The Journal of Antibiotics, Series B
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15 巻, 3 号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
  • 中山 一朗
    1962 年 15 巻 3 号 p. 99-105
    発行日: 1962/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    病原菌の薬剤耐性獲得現象は, 抗生剤出現の当初から注意されてきた問題である。各種の抗生剤が広範囲に用いられるようになつて十数年を経た今日において, 実際に重大問題になつたのは, ブドー球菌, 赤痢菌, 結核菌の薬剤耐性株であり, ことにプドー球菌はPenicillin, Streptomycin, Tetracycline等の今までに最も頻繁に用いられた抗生剤に対して年次的に耐性株が増加し, 化膿性疾患の化学療法に重大な支障をきたすようになつてきた。都合のわるいことには, 病原性ブドー球菌は健康人の鼻咽腔などに常在し, 高度耐性菌が健康人を介して広く伝播されることである。ことに, 病院がPest houseのように耐性ブドー球菌の大きな感染源になり, 入院患者, 外来患者に耐性菌による2次感染をおこし, 治療に支障をきたすような事例が増加してきた1) 2)。
    病原性ブドー球菌がある薬剤に対して耐性か感受性かの濃度の境界は研究者によつて勝手にきめられている現状である4)。したがつて, これらの結果を用いて地域差, 年次的推移というような重要な問題を相互に比較するのに困難なことが多い。ある菌集団の薬剤に対する態度をもつと定量的, 普遍的に表現する方法について検討を加えなければならぬと考え, 著者は臨床材料から得た病原性ブドー球菌の感受性分布が対数正規型に近く, 各薬剤についての感受性の平均値および標準偏差の比較と, さらに耐性化につれてこれがどのような変化をおこしてくるかを検討した。また, 薬剤相互間の交叉耐性の有無の検定法にも, 新表現を試みた。
    このような方法によつて, ブドー球菌の薬剤耐性の推移が研究されたら, より合理的, 普遍的であると考えここに提案する。
  • とくにOxytetracycline注射液の局所使用について
    高山 瑩, 大戸 輝也, 小熊 嘉夫, 山中 一泰, 八木 明夫, 熊谷 明
    1962 年 15 巻 3 号 p. 106-110
    発行日: 1962/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    観血手術においては, 常に厳重な無菌的操作をおこなうにもかかわらず, 稀には手術創の感染をみる。とくに整形三外科では, 術後の感染は後療法の時期を遅らせ, あるいは過剰の瘢痕形成によつて, 機能に悪影響を及ぼすことが多い。感染の原因としては, 手術時に創内に落下する空中菌の問題のほかに, 手術部位・手術侵襲の大小, 手術時間の長短などの関係も考慮され, そこには普通の無菌的操作だけでは解決できない多くの因子がある。したがつて, 術後の感染防止はきわめて厳重でなければならないが, 最近は抗生剤が好んで用いられ, その使用方法は諸家によつて異なり, また症例に応じて検討すべきであるが, 一般に術後最低5日間の投与を必要とする。しかし反面, 抗生剤を乱用することは耐性菌の発生を助長する惧れがあるとして, 抗生剤の使用制限を主張する者もある。したがつて, 術後の化学療法のあり方には非常に困難な問題が多い現状である。吾々は, 術後の感染予防の問題に関連し, 病院内空中菌を検索した。また, 術後の化学療法のあり方を検討する一助として, 過去6年間に各種の病巣から分離した化膿菌の動向, とくに薬剤耐性の発現率を調査した。その結果, 多くの耐性菌を見出したので, 手術にさいしては, 現在耐性発現率の最も少ない抗生剤を優先的に使用すべきであるという立て前から, 吾々は最近改良されたOxytetracycline注射液を32例の手術時に局所に使用した。
  • 伊藤 文雄, 螺良 英郎, 岸本 進
    1962 年 15 巻 3 号 p. 111-112
    発行日: 1962/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    6-Aminopenicillanic acidから合成される最近の各種合成Penicillinの相つぐ発見は, 化学療法の新らしい分野を開拓しつつあるものとして注目に値する。その1つとして, 昨年英国Beecham社から発表されたAminobenzyl penicillin (B. R. L. 1341, Penbritin “Beecham”, Viccillin “Meiji”) は, グラム陽性, 陰性菌両群に広範囲適応を示す抗生物質として, 今後の臨床研究に大きな期待がもたれている。少数例ではあるが, われわれの使用経験を報告する。
  • 1961年12月2日京都薬科大学
    1962 年 15 巻 3 号 p. 113-123
    発行日: 1962/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 1962年2月10日名古屋市興服産業ビル
    1962 年 15 巻 3 号 p. 124-132
    発行日: 1962/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 1962 年 15 巻 3 号 p. 133-155
    発行日: 1962/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 1962 年 15 巻 3 号 p. 156-159
    発行日: 1962/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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