日本血管外科学会雑誌
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24 巻 , 1 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
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原著
  • 後藤 均, 橋本 宗敬, 赤松 大二朗, 清水 拓也, 深山 紀幸, 土田 憲, 河村 圭一郎, 田島 悠太, 大内 憲明
    24 巻 (2015) 1 号 p. 1-6
    公開日: 2015/02/25
    [早期公開] 公開日: 2015/01/22
    ジャーナル フリー
    要旨:【目的】われわれは孤立性腸骨動脈瘤に対して企業製ステントグラフト脚(Gore® Excluder® leg)を用いた血管内治療を行っており,その成績について検討を行った.【方法】2009 年10 月から2014 年4月まで当科で治療を行った24 例に対しretrospective に評価を行った.【結果】総腸骨動脈瘤(CIAA)が13例,内腸骨動脈瘤(IIAA)が11 例であった.以前に腹部大動脈瘤に対して人工血管置換術を受けた9 例も検討対象に含めた.手術時平均瘤径はCIAA 群38 mm,IIAA 群47 mm であった.初期成功率は100%で,周術期の重篤な合併症はみられなかった.術後平均追跡期間はCIAA 群で25.3 カ月,IIAA 群で19.9カ月であり,CIAA 群は全例とも瘤径は縮小した.IIAA 群の1 例にendoleak に対して追加治療を行った.【結論】本治療の周術期および中間期成績は良好であると考えた.
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  • 和田 有子, 福井 大祐, 駒津 和宜, 大津 義徳, 寺崎 貴光, 瀬戸 達一郎, 高野 環
    24 巻 (2015) 1 号 p. 7-12
    公開日: 2015/02/25
    [早期公開] 公開日: 2015/01/22
    ジャーナル フリー
    要旨:【目的および方法】2003 年10 月から2013 年10 月に当科を受診した膝窩動脈瘤30 例42 肢の治療の現状について検討した.平均年齢は69 歳,男性24 例/女性6 例であった.【結果】初診時平均瘤径は32 mm.瘤閉塞56%および末梢塞栓16%と全体の72%が虚血症状での受診であった.瘤径が大きくなるほど瘤閉塞や壁内血栓が増加する傾向を認めたが,一方20 mm 以下の小さな瘤でも瘤閉塞や末梢塞栓を認めた症例もあった.手術は28 肢に行った.周術期大切断を3 肢に要し,遠隔期に3 肢にグラフト閉塞を認めた.いずれも全例下腿三分枝すべてが閉塞している症例であった.【結論】膝窩動脈瘤は血栓による虚血発症のリスクが高く,末梢塞栓の発症は手術成績に大きく影響するため,瘤径だけでなく瘤内血栓が手術適応決定に重要と考えられる.瘤径が小さくとも急性虚血発症の危険があることを念頭におき,治療方針を決定する必要がある.
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症例
  • 橋口 仁喜, 佐々木 昭彦
    24 巻 (2015) 1 号 p. 13-17
    公開日: 2015/02/25
    [早期公開] 公開日: 2015/01/22
    ジャーナル フリー
    要旨:腹部大動脈瘤破裂に対し,小口径IABO カテーテルのRescue Balloon を使用し,救命した症例を2 例経験したので報告する.症例1 は85 歳男性,腹部瘤破裂による後腹膜血腫(Fitzgerald III 型)および当院搬入後ショック状態に対し緊急人工血管置換術施行した.症例2 は76 歳男性,腹部瘤破裂(Fitzgerald IV 型)によるショック状態で当院搬送され,緊急開腹人工血管置換術を施行した.どちらも左上腕からIABO カテーテルをTug of wire 法を用いて腎動脈上腹部大動脈に進め,大動脈遮断を行った.遮断中中枢側からの出血はほとんどなく,人工血管との吻合はすべてinclusion 法で行った.2 症例とも後遺症なく退院した.上腕動脈からのRescue Balloon による大動脈遮断は術前血圧を安定させ,術中,良好な視野で,安全かつ確実な人工血管の中枢吻合ができる点で有用であった.
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  • 田内 祐也, 谷岡 秀樹, 近藤 晴彦, 佐藤 尚司, 松田 暉
    24 巻 (2015) 1 号 p. 18-21
    公開日: 2015/02/25
    [早期公開] 公開日: 2015/01/22
    ジャーナル フリー
    要旨:症例は64 歳,男性.4 年前に他院にて腹部大動脈瘤に対してステントグラフト内挿術を施行され経過観察されていた.腹痛と意識消失を主訴に近医受診し,腹部大動脈瘤破裂の診断にて当院搬送となった.血行動態は比較的安定していたが,CT にて後腹膜血腫を認め,ステントグラフト内挿術後瘤破裂と診断した.また,その原因としてステントグラフトメインボディのマイグレーションが疑われた.緊急に瘤中枢側に対して再血管内治療を行った.術後経過は良好で合併症なく軽快退院した.
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  • 在國寺 健太, 澤崎 優, 泊 史朗, 今枝 佑輔
    24 巻 (2015) 1 号 p. 22-25
    公開日: 2015/02/25
    [早期公開] 公開日: 2015/01/22
    ジャーナル フリー
    要旨:遺残坐骨動脈は稀な血管奇形であり,その発症頻度は0.01~0.06%と報告されている.今回遺残坐骨動脈急性閉塞による下肢虚血に対して血行再建術を経験したので報告する.症例は62 歳女性.突然の右下肢痛後に間歇性跛行が出現し,発症後2 日に近医を受診され右下肢急性動脈閉塞の診断で当院紹介となった.来院時,右下肢は膝窩動脈以下の拍動が消失し冷感と蒼白を認め,Ankle brachial index(ABI)は0.62 と低下していた.下肢造影CT では右浅大腿動脈は低形成で,坐骨孔付近で閉塞した遺残坐骨動脈を認め,側副路を介して下腿分枝が描出されていた.保存的加療で300 m 程度の連続歩行が可能となったが間歇性跛行は継続し,発症後13 日に右膝上部膝窩動脈から下腿への血栓除去術および右総大腿動脈-膝上部膝窩動脈バイパス術を施行した.術後経過は良好で,術後ABI は1.07 まで改善し間歇性跛行は消失した.
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  • 岡本 実, 田中 睦郎, 岡本 健, 池田 理
    24 巻 (2015) 1 号 p. 26-30
    公開日: 2015/02/25
    [早期公開] 公開日: 2015/01/22
    ジャーナル フリー
    要旨:今回,われわれはステントグラフト留置後に両側脚合併症を来し,治療に難渋した症例を経験したので文献的考察を加えて報告する.症例は75 歳男性.最大径50 mm の腹部大動脈瘤に対して左内腸骨動脈コイル塞栓術とEndurant® を用いたステントグラフト内挿術を施行した.術後4 カ月目,蹲踞姿勢での作業後から腹痛と間歇性跛行が出現し,その約20 日後に当科外来を受診,精査にてグラフト左脚の閉塞が判明した.人工血管を用いた両側外腸骨動脈間バイパスを施行し改善を得たが,その3 カ月後に施行した足関節/上腕インデックス検査で両側下肢の血圧低下を認めた.精査にて新たにグラフト右脚遠位端に狭窄を認めたため,経皮的血管形成ステント留置術を行い改善が得られた.現在は跛行症状なく外来加療中だが,腹部大動脈瘤ステントグラフト内挿術後はエンドリーク以外にも脚閉塞にも注意が必要であると考えられる.
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  • 山本 経尚, 岡 克彦, 坂井 修, 渡辺 太治, 神田 圭一, 夜久 均
    24 巻 (2015) 1 号 p. 31-35
    公開日: 2015/02/25
    [早期公開] 公開日: 2015/01/22
    ジャーナル フリー
    要旨:腹部大動脈分岐部が細い囊状腹部動脈瘤に対して,Powerlink® を用いたEVAR 施行1 年後に脚狭窄を来し,再治療を要した1 例を経験したので報告する.症例は67 歳,男性.終末部腹部大動脈径が細い囊状腹部大動脈瘤に対して,Powerlink® を用いたEVAR を施行.術後1 年後に,右下肢の跛行症状を訴えて再入院した.右ABI は0.66 と低下し,CT ではステントグラフト右脚が,細い腹部大動脈終末部で左脚による圧排を受け狭窄していた.Metallic stent による血管内治療で狭窄を解除し,右ABI は1.19 と改善した.再手術後24 カ月経過した現在,再狭窄やABI の低下なく経過している.囊状動脈瘤や終末部腹部大動脈径が細い症例に対しては,脚狭窄を生じにくいPowerlink® が良い適応であるといわれているが,大動脈終末部に確実に騎乗できない際には脚狭窄を生じる可能性があり,注意が必要である.
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  • 沖山 信, 岩城 秀行, 輕部 義久, 松木 佑介, 坂本 哲, 益田 宗孝
    24 巻 (2015) 1 号 p. 36-39
    公開日: 2015/02/25
    [早期公開] 公開日: 2015/01/22
    ジャーナル フリー
    要旨:症例は65 歳,男性.突然発症した呼吸困難のため救急車で来院した.来院当初,臨床所見,心エコーの右心負荷所見,D-dimer やFDP の高値から,肺塞栓症が強く疑われた.肺塞栓の存在を確認する目的で施行した造影CT で,腹部大動脈瘤から下大静脈へのシャント血流を認め,腹部大動脈瘤破裂による腹部大動脈-下大静脈瘻(aortocaval fistula; ACF)の診断に至った.直ちに緊急手術を施行し救命が可能であった.ACF はその病態から,発症急性期では肺塞栓症に類似した臨床像を呈することがあり,また,診断までの時間が予後を決定するため,診断には細心の注意が必要である.
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  • 荒田 憲一, 牛島 孝, 菰方 輝夫, 北薗 巌, 今釜 逸美, 井本 浩
    24 巻 (2015) 1 号 p. 40-44
    公開日: 2015/02/25
    [早期公開] 公開日: 2015/01/22
    ジャーナル フリー
    要旨:妊娠後期に左腸骨静脈血栓症を生じた症例で肺塞栓予防目的に一時的下大静脈フィルター(Gunther Tulip vena cava filter)を留置した.出産後のCT でフィルターの脚が下大静脈を穿通して膵頭部内に位置しているのが認められた.カテーテルによるフィルター抜去も考えられたが,周囲臓器の副損傷の回避,確実な止血など安全性を優先して開腹直視下に抜去した.術後に膵液瘻を生じることもなく経過は良好であった.妊婦に対する下大静脈フィルター留置には適応を含め,使用するフィルターの種類,その摘出方法など多くの問題があると考えられた.
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  • 北川 敦士, 佐藤 卓也, 長尾 俊彦
    24 巻 (2015) 1 号 p. 45-49
    公開日: 2015/02/25
    [早期公開] 公開日: 2015/01/22
    ジャーナル フリー
    要旨:多発性限局型大動脈解離を伴う腹部大動脈瘤(AAA)に対し,C3 Excluder ステントグラフトによるEVAR(endovascular aortic repair)が奏功した1 例を経験したので報告する.症例は,73 歳男性.大動脈弁置換,冠動脈バイパス,debranching TEVAR の既往あり.AAA は径46 × 44 mm に拡大,腎動脈上下腹部大動脈,瘤壁,両側総腸骨動脈に多発性限局型動脈解離を認めた.AAA open repair は,動脈遮断操作による動脈損傷のリスクが高いと考え,EVAR を施行.デバイスはC3 Excluder を選択.術中,術後問題なく経過,術半年後の現在,瘤の拡張を認めていない.多発性限局型大動脈解離を伴うAAA に対して,動脈壁の脆弱性からEVAR は適応困難ではあるが,C3 Excluder を用い慎重にEVAR を行うことで,本疾患は治療可能であった.
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  • 横田 敦子, 中村 栄作, 児嶋 一司, 新名 克彦, 早瀬 崇洋
    24 巻 (2015) 1 号 p. 50-53
    公開日: 2015/02/25
    [早期公開] 公開日: 2015/01/29
    ジャーナル フリー
    要旨:受傷後長期間を経過した後,高拍出性心不全の発症を契機に発見された外傷性浅大腿動静脈瘻の1 例を経験したため報告する.症例は63 歳男性.夜間呼吸苦を主訴に当院へ緊急搬送となった.精査の結果,約40 年前の刺創による外傷性左浅大腿動静脈瘻による高拍出性心不全と診断した.外科的に瘻孔閉鎖術を行い,高拍出性心不全は速やかに改善した.術後経過中,拡張した左浅大腿静脈内に深部静脈血栓症を併発し,下大静脈フィルター留置を行った.
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  • 早川 真人, 松林 景二, 大橋 宗洋, 鈴木 啓, 宮下 浩明, 中野 且敬
    24 巻 (2015) 1 号 p. 54-58
    公開日: 2015/02/25
    [早期公開] 公開日: 2015/01/22
    ジャーナル フリー
    要旨:腎細胞癌(RCC)の3~10%の症例で下大静脈(IVC)内に腫瘍栓子を合併するとされるが,今回われわれは右RCC の腫瘍栓がIVC に進展した症例に対して右腎癌摘除および腫瘍栓摘出術を施行した1例を経験したので報告する.症例は63 歳男性.前医にて右腎腫瘍を指摘され当院へ紹介.当院での造影CT でIVC 内への浸潤を伴う右腎腫瘍を認めた.肺転移・骨転移を認め第IV 病期と考えられたが腫瘍摘出術施行となった.手術は開腹後に右腎腫瘍と肝臓の剝離を進め,右腎動脈と右尿管を結紮切離後,右腎静脈とIVC を露出.その後IVC の中枢・末梢側および左腎静脈を遮断.IVC を切開し,腎腫瘍と腫瘍栓を一塊として摘出した.IVC は直接縫合にて修復した.術後特に合併症なく,術後9 日目に独歩退院となった.摘出病変はRCC であった.IVC 内腫瘍栓を伴うRCC は術前評価を十分に行い,それに応じた術式を選択することが重要である.
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  • 猪狩 公宏, 工藤 敏文, 豊福 崇浩, 井上 芳徳
    24 巻 (2015) 1 号 p. 59-62
    公開日: 2015/02/25
    [早期公開] 公開日: 2015/01/22
    ジャーナル フリー
    要旨:重症下肢虚血に対する血行再建術においては長期生命予後が期待できる症例では,大伏在静脈によるバイパス手術が推奨されているが,時に良好な自家静脈グラフトが得られずにバイパス手術が適応外となる症例がある.今回われわれは上肢静脈を用いて下肢血行再建術を施行した.症例は57 歳,男性.対側の血行再建術の際に両側下肢静脈を自家静脈グラフトとして使用したため,左踵部潰瘍に対する血行再建術に必要な自家静脈が下肢からは得られることができなかった.上肢静脈は細径であることからシャントを作製し発達させたうえで,自家静脈グラフトとして使用し良好な治療結果が得られた.下肢静脈が自家静脈として適さない症例においても,上肢静脈が使用可能な症例があり,また細径で直ちには使用できない症例においてもシャント造設後に十分な静脈径にした時点で使用することにより,良好な結果が得られるので,考慮すべき術式といえる.
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  • 鈴木 博之, 藤松 利浩, 寺谷 裕充, 武内 周平, 保坂 茂, 田代 忠
    24 巻 (2015) 1 号 p. 63-67
    公開日: 2015/02/25
    [早期公開] 公開日: 2015/01/07
    ジャーナル フリー
    要旨:異所性腎動脈(ARA)を伴う馬蹄腎を合併した腹部大動脈瘤(AAA)に対して,type II endoleak発生の回避目的でキルトテクニックを併用したステントグラフト内挿術(EVAR)を施行し良好な結果を得たので報告する.症例は79 歳,男性.腎機能は年齢相応.術前CT で最大径60 mm の腎動脈下AAA を認め,ARA 3 本を伴う馬蹄腎を合併していた.ARA 径は2 mm と細く,それらの灌流する領域が全腎臓の1/3 未満であることが術前の選択的腎動脈造影CT で推測されたため,ARA は温存せずにEVAR を施行した.その際,キルトテクニックを併用してtype II endoleak 発生を防止した.術後は一過性に腎機能の低下を認めたが回復し,術後CT ではエンドリークは認めず,腎の萎縮は軽度であった.ARA を伴う馬蹄腎を合併したAAA へのキルトテクニックを併用したEVAR は有用であると考えられた.
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