The Journal of Antibiotics, Series B
Online ISSN : 2186-5469
Print ISSN : 0447-8991
ISSN-L : 0447-8991
6 巻, 8 号
選択された号の論文の10件中1~10を表示しています
  • 放線菌抗菌性物質に関する研究 第24報
    黒屋 政彦, 片桐 謙, 高橋 文治, 日沼 頼夫, 鎌田 孝, 黒屋 雅, 和賀 義雄, 高沢 章, 渡辺 研三
    1953 年 6 巻 8 号 p. 397-401
    発行日: 1953/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    我々は1949年以来, 抗生物質のScreeningに際して放線菌が最も重要であることを認め, その系統的研究を試み, その方法については既に第2報及び第3報として発表した。我々の系統的研究の目的とするところは, どのようにして迅速に新抗生物質を発見するかにあり, 従がつてできるだけ多く集めた放線菌株から新抗生物質産生株を確実に, しかも簡単にScreeningできる方法が要求されている。この報告では, 新らたに分離した約3,000株の放線菌株のScreeningに際し, その方法に若干の改良を試み, その結果を比較検討した。なお, ここではグラム陰性菌, 結核菌及び黴・酵母に対する新抗生物質の追求を主眼としてScreeningを試みた。
  • 佐分利 保雄
    1953 年 6 巻 8 号 p. 402-404
    発行日: 1953/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    抗生物質を産生する微生物の中には, 1つの菌株が2種類以上の抗生物質をつくる場合がしばしば見られる。たとえば, Penicillium chrysogenumがPenicillin F, G, X, Kの4種類を, Streptomyces fradiaeがNeomycin A, B, Cの3種を, Bacillus brevisがGramicidinとTyrocidinの2種を生産する等はよく知られた事実である。
    細谷教授等が土から分離した放線菌H-277株の生産するストレプトスライシン様物質はモルモットを用いた実験結核症に対して著るしく有効であり, そのライネツケ塩の分別結晶法によつて, 毒性の比較的少い部分と, 毒性のやや強い部分とに分けることができ, また濾紙上電気泳動法, ペーパークロマトグラフイーによつて, H-277粗物質のなかには少くとも2種類以上の抗生物質が含有されていることが分つた。また, n-butanol-5% p-toluene sulfonic acid monohy drate-水の系におけるCountercurrent distributionによつて, 3つの抗生物質の存在を認めた。これらの実験, 特にライネツケ塩の分別結晶によつて, この混合物の中には比較的毒性の弱い部分が存在することが分つたが, このものを収量よく, また純粋に単離することができなかつた。これを純粋に単離してその生物学的性状を明らかにし, また共同研究者と共にその化学構造を研究する目的で以下の実験をおこない, 毒性の比較的弱い物質を単離し, その生物学的性状を調べたので, その成績を述べる。
  • 大川 知之
    1953 年 6 巻 8 号 p. 405-412
    発行日: 1953/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    最近, 抗生物質の使用が普遍化した結果, モニリア症が多く発生し, これに対する種々の抗黴物質の研究が企てられ, 細谷教授のTrichomycin, Rotaventin (昭27), 梅沢博士のPhaeophacin, Moldin. 若木博士のChromin, 相磯博士のMycelinその他Tyrothricin, Tricocidin, Streptocin, Hygroscopin, 黒屋教授のFlavacid (昭27) 等が発表されるに至った。
    私はこのFlavacidをトリコモナス腟炎患者に使用する機会を得たが, その治療効果は極めて優秀で, その作用機序も従来の薬剤と異なることを認めたので茲に報告する。
  • 赤痢菌群及び菌株による感受性の差異について
    福井 安彦
    1953 年 6 巻 8 号 p. 413-416
    発行日: 1953/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • ペニシリンによる淋菌の形態的変化観察による鏡検法
    内山 義夫, 上田 智夫, 高尾 皓之
    1953 年 6 巻 8 号 p. 417-418
    発行日: 1953/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    細菌の形態が他の細菌またはその産生物質によつて影響を受けるということはEMMERICH&SAIDA (1900) がピオチアナーゼによる脾脱疽菌の形態変化を発表した頃から注目され始め, 最近にはペニシリンによる細菌形態の変化についてGARDNER (1940) がWelch-Fränkelsche Gasbrand. bazillenの菌体がペニシリンによつて10倍に延長することや, 紡錘状菌, チフス菌, コレラ菌, 大腸菌等の伸長膨大, 葡萄球菌の膨大, 連鎖球菌の連鎖の延長等を発表して以来, FLEMING (1941) MILLER (1944), THOMAS (1945), ALTURE-WEBER (1945), 野嶽 (1948), 小笠原 (1948), 吉池 (1949), 加藤 (1949), 等の本研究に関する発表があり, 金 (1950) は更に電子顕微鏡学的に本研究をおこなつている。そして, いずれの報告を見ても, 各種細菌体はペニシリンにより先ず膨大, 伸長を来たして巨大型を出現し, 次いで破潰に至ることが述べられている。その他, SLEPPERはペニシリン治療中, 梅毒スピロヘータに長短2型を出現し, 長型は運動鈍く, 屈伸部に菌体肥厚部を認めたとも報じ, ペニシリンによる細菌体の分裂停止に伴なつておこる菌形態の変化について, かなり詳しい研究がなされている。
    当病院においては, 多数の淋疾患者を扱う関係上, ペニシリン治療中の淋菌形態の変化を多数例について観察し得る機会に恵まれているので, 今回48名の淋菌腸性者を対象とし, ペニシリン治療中の淋菌の形態並びに大さの変化を観察することによつて治療効果の良否及びその予後を推定できはしまいかと考え, 次のような実験をおこなつた。
  • 培養法とその応用
    内山 義夫, 上田 智夫
    1953 年 6 巻 8 号 p. 419-420
    発行日: 1953/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    淋疾に対して驚異的な治療薬であつたペニシリンも, この1, 2年間のうちに急速にその効果を減退し, 淋菌の中には数百万単位のペニシリン攻撃を受けてもなお生存を続け, ペニシリン耐性を獲得した菌が多くなつて来た。ここに於いて, 淋疾治療に際して, もし患者の淋菌がペニシリン耐性を強度に有していたならば, 莫大な単位のペニシリンを要し, 治癒すればよし, 治癒しなければ多数の日数と多額の治療費を要し, 患者の負担は莫大なものとなる。そこで, 淋疾患者にペニシリン療法をほどこすに当つては, 先ずその患者の淋菌がペニシリンで治り易いか, 治り難いかを早期に判定し, 治療方針を立てることが必須であると信ずる。前報では鏡検法について, いささか知見を述べたが, 今回はスペクトラム実験法を応用した培養法について報告する。本報告は実験数も少ないので, 諸氏の御追試を乞い, 御批判, 御教示を賜わることができれば幸いである。
  • 藤井 良知, 大国 真彦
    1953 年 6 巻 8 号 p. 421-422
    発行日: 1953/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 1953 年 6 巻 8 号 p. 422-422,433
    発行日: 1953/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 川上 保雄, 横山 三郎, 横山 巖, 高橋 昭三
    1953 年 6 巻 8 号 p. 423-424
    発行日: 1953/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    結核菌の耐性検査法としての直接法には, 衆知のように, 固形培地を用いる方法と液体培地を用いる方法がある。固形培地を用いる方法は菌の耐性分布を知るのに都合がよいことと, 雑菌が比較的生えにくい利点があるが, 一般に薬剤を加えたのち, 加温滅菌するため, 薬剤, 特にストレプトマイシンのようなものの力価はかなり低下することと, 成績判定に長時日を要するという欠点がある。一方, 液体培地による方法は, 染色鏡検する場合は早く結果を知ることができる利点があるが, 一般に耐性の分布は知り得ないこと, 雑菌が生え易いこと, 鏡検するという手数が加わること, 菌の少ない材料では標本上に菌増殖像が全く見られないため判定不能になどの欠点がある。
    そこで吾々は, 菌の耐性分布を知り得て, しかも結果を早く知る方法がないかと思い, 固形培地としてYEGIAN及びBUDDの平板計算法による方法, 液体培地としてPRYCE, MULLERまたは山本等のChip slide法を比較検討して見た。
  • 1953 年 6 巻 8 号 p. 425-433
    発行日: 1953/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
feedback
Top