The Journal of Antibiotics, Series B
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11 巻, 1 号
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  • 鎌田 英男, 若木 重敏, 工藤 士郎, 熊部 潔, 香川 恒雄
    1958 年 11 巻 1 号 p. 1-15
    発行日: 1958/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Carzinophilinは, 秦等によつて, 土壌放線菌の吉田肉腫に対する抗腫瘍性を検索中発見された抗腫瘍性物質である。本物質を産生する放線菌はStreptomyces sahachiroiと名付けられ, 培養条件の検討およびCarzinophilinの抽出に関する報告は既に秦等1) によつて発表されている。更に本物質の結晶化に関する研究は, 鎌田等2) によつて完成され, 島田3) 等を中心とした130余例に上る臨床実験を経て, 有効な抗腫瘍剤として使用されているものである。
    Carzinophilinの性質の概略を述べると,St. sahachiroiの培養液から醋酸ブチルに転溶し, メタノール添加によつて白色針状結晶として得られる。水に難溶であるが, pH9.0附近の重曹水には少しとける。水溶液中の紫外部吸収は, 218および250mμ附近に極大値を示す。臨床的には腫瘍の軟化縮小, 腫瘍細胞の崩壊が起り, 症状の緩解, 生存日数の延長がみられる。腫瘍別にみると, 肉腫, 白血病 皮膚癌, 胃癌, その他に効いている。実際, 腫瘍患者の治療にも多く使われているが, 薬理作用の一端を検討したので, ここに報告する。
    先ずin vitroにおいて, 薬剤と腫瘍細胞と接触させ, 薬剤が細胞の原形質膜を破つて侵入し4), 代謝機構のどこかに阻害を示し, やがて細胞の変性崩壊または分裂等の作用として現われる過程を逐次追及した。次いで,in vivoにおいて, その作用がどこまで再現されるか, 更に担癌動物にCarzinophilinを投与し腫瘍の増殖経過ならびに担癌動物に与える影響を毒性および正常機能の回復という面から検討した。特に腫瘍の悪性度や, 進行度と密接に関連していると考えられている肝カタラーゼ活性に着目し, Carzinophilin処理後の肝カタラーゼ活性から全身状態の緩解を推定した5), 6)。以下, 8章にわけ逐次報告する。
  • Candida albicansのアミノ酸酸化
    塚原 叡
    1958 年 11 巻 1 号 p. 16-25
    発行日: 1958/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    先に, 余は (1957)1)C. albicansについて, 代謝型の最も基本的な呼吸に関して, 各種糖類を供試基質とした場合, Glucose, Fructose, Mannose, Galactose, Xylose, Maltose, Sucrose等の糖類が本菌によつて酸化されることをみとめ, このうちGlucose, FructoseおよびMaltoseは, 添加の直後から酸化を受け, ほぼ直線的な酸化型式を示すが, Mannose, Galactose, XyloseおよびSucroseに対しては逐次的増加の型式を示し, 殊にSucroseに対しては, 60分の潜伏期の後に酸化能が増大し, いわゆる適応的酸化型式を示した。また,C. albicansの生菌浮遊液または超音波処理菌を使用して, TCA cycle上の有機酸酸化を検した結果, Pyruvateを始めTCA cycleのすべてのメムバーを酸化した事実から,C. albicansにおいてもTCA cycleが存在することを明らかにした。微生物のアミノ酸酸化, 殊に, D-アミノ酸酸化に関しては, まだ検索の余地が多い。KREBS (1933) 2) が動物組織におけるD-アミノ酸酸化酵素の存在を明らかにして以来, 該酵素が高等動物組織に広く分布することは周知であるが, 微生物ことにC. albicansにおけるD-アミノ酸酸化に関しては殆んど知見がなく, また, アミノ酸酸化能の立場から,C. albicansの代謝型式を, 高等動物体細胞または細菌群のそれと比較生理学的に考察することも意義があると考えられる。余は, 更に, L-およびD-アミノ酸を供試して, 本菌のアミノ酸酸化能を検し, 次の所見を得た。
  • 1957年6月15日
    1958 年 11 巻 1 号 p. 26-29
    発行日: 1958/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 11 巻 1 号 p. 29
    発行日: 1958/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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