The Journal of Antibiotics, Series B
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6 巻, 9 号
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  • 第I報 プロカイン, プロカインペニシリン, p-アミノ安息香酸等の微量比色定量法
    柏木 久五郎
    1953 年 6 巻 9 号 p. 443-446
    発行日: 1953/12/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    プロカインペニシリンの体内代謝の研究には, プロカインペニシリンのほか, プロカイン並びにその関連物質の定量が必要である。津田はサルファミンの比色定量に用いられるBRATTON-MARSHALL反応の結合試薬として, 1-(β-Diethylaminoethylamino)-naphthalene, 即ち津田試薬を使用する方法を発表している。私はこの試薬を使用し, 下沢の改良法に準じてプロカイン, p-アミノ安息香酸 (PABA), p-アミノ馬尿酸 (PAHA) 並びにプロカインペニシリンの微量定量が可能なことを確めた。
  • プロカインペニシリンの吸収排泄
    柏木 久五郎
    1953 年 6 巻 9 号 p. 447-451
    発行日: 1953/12/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    プロカインペニシリンが体内におけるペニシリンの効力持長の目的で使用されるようになつて以来, その体内消長に関しては既に多くの報告があるが, これは抗菌力の消長に関するものが大部分で, プロカインペニシリンの代謝に関しては未だ充分には明らかにされていない。僅かにFISCHBACHがプロカインペニシリン150万単位注射時におけるプロカイン及びp-アミノ安息香酸 (PABA) の血中濃度を報告している程度である。
    私はプロカインペニシリンの常用量を用い, その抗菌力とプロカイン分劃の消長を同時に追及し, プロカインペニシリンそのものの代謝を明らかにする目的で本実験をおこなつた。
  • Roseomycin, Aureothricin, Estin, Colistin及びPenicillinについて
    高橋 健, 松永 正彦, 植松 邦夫
    1953 年 6 巻 9 号 p. 452-454
    発行日: 1953/12/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1949年STOKSTAD等がChlortetracycline (Aureomycin) の鷄に対する発育促進効果を明らかにして以来, Chlortetracycline, Oxytetracycline (Terramycin), Penicillin, Streptomycin, Chloramphenicol, Bacitracinに関する文献は多数あるが, その他の物質に関しては比較的少ない。即ち, Neomycinは七面鳥において2, 5, 25mg/kgで, それぞれ103, 104, 117%のindexを, Tyrocidinは同様に七面鳥で5, 10, 25mg/kgで, それぞれ117, 106, 104%を, Tyrothricinは七面鳥で5, 10, 25mg/kgでそれぞれ103, 109, 108%を, 鶏では50mg/kgで103~109%を, Actidioneは七面鳥で10, 50, 100mg/kgでそれぞれ89, 57, 40%を, Gramicidinは七面鳥で5, 10, 25, 100mg/kgでそれぞれ98, 100, 96, 104%を, Subtilinは鶏で50mg/kgで107~111%を, Polymixin Bは鶏で50mg/kgで93%を, StreptothricinはMOOREは無効であると報告したのに対し, PEELERは100mg/kgで123%を, Rimocidinは鶏において, 10, 25, 50, 100mg/kgでそれぞれ126, 115, 108, 101%のindexが報告されている。
    我々は本邦において発見された各種抗生物質について, 鶏を用い, その発育促進効果を実験しつつあるので, その一部を報告する。
  • 放線菌抗菌性物質に関する研究 第25報
    黒屋 政彦, 片桐 謙, 高橋 文治, 日沼 頼夫, 鎌田 孝, 黒屋 雅, 和賀 義雄, 高沢 章, 渡辺 研三
    1953 年 6 巻 9 号 p. 455-458
    発行日: 1953/12/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    主としてグラム陰性菌に有効な抗生物質で既に報告されたものには, 放線菌が産生するものとしてGrisein, Chloramphenicol及び我が教室で分離されたK-300, Streptothiricin 3等があげられている。
    我々の従来の方針に従がい, 土壤から分離された放線菌株の中にはBac. subtilis, Sh. sonnei, Mycob. 607, Cand. albicansを被検菌として, Agar disc法によつてPrimary screeningをおこなつた場合, Sh. sonneiに最も有効, 次いでMycob. 607には有効または無効, B. subtilisには無効または僅かに有効な抗生物質を産生する1群が比較的多数 (第I群の約3~4%) 存在することが確められた。我々はこの1群を抗大原菌因子 (SS factor=Shigella sonnei factor) 産生株と称し, これに属すると思われる菌株28株を保持しているが, このうち培養濾液に力価を認められない6株を除き, 残り22株について種々の方面から実験観察をおこない, この1群の有効物質を数群に分類し, それぞれ代表的なものを精製しようとした。
  • Q176株から得た単胞子分離株のPrecursor, 培地に対する選択性について その1
    内田 豐三郎
    1953 年 6 巻 9 号 p. 459-463
    発行日: 1953/12/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    ペニシリンのタンク生産培養に使用する菌株は, 振盪培養で予め撰択をおこなつている。第3報においては, 振盪培養培地及び培養条件を検討し, 菌株の生産性を無理のないように発揮させて撰択をおこない, 次いで工業的制約の下に再撰択をおこなつて現場生産用菌株を決定する方法を採用した。そのため, 培地には菌体の生育とペニシリシ生産の両面に好結果を与えるコーンスティープリカー(C.S.L.) を使用し, Precursorとして加えたPhenylacetic acid (P.A.A.) も, この培地でペニシリン産生の制約因子とならぬよう, 充分と思われる量を分別添加した。このような方法で撰択した良菌株はP.A.A.以外のベニシリンG Precursorを加えた場合にも, 他の株と較べではたしてその優位を維持するか, 或いはC.S.L.以外の有機窒素源を培地に使用した場合にその性能はどうなるかという点については保証されていない。β-PhenylethylamineをPrecursorとして培養に添加して分離したといわれているWisconsin pigment-free Q 176株について, 生産ペニシリンG当りのP.A.A.量を調べて見ると, P.A.A.の相当量を加えて分離撰択して来た現在使用中のpigment-free Q 176株系の半分ないし数分のlであり (ペニシリン関西技術懇談会1951年5月発表), 糖代謝, 窒素代謝の模様にも差が認められる。このような菌株は彷徨的に出現しているものか, またはP.A.A.代謝に関する変異株であるのかも問題である。この問題はペニシリンの生物合成に際して重要な関係をもつ酵素系について各菌株毎にその撰択性の差とか, その強弱等を調べて見ると言つた酵素化学的研究をおこなつて論ずべき問題であるが, 先ずこれ等の関係を総括的に, また現象論的に様子を見るために, 振盪培養実験をおこなつて見た。
    本報においては, 先ず昭和22年3月に日本ペニシリン学術協議会中央研究所菌株部から分与されたP. chrysogenum Q 176株の土壤保存胞子から得た単胞子分離株の1群についておこなつた実験について報告する。これらの菌は入手以来, 物理的, 化学的の処理は受けていない。
  • 内山 義夫, 中村 勲
    1953 年 6 巻 9 号 p. 464-466
    発行日: 1953/12/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    業態婦の検診時に我々は, Portio分泌物が膿性であるものは, 無色透明漿液粘性のものより淋菌を発見する率が少ない傾向があることを感じていた。分泌物が膿性で, 白血球が多数に存在するものほど, 淋菌陽性率が高いと考えられ勝ちであるのに, 事実はむしろ逆であつて, きれいな, すきとおつた漿明性の分泌物を採取した場合に, 所々に現われる上皮細胞内に無数の淋菌が塊つて存在することが往々にしてある。このような現象はもちろん複雑な理由によろうが, その1つとして, 膿性分泌物のpHが淋菌の増殖に適さないのではないかということが考えられる。
    Portio分泌物のpHが淋菌発育至適pHの範囲外になつた場合は当然, 淋菌は増殖せず, これが死滅せぬまでも標本上では相対的に白血球のみ存在して, 淋菌発見率は非常に低下することが考えられる。また, 膿性分泌物のpHと漿液粘性分泌のpHが大差ないとすれば, 或いは, 他の病原性の細菌が炎症を起して膿汁を出し, しかもこの病原性の細菌が淋菌と拮抗作用があつて淋菌の発育を抑制するのかも知れない。
    上記の体験が, 統計的にはたして真実であるか, また真実であるとすれば, 前記の想像した理由がこれにあてはまるかどうか, 本院で毎週検診する業態婦のうち79名について, Portio分泌物のpHを測定し, 2.3の鏡検上の所見と比較検討してみたところ, いささか見るべき知見を得たので, ここに報告する次第である。
    なお, ペニシリン療法によるPortio分泌物のpHの変化についても観察し得たので, これについても簡単に附記した。
  • 1953 年 6 巻 9 号 p. 466-466,468
    発行日: 1953/12/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 加藤 嵩一
    1953 年 6 巻 9 号 p. 467
    発行日: 1953/12/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 1953 年 6 巻 9 号 p. 472-477
    発行日: 1953/12/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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