで,カリキュラム設計上の問題点や関連づけを強調するための授業構想のポイントを明らかにすることができた。
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齊藤 萌木
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-D2
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究は,概念変化のきっかけとなる認知的不調和の喚起に対して,目指す概念についての系統的な経験の蓄積が有効であることを,授業記録の分析によって明らかにした。
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中城 満, 楠瀬 弘哲, 川崎 謙
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-D3
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究は,理科授業において,メタ言語を使用することの意識化を図る指導法の開発を主な目的として取り組んだ実践の4例目である.紹介する実践は,こうした意識化を図ることによって,児童のメタ認知能力を高めることができるという見通しに基づいている.
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小原 美枝, 安藤 秀俊
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-D4
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
文脈上は異なるが,数学と理科で同じ解答となる問題を出題し,問題の解き方や考え方について,自由記述による質問紙調査を実施した.その結果をもとに,数学と理科の解法の特徴について検討し,更に自由記述のデータから単語頻度分析を行い,数学と理科の問題を解く上での生徒の意識について考察した.
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松原 憲治
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-D5
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本報告は,談話分析を用いて理科授業の考察場面における生徒の理解の過程を実証的に明らかにすることを目的とした。事例としては,TIMSS1999理科授業ビデオ研究で収録された授業のうちで,一般公開されている授業の一部を活用した。事例の授業において生徒の理解は,教師の支援によって個々の事実やその関連が確認され,それらを組み合わせることで進んでいた。
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吉岡 亮衛, 藤田 剛志, 寺田 光宏, カイザー シュテファン
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-E1
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
本研究は、学習意欲を究明するために「人生の意味」についての考え方に着目し、独白の質問紙を開発し、高校1年生を対象として行なった調査について、結果を報告する。女子よりも男子の方が現実肯定的であること、ドイツよりも日本の方が人生には深い意味があると考えていること、ただし、日本の場合その意味は現在探し中であること、などが分かった。
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尾崎 勝彦
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-E2
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
ホスピス緩和病棟の多くはガーデンや池などの自然に触れることのできる設備が具備されており、患者や家族の心の和みの一翼を担っている。草花等の身近な自然だけではなく、もっとも遠い自然である天体もそのような役割を果たすであろうことが予測される。そこで天文のアウトリーチ活動としてホスピス病棟での観望会を試行錯誤的に行っている。本報告では、その実施状況および患者ら参加者から得た感想や意見を紹介する。
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渡辺 信
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-E3
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
情報化社会になって,学校教育は社会への準備期間となる.現在の学校に要求されていることは、知識のあんきではなく、数学の活用の可能性を準備することである。学習指導要領にも数学的論拠に基づいた数学的判断が可能になることを組み込んで、新しい社会への準備としての数学教育の目標が加わった。将来の社会に生きるための数学教育の在り方を問うことによって、生涯学習としての数学を考える。数学教育は創造性を重視した教育へと変換するであろう。
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宮下 治
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-E4
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
子どもたちの「理科嫌い・理科離れ」を防ぐためには,身近な自然の事物・現象についての観察,実験を通して,発見を楽しんだり,考えたりするなど,自然科学の楽しさを幼児期の段階から計画的に育んでいくことが必要である。本報告は,東京都と神奈川県の幼稚園教育における自然体験に関する保育の実態と教師の自然体験に関する保育指導に対する意識並びに指導力の実態を調査し,課題を明らかにした。
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小銭 彩香, 田中 賢二
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-E5
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
ほぼ50年間の6つの学習指導要領に注目し、中学校における生物教育の変遷をまとめてきた。「内容」の指示における項目数は、一貫して、理科の中で25%を超えており、生物教育は、重要な位置を占めてきたといえる。目標表現(行為要素)では、「知る」「調べる」は、昭和33年度告示以外ではほとんどなく、「見いだす」「過程を確かめる」は、平成元年度告示以降にあったこと、内容項目では、「コケ類、シダ類」は昭和44年度告示からなくなり、平成20年度告示に至って「コケ植物、シダ植物」に変わっており、「観察」「実験」は平成元年度告示以降にあったこと、などの変遷を見出した。
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舘江 栃郎
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-E6
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
第一次世界大戦における先端科学技術を駆使した科学兵器の出現は産業界における科学技術振興を促すとともに科学教育振興をクローズアップさせた.本研究では棚橋源太郎の一連の『理科教授法』における創造性に対する見方の推移をたどり,新教育の旗手の一人であった神戸伊三郎の独創性論を明らかにする.
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荻原 文弘
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-G1
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
フリー
高等学校「図形と計量」で開発した教材の圧油タンク油面リレー誤動作原因調査には,「実社会に潜む課題であるため,より生徒の興味関心を促す」「実社会でも,精度の高さが要求される技術があることを実感できる」「これまで学んだ中学校単元『相似』の知識でも解決が可能である」「これから単元『三角関数』で学ぶ加法定理や合成に繋がる」「多種多様な解法が内在する」といった価値があることが生徒の学習活動や記述物から確認された。「いま」の学習において,生徒に「これまで」の学習をふりかえりながら既習事項に新たな価値を見出したり,「これから」の学習を予感させられる教材である。
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杉野本 勇気
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-G2
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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本稿は,数学教師の持つ数学教育に関する思想的背景において,その基盤となりうる数学観の抽出方法について考察した。そのためには,数学観を存在論的観点だけでなく,認識論的観点からも記述され,両側面から捉えられることが必要であると考察された。
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岩知道 秀樹, 岩崎 秀樹, 大滝 孝治
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-G3
発行日: 2010年
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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「数学的活動」の重視が叫ばれているが,活動から概念に進む経路の分析が十分になされているとはいえない。本稿では,概念形成におけるSfard(1991)の「操作は構造に先立つ」というテーゼに注目し,これに基づいて高校数学2項定理の理解過程のレイアウトを試みる。レイアウトを参照基準とすれば,教科書の2項定理単元の説明を分析する限り,操作の構造化が必ずしも適切に図られているとは限らない事実が指摘される。
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高井 吾朗
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-G4
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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本稿の目的は,メタ認知的成分からみた練り上げの意味について述べることである。本稿ではメタ認知的成分を個人が有する信念と集団が有する規範に分け,考察を行った。その結果,メタ認知的成分からみた練り上げとは,其々の生徒の信念が規範という枠の中で衝突する過程であり,能動的に問題解決に取り組み続けるために重要な過程である,ということを示した。
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増田 有紀
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-G5
発行日: 2010年
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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本稿の目的は,数値化されていない角の大きさを比較する場面において,角を構成する図形の構成要素が児童の判断に及ぼす影響を明らかにすることである。そのために小学校第4,第5学年の児童101名を対象に質問紙調査を実施後,得られた反応から11名を抽出し,インタビュー調査を行った。その結果,児童が角の大きさの比較を誤る背景には,図形の一つの構成要素,または,優先順位のある二つの構成要素に対する児童の固執があり,それらは児童の正しい判断基準の使用を弊害する可能性を持つことが明らかになった。
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両角 達男, 荻原 文弘
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-G6
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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本研究の目的は,単元「平方根」の中で行われた有理数から平方根に接近する数学的活動における学習者の特徴的な動きを,生徒の記述や学習活動から考察することである。有理数から平方根への接近は,面積50cm^2の正方形の一辺としての意味をふりかえりながら,二分法で√<50>の近似値に迫り,そのアルゴリズムをグラフで解釈することで行われた。生徒は面積50cm^2の長方形の縦横の平均をとることに関連づけながら,二分法による近似の収束の速さに驚き,関心を高めた。同時に,平方数での適用に新たな問いを生み出していた。
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奥山 英登, 田中 千春, 佐賀 真一, 脇坂 文貴, 杉村 尚美, 南川 朝美, 増田 雄一, 坂東 元
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-H1
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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旭川市旭山動物園では、「ペンギンの散歩」というイベントを行っている。イベントでは、ペンギンの野生の行動として展示し、解説を行っている。解説を聞いた見学者は、ペンギンに対する印象や興味関心の視点が、「カワイイ」だけに留まらず野生下のペンギンや環境問題について広がりが見られた。
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高橋 みどり, 小松 孝彰
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-H2
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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科学系博物館の企画展の効果を適切に評価する手法を開発することを目的として,導線調査・アンケート調査・インタビュー調査・モニター調査の4つを試行した。得られたデータの分析をもとに,調査を効果的に行うための手法について考察を加えた。
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栢野 彰秀, 森 健一郎, 三宅 正太郎
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-H3
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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従来授業評価ツールとして多く利用されていたイメージマップを、授業中に学習支援ツールとして利用できないかという問題意識から、中学校理科の授業において学習支援ツールとして用いた教育実践を行った。その結果、中学校理科授業において、イメージマップを学習支援ツールとして利用できる可能性が明らかになった。
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島田 功, 益子 典文
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-H4
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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本研究の目的は,子どもの人間的価値観に基づく数学的モデル化を重視した算数の授業を構成し,授業を行うことである.そのために,人間的価値観が表れる3つの問題を構成し,それらの授業を通して,数学観の変容と仮定をおく力の育成状況を考察した.その結果,子どもの人間的価値観に基づく算数の授業を3回行うことにより,数学観の変容が見られ,仮定をおく力も育成されることが分かった.
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山下 修一, 鈴木 康代, 高橋 博代
原稿種別: 本文
セッションID: 1G2-H5
発行日: 2010/09/10
公開日: 2018/05/16
会議録・要旨集
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平成20年告示の学習指導要領に対応した小・中学校理料全単元をつなぐコア知識一覧表を作成し,中学校1年『物質の状態変化』の授業で活用したところ,直接教えられなくても粒子モデルの使用率が増加し,「粒子の運動」が『物質の状態変化』とつながっていると認識され,事後の発展的課題では60%以上の生徒が粒子モデルを使って説明するようになっていたことが示された.
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