〔目的〕新型コロナウィルス感染症(COVID-19)影響下の 2020 年度に全国の看護系大学において遠隔および学内で実施された周術期看護実習の実態、目標達成状況、課題を明らかにし、臨地外でも実習目標達成が可能となる要因を探求する。
〔方法〕看護系大学273校の周術期看護実習科目責任者を対象に質問紙調査を実施した。
〔結果〕質問紙の有効回答率は24%であった。実習方法は、看護過程55例(85.9%)、シミュレーション50例(78.1%)、視聴覚教材の活用48例(75%)等が多かった。臨地外実習の目標達成状況は、病態や身体機能の理解、看護過程等において臨地実習時を上回っていた。目標達成状況が「臨地実習を上回った」回答者は、周術期の経過の早さを重視し、臨地実習に近い内容で実践していた。
〔考察〕臨地外実習で目標達成を目指すには、学生が自ら考えて動き患者の反応から学ぶ必要がある。刻々と変わる急性期の状況変化を体験し、臨地実習のイメージで能動的に実習できる工夫が効果的な臨地外実習となる一要因と考えられた。
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