コンベヤ生産ステーション(CSPS)におけるいくつかの重要な性質が, ここで待ち行列理論の観点から研究されている.最初に, ボアソン到着および一般加工分布のもとで, 作業方策SUP, SRPおよびSdSRPの場合のオーバー・フロー数が解析され, 平均オーバー・フロー数E(η)が求められている.次に, 等間隔到着, 一般加工分布およびSUPの場合について, E(η)と平均遅れ時間E(D)が得られている.総合的な議論から, E(η)とE(D)の線形関係, および設計基準「λ<-1>(平均到着間隔) : μ<-1>(平均加工時間) : c(タイム・レインジ)=1 : ln2 : ln2」が, 主要な結果として見いだされている.また, リザーブ容量の効果, E(η)がゼロになるための条件, 平均オーバー・フロー時間間隔, およびポアソン到着と等間隔到着の関係などについて考察されている.最後に, 将来への展望として, CSPSモデルの拡張と計数管問題との関係が指摘されている.
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