日本生気象学会雑誌
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36 巻, 4 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 司会者の言葉
    永坂 鉄夫, 西 安信
    1999 年 36 巻 4 号 p. 125
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
  • 堀越 哲美
    1999 年 36 巻 4 号 p. 127-130
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
    生気象学は, 生態学に基づいた生物学的機構から環境現象までをも含む境界領域の学問であると定義できる.さらに, 生活や社会的観点からの環境計画をも含んでいる.本分野の将来的方向のひとつは, 気候に対する生物的適応能や生物とその環境との相互作用の知識を持続可能な地球環境のために生物圏計画へ応用することである.
  • ―衣服環境的アプローチ―
    平田 耕造
    1999 年 36 巻 4 号 p. 131-132
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
  • 福岡 義隆
    1999 年 36 巻 4 号 p. 133-137
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
    昨今の地球環境問題, すなはち温暖化, 酸性雨, オゾン層破壊, 砂漠化, エルニーニョなど因果関係やそれらの影響については, 直接・間接的に生気象現象が関わっている.植生が乏しくなるという直接の結果を招く砂漠化を除いては影響の殆どが生気象現象といって過言ではない.しかしながら, 生気象学はさほど地球環境研究に本領を発揮していないように思われる.そのことは国内では, 最近30年間における日本生気象学会での研究発表内容の傾向のみならず, 最近20年間における国際生気象学会での研究発表内容の傾向にも見られる.国内外に共通して言えることは, 個人によるオリジナルな研究論文では少ないが, シンポジウムなどの形での取り組みはみられる.
  • ―アレルギー性疾患をモデルとして―
    鈴木 修二
    1999 年 36 巻 4 号 p. 139-143
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
    生気象学は, 気象現象が生物学的事象, とくに生活に与える影響を扱う学問である.気象現象は環境の1主要因子として直接に, あるいは, 気象現象以外の環境を介して, 生活に影響を与える.生活にせよ, 環境にせよ, 時間依存性が顕著であるので, 生気象学の分野では4次元的研究なしではすまされない.このような観点から, アレルギー性鼻炎・結膜炎, 気管支喘息などの, すぐれて, 環境との関わりの強い疾患の症候学的諸事象に気象現象が与える影響を示したいくつかの分析を提示する.
  • 山元 昭二, 片桐 和子, 安藤 満
    1999 年 36 巻 4 号 p. 145-151
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
    マウスの肺の抗細菌防御能への高温影響を明らかにするために, マウスを23℃, 32℃, 35.5℃環境で各々14日間暴露した.暴露後, 気管肺胞洗浄 (BAL) 液中の細胞・液性成分を分析するとともに, Staphylococcus aureus並びにProteus mirabilisのエアロゾル吸入による肺の殺菌活性を調べた.その結果, S
    .aureus
    並びにP.mirabilisに対する肺の殺菌活性は35.5℃群で明らかに抑制された.又, 35.5℃群では, BAL液中の肺胞マクロファージ (肺胞Mφ) 数が有意に減少した.肺でのS.aureusの殺菌は主に肺胞Mφに依存し, P.mirabilisの殺菌は, 肺胞Mφと肺へ流入してくる多形核好中球 (PMNs) の両者に依存することが知られており, 肺の殺菌活性低下の理由として, 肺胞MφとPMNsへの高温影響が示唆された.しかしながら, BAL液上清中の総蛋白, アルブミン, LDH活性の結果から, 高温暴露による肺胞―血管関門の透過性上昇や肺胞上皮の細胞障害はないと考えられた.
  • 前田 亜紀子, 山崎 和彦, 飯塚 幸子, 吉田 燦
    1999 年 36 巻 4 号 p. 153-161
    発行日: 1999/12/01
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
    本研究において我々は「平均被服内気候 (MCM) 」の概念を提唱する.本研究の目的は, 新しいMCMの算出式を得ることであった.被験者は健康な成人女性6名であった.被服条件は冬季運動服 (0.89clo) と夏季運動服 (0.23clo) の2種とし, 測定点は各々27点及び17点であった.これらの被服内温度と湿度を測定した.人工気候室は気温10℃と30℃ (冬季運動服) 及び20℃と30℃ (夏季運動服) に制御された.また相対湿度は50%一定とした.作業強度は安静レベルからRMR2.0レベルへと漸増させた.結果として次式を得た.すなわちMCM=0.38腹部前面+0.20肘部背面+0.42大腿部背面 (冬季運動服の場合) , MCM=0.48腹部背面+0.26肩部背面+0.26大腿部前面 (夏季運動服の場合) .最後に, 提案した式の精度, 他の温熱評価指標との比較, MCM値と主観申告との相関の各視点より論じた.
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