目的:訪問介護員が,訪問看護師と連携するための行動をどの程度行っているかを評価する尺度の開発を目的とした.
方法:訪問介護員503人を対象に質問紙調査を行い,有効回答286件(57%)を分析した.先行研究から構成概念の枠組みは情報提供と情報収集になること,双方の情報交換の内容の調査から構成概念は,排泄の情報提供,服薬の情報提供,看護からの情報収集になると仮定した.聞き取り調査から作成した16項目を因子分析した.尺度の外的基準にヘルパー援助力,業務能力向上,地域連携尺度を用いた.
結果:探索的因子分析により3因子6項目の尺度が得られ,構成概念にした仮説モデルの適合度を確認的因子分析で調べた結果,尺度の適合度はよく,外的基準は有意な関連を示し,一定の妥当性が認められた.信頼性はα係数.874であった.
考察:訪問介護員が訪問看護師と連携する基礎となる情報提供と情報収集を評価する尺度の可能性が示唆された.
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