The Journal of Antibiotics, Series B
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13 巻, 1 号
選択された号の論文の6件中1~6を表示しています
  • 新抗生物質Chromomycinについて
    柴田 元雄, 田辺 一雄, 浜田 義雄, 中沢 鴻一, 三宅 彰, 人見 弘, 宮本 益雄, 水野 公明
    1960 年 13 巻 1 号 p. 1-4
    発行日: 1960/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    放射状菌の生産する抗腫瘍性物質または抗グラム陽性菌物質は, Sarkomycinを始め, 多くの物質が報告された。我々もまた, これらの物質を検索中であるが, そのうちの1株No.7菌は, 抗グラム陽性菌物質を生産し, この物質がまた, ある種の肉腫に対して有効なことを知つた。本物質は, 理化学的性質, 抗菌力, 抗腫瘍性等からみて, 新抗生物質と考えられるので, Chromomycinと命名した。Chromomycin生産株の菌学的性質, 抗菌性, 培養, 抽出および抽出された粗物質について報告する。
  • 1960 年 13 巻 1 号 p. 4-4,7
    発行日: 1960/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 加藤 康道, 芝木 秀俊, 買手 哲美, 島崎 日出基
    1960 年 13 巻 1 号 p. 5-7
    発行日: 1960/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    テトラサイクリン (TCと略) は, 胃腸管中の種々の金属イオンと不溶性の塩をつくるため, 経口投与した場合, 吸収される部分が少く, TCの血清中濃度は余り上昇しないといわれる。 そのために最近はTCの吸収能率をよりよくする努力がなされて来ており, ヘキサメタ燐酸ソーダ1) またはグルコサミン2) 等の添加がその目的のために用いられている。TCに添加されたメタ燐酸ソーダは, 緩衝剤として胃腸管内の金属イオンと結合してTCの不活性化を阻げると推定され, 動物または人体実験における多くの報告は, TC単独投与時よりも2倍近くの血清中濃度を維持1, 祖ろことを証明Lている.薯老等本先に.メタ燐酸ソーダ加TCを経口投与した場合の血清中濃度はTC単独より1.7倍まで上昇することを報告したが, これを実際に臨床的に使用した場合には, 両剤の効果にみとむべき差はなかつた7) ℃ ヘキサメタ燐酸ソーダは, 1カプセル中に380mg混入しているから, 通常の1日4カプセル投与法では, そのためのNaの体内吸収は問題とするに足らぬ量であるが, これを腎または心疾患に応用するときは, 多少問題になりうるという考えの下に, TCのヘキサメタ燐酸塩Tetracycline phosphate complex (TXと略) が製造された。
    著者等は, 萬有製薬会社からTX製剤 (ブリサイテトレックス) の供与をうけたので, その吸収および排泄の能率をTC塩酸塩と比較し, またNaの血清中濃度に及ぼすメタ燐酸ソーダならびにメタ燐酸塩の影響について2, 3の実験をおこない, 更に内科的感染症に応用してみたので, ここに報告する。
  • 佐古 英二
    1960 年 13 巻 1 号 p. 8-10
    発行日: 1960/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Chloramphenicolの実験的細菌感染症に対する効果は, 人血から採取したγ-Globulinの併用によつて, 著るしく高められる。それは, 両者が共同的に作用し, それぞれの効果を相乗的に高め, 著るしい治療効果を発揮するといわれる (FISHER1), WAISBREN2) および堀田3, 4))。
    私共では, このFISHER等の研究によつてみとめられた治療効果を充分に発揮し得る新らしい製剤を求めて釆たが, その結果, γ-GlobulinとChloramphenicolを混合凍結乾燥し, 両成分の不活性化がみとめられないで, Chloramphenicolの分散状態を良好に保つ新製剤を得た。
    このものは, Chloramphenicolとγ-Globulinをアルコール中から共沈澱させ, 水に対する親和性を高めた乾燥製剤であるが, 我々はこれを`グロブリン-C'となづけている。その製法の概略を第1図に示す。
    筆者は, このグロブリン-Cを使用して, それの細菌感染症に対する動物実験的効果を検討して来たが, この結果が, 先の研究者の実験結果と一致することを確認している5) 。その後, 引継いて数多の供試品を諸大学研究室ならびに諸医家に配布し, その動物実験的および臨床的治療効果の検討を依頼したが, ここでも同様に, グロブリン-Cの顕著な効果をみとめ得た。
    本実験では, 市販されているChloramphenicol製剤2種とグロブリン-Cとを使用して, それぞれの製剤を人体に投与したときの血中濃度の推移について比較検討した結果を報告する6)。
  • 佐古 英二
    1960 年 13 巻 1 号 p. 11-12
    発行日: 1960/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    さきに, 筆者は1), γ-Globulin加Chloramphenicol (グロブリン-C) の製剤学的な説明を概略したのち, 「グロブリン-C」のγ-GlobulinならびにChloramphenicolの両成分がたどる血中濃度の推移を, 市販のChloramphenicol錠および筋注用Chloramphenicolのそれと対比して試みた実験について報告した。
    その所見でグロブリン-C筋注時, それのChloramphenicol成分がたどる血中濃度の推移の模様と, Chloramphenicol錠内服時のそれとが, きわめて近似した傾向を示すことがわかり, そのことから, Chloramphenicolを内服できない病症に対して, グロブリン-Cを筋注投与することが好都合であることを結論した。
    グロブリン-Cは, FISHER2), 堀田3) 等が報告した実験的細菌感染症に対するγ-GlobulinとChloramphenicolの令剤であつて, その相乗的効果を期してつくつた新製剤であるが, 本報では, グロブリン-Cが肺炎球菌によるマウスの実験的細菌感染症に対して, どの程度の治療効果をあらわすかについておこなつた実験の結果について報告する。
  • 1960 年 13 巻 1 号 p. 24-31
    発行日: 1960/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
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