作業集団設計の目標の達成確率を予測するためのモデルを構成する類型構成法(MCST-IIと略称)を提示する.MCST-IIは, 作業集団構成要素としての作業者, 課業ならびに監督者からなる三幅対の類型を構成する.三幅対の類型は, AICの最小化基準の下に.一つの条件付確率分布モデルを構成するために使用される.類型化の対象としての三幅対のいかなる属性項目を用いるかによって, 類型化の結果が異なり.モデルのAICの値も変化する.モデルの良さの向上は, 属性項目の選定が一つの要となる.MCST-IIは, MDCP-Iと略称される方法のための属性選定法が利用された体系的な手続きとして構築されている.この方法の有効性は, 同様なモデルを構成することの出来るMCST-Iと呼ばれる方法との対比のうえ, 例示された.

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ロット受渡しの際.抜取検査により合否を決める場合, 2種類の過誤が不可避であることはよく知られている.生産者および消費者は, おのおのが決めた不良率のロットがこの検査で合格する確率を指定することにより, この検査を公平なものにしている.ところが, 生産者危険および消費者危険については, その実際の値が指定値とかなり異なることがよくある.本報文は, 計数1回抜取検査において.損益分岐の考え方から.生産者・消費者両危険の指定を, 誤った判断を下したときの損失の期待値の指定としてとらえ, 実際の危険値の指定値からの隔たりをリグレットとして定量化し, 検査コストを加味し両者の損失バランスを考慮した抜取方式について考察する.また, あわせてその設計法を提供する.

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本研究では, 多段階生産在庫システムにおける各工程の生産量変動・在庫量変動を制御するために, 最終工程の直前の工程である第2工程の目標在庫量による変動の制御方式を提案し, シミュレーション実験によりその特性を明らかにした.さらに, 従来の制御方式と比較解析した.その結果, ある種の生産指示方式に本研究で提案した制御方式を組込み.第2工程の目標在庫量水準を低く設定していくことにより.最終工程の在庫量変動は大きくなるがその他の工程の在庫量変動や生産量変動を小さくできることが明らかとなった.また, 生産能力の余裕が小さい場合に従来の制御方式で生産量変動を小さくしようとすると, 最終工程ばかりでなく前工程の在庫量変動まで大きくしてしまうが, 提案した制御方式ではそのような条件のもとでも最終工程の在庫量変動を大きくすることと引き替えに前工程の在庫量変動や各工程の生産量変動を小さくできることが明らかとなった.

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今日の組立メーカは, 部品メーカに対して期間納入量に対する分納を要求してくる事が多く, 部品メーカでは本分納条件に対して信頼性と経済性を共に満たすスケジューリング方式を設定することが重要である.そこで, 品切れゼロのもとで製品在庫時間を最少にする最適スケジュールの有するスケジュール作成上の性質を.予め小規模数値問題を対象に求めておき, これを大規模数値問題での最適スケジュール探索に利用したスケジューリング方式を提案することを考える.その為に, 本報文では以下の2点について検討する.(1)前記の性質として「分納条件の特徴を表現する7指標の各水準における, 基準スケジュールから最適スケジュールへのアプローチの方向性(ロットの統合, ロットの分割, 製品の順序交換, 操作なし, スケジュール内遊休時間の調整, の組合せ)」を定量的に明らかにし, (2)この最適スケジュールの性質が数値問題の規模に依存するか否かを明らかにする.

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経営コンサルタントなどの経営診断・改善案提示業務を支援する「経営診断ドメイン・シェル・システム」の開発を, 本論は目的としている.本システムは, 大きく評価システム, 原因追求システム, 問題点抽出システム, 改善案生成システム, インターフェイスシステムよりなる.評価・原因追求では.経営比率の階層的体系を表現したツリー・ブラウザを利用してトップダウン的に評価から原因を絞り込み, 後半の問題点抽出, 改善案生成で知識を利用して改善案を生成しようというところに特色がある.そして, インターフェイス機能の充実によりユーザはシステムと協調的に評価, 原因追求, 問題点抽出, 改善案生成を行えるようになっている.インプリメンテーションは, 前半のフレーム・システム, 後半のプロダクション・システムを直列に結合したAI的システム設計になっている.

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本研究の目的は, 手に伝達した断続振動暴露後の指先振動感覚の一時的閾値移動を明らかにすることである.2種類の実験が, 正常な指先振動感覚を持つ10人の被験者について行われている.断続振動は.動電型加振器に取り付けられたハンドルから右手に与えた.そして, 125Hzの指先振動感覚の閾値を, 暴露前と暴露後に, 右手第2指の指先で, 2.5dBステップごとに測定した.それらの結果から, 断続振動暴露後のTTS(一時的閾値移動)は, TTSの増加と回復の式と暴露等価法則とから予測することができた.

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LISRELモデル(Linear Structural Relational Model)は, 解析対象中に存在する潜在的な構造群間の関連性を線形関係で表現するものであり, 要因構造を解析するのに優れたモデルである.ところが, ダイナミックな要素が多く含まれる経済システムには種々の様相があり, 可能性, 必然性などのファジィ概念を用いたシステムモデルを構成することが有用である.そこで本論文では, LISRELモデルに可能性線形回帰概念を導入し, 株式投資収益率に与える要因構造を解明し, 企業の収益率時系列予測モデルを開発し.更に, 同業種及び異業種の企業の予測モデルの構造間の差異を分析する.

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複数の設備をある目標に従い, それぞれの場所に配置するレイアウト問題は, 設備数の増加とともに組合せの爆発が起こり, 最適解の導出が不可能である.本研究では代表的なAIアプローチである探索手法のうち.2種類の評価関数により効率よく解探索を行うフィルター付きビームサーチを応用した新しい解法を提案する.探索方法におけるノードの取り方の違いにより.構築型探索(FBSL)と改善型探索(FBSL2)の二つの方法を構築した.これらの解法の評価として, 代表的な近似解法であるCRAFTと比較するために, 設備数をいくつか変化させ, 数値実験を行った.その結果, 構築型としてノードを表現する探索方法であるFBSLが, 改善型解探索より全般的に優れていることがわかった.この解法は乱数により異なる100通りの初期レイアウトに対して求めたCRAFTの最善解よりさらに高いパフォーマンスを示す.また, この方法は設備数が比較的多いときに特に有効である.

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本研究はロボットによる組立ライン編成について, その構成要素である要素作業時間, サイクル・タイム, 要素作業間の優先度と編成効率の関係を, シミュレーションによって実験考察し, 最少工程数を得る編成法を探求した.結果としてサイクル・タイムに比して要素作業時間が小さい程また優先度が低い程, 編成効率が高く最少工程数で編成の可能性が高いことが確認された.また理論上求められたサイクル・タイムで最少工程数編成が不可能な場合には, いくつかの工程を部分的に集約することによって, 最少工程数を得ることが可能な編成法を提唱した.さらにこの編成法が実際に採用されるか否かを決定する経済的評価式を提示した.

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