The Journal of Antibiotics, Series B
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14 巻, 2 号
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  • 高橋 佐喜子
    1961 年 14 巻 2 号 p. 49-56
    発行日: 1961/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    梅沢等1)が放線菌培養液の実験動物腫瘍阻止作用をしらべてSarkomycinを発見し, HACKMANN2)がActinomycin Cの実験動物腫瘍阻止作用を報告してから, 微生物生産物中に制癌物質を探索する研究は, 抗生物質領域の最も重要な課題となつている。
    梅沢3)は, 培養液中の制癌物質の探索法として, 実験動物腫瘍を用いる法, 腫瘍細胞の組織培養による法, その他の補助的試験法について報告しているが, 組織培養された腫瘍細胞に対する阻止作用を試験する方法は, 実験動物腫瘍を用いる方法に次いで重要視されている。新田4, 5, 6)は, 人体子宮頸部癌に由来するHeLa細胞に対する諸種の抗生物質および制癌物質の阻止作用をしらべ, 制癌作用をもつ物質では, マウスのLD50とHeLa細胞最小阻止濃度の比が他に比して一般に大きいことを示し, HeLa細胞を用いる方法は, 制癌物質の重要な1探索法であることを示した.
    Aspergillus fumigatusの生産物であるFumagillinが実験動物腫瘍に阻止作用をもつことは報告7)されているが, 制癌物質は主として放線菌から得られている。著者は, 糸状菌の保存菌株を培養し, 培養液のHeLa細胞阻止作用をしらべ, 糸状菌の培養液中にHeLa細胞阻止物質が存在することを観察した。さらに,Aspergillus terreusの生産する抗HeLa細胞物質は, これを抽出し, Terric acidと同定した。他方, 土壌から分離し, 抗HeLa細胞作用試験で選出した1糸状菌の抗HeLa細胞物質を抽出精製し, 抗HeLa細胞作用のほか, エーリッヒ癌に阻止作用をもつことを確認し, 本物質の物理的ならびに化学的性状を明らかにした。
    本報告には, 糸状菌保存菌株のHeLa細胞阻止物質の生産に関する研究, Terreic acidのHeLa細胞阻止作用ならびに1糸状菌の培養液から分離した新制癌抗生物質について報告する。
  • 石山 俊次, 隅田 正一, 武田 盛雄, 工藤 三郎
    1961 年 14 巻 2 号 p. 57-59
    発行日: 1961/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    塩基性或生物質のプロピオン酸, 琥珀酸, メタ燐酸またはメタスルフオン酸等のエステルは, 一般に原塩基よりも安定で, 体内利用率がよいので, 原塩基製剤にかわつて臨床応用に向けられるのが一般傾向となつてきている. MURPHY (1954) 3), STEPHANS (1959) 4), WILEY (1957) 5) らは, エリスロマイシンのプロピオン酸エステルPropionyl Erythromycinが, 原塩基と同様の抗菌力があり, しかも内服後の有効血中濃度の発現が速やかで, かつ高い血中濃度を持続することに注目して, その利点を推奨している。最近ではさらにPropionyl erythromycin lauryl sulfateが発表されて, エリスロマイシンのエステル型は完成されたように思われるが, Propionyl erythromycinについてわれわれの知見は次のようなものである。
  • 石山 俊次, 隅田 正一, 武田 盛雄
    1961 年 14 巻 2 号 p. 60-64
    発行日: 1961/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    ミカマイ1シンは, その発見者である住木・梅沢その他によると, 東京都三鷹市の土壌から分離したStreptomnyces mitakaensisの産生する新抗生物質で, ミカマイシンAおよびBの両物質があり, ともにエリスロマイシンに似た抗菌スペクトルをもち, 一定の割合に混合されたAおよびBは相互に強い相乗効果を示す1~11)。
    ミカマイシンを内服すると, あまり高い血中濃度が得られない。それで, 始めは軟膏の形で専ら外用として用いられ, その臨床効果のあることがみとめられた12~14)。しかし, 動物実験で, ブドウ球菌, 溶血連鎖球菌および肺炎球菌などによる感染マウスでは, このように血中濃度, 臓器濃度の測定値が低いにもかかわらず, 充分な治療効果を期待することができる。
    このような事実にもとずいて, はたして臨床面では内服ミカマィシンの効果は期待しうるものかどうか。有効であるとすれば, どのような機転によるものかを検討する目的でこの研究をおこなつた。
  • 朝田 康夫, 上尾 八郎
    1961 年 14 巻 2 号 p. 65-66
    発行日: 1961/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 1961年2月11日 名古屋市中区朝日町興和会館4階会議室
    1961 年 14 巻 2 号 p. 67-83
    発行日: 1961/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 1961 年 14 巻 2 号 p. 84-87
    発行日: 1961/04/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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