The Journal of Antibiotics, Series B
Online ISSN : 2186-5469
Print ISSN : 0447-8991
ISSN-L : 0447-8991
8 巻, 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • Anthrone による化学的比色定量法に就いて
    古武 彌久, 近藤 信一, 宮城 克巳
    1955 年 8 巻 2 号 p. 45-47
    発行日: 1955/03/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Streptomyces erythrochromogenesの産生する抗癌物質であるSarkomycinの発見が, 国立予防衛生研究所梅沢博士等1)2)3) (1953) により報告されたが, 現在までにSarkomycinは結晶として単離されておらず, また構造式も決定されていない。定量法としては本抗癌物質が, 同時に抗菌作用を示すことが発見者等により明かにされ, 試験菌としてM. pyogenes var. aureus 209 Pを用いて, Agar diffusion methodにより定量されるのが唯一の方法であるが, 該法による感度は低く, 通常Penicillinの約1/7,000であり, 定量誤差も大きいものと思われる。
    著者等はより感度の高い, 測定法の比較的簡便な化学的定量法に関し研究をおこなってきたが, 本品の構造式が未映定のため, 先ず次の反応試験を試みた。即ち, Biuret反応, 坂口反応, Xanthoprotein反応, Molish反応, Feh1ing液試験及びPhenol試薬による反応をおこなったが, いずれも (-) であり, またmicro-Kjeldahlによる窒素も殆んど感じなかった。
    従がって, SarkomycinがAnthrone試薬によって, Polyhydroxy alcohol, Protein, Vitamin C等と同様に赤色の反応を示すことを知り, これを利用して比色定量法の確立を試みたので, その結果を報告する。
  • 1955 年 8 巻 2 号 p. 47-47,56
    発行日: 1955/03/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 大腸菌に対する Streptomycin, Guanofuracin の併用について
    小林 裕
    1955 年 8 巻 2 号 p. 48-51
    発行日: 1955/03/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    私は前にStreptomycin (以下SM) とGuanofuracin (以下GF) との併用に関して赤痢菌を用いておこなった実験成績を報告したが, 1) 今回は大腸菌を用いて同様な実験をおこなったので, その成績について述べる。
  • 小林 裕, 元村 吉旦, 小林 祥男, 高谷 淞世, 金子 吉孝
    1955 年 8 巻 2 号 p. 52-56
    発行日: 1955/03/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Fradiomycin (Neomycin) がWAKSMAN等1) により分離されて以来,基磯及び臨床にわたつて種々の実験成績が報告されている。しかし, 神経系, 腎等に毒性があるため2)3) 全身的投与は回避され, 主として局所的使用4) がおこなわれているが, 腸管からあまり吸収されないから, 経口的に下痢症の治療等5)6) に用いられている。私等は最近Neomycinを入手し得たので, 以下の実験をおこなつた。
  • 伊藤 泰一, 宮村 定男, 湯浅 肇, 宮下 勉
    1955 年 8 巻 2 号 p. 57-60
    発行日: 1955/03/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Streptomyces hachijoensisに因むTrichomycin (細谷)(以下Tmと略記) は, 抗糸状菌ないし抗芽生菌並びに抗原虫性抗生物質として強力な作用を有し, その臨床的応用の効果に関しては, 最近, 内科, 婦人科及び皮膚科等各領域に亘つて報告されるに至つた。余等は, 本物質に関しCandida, 特にCandida albicansを中心に, 濃度の測定, そのTm感受性並びに耐性獲得の問題, 更にTmの2, 3理化学的影響に対する抵抗性等に就いて検し, 次のような結果を得た。
    供試Tmは, 伝染病研究所細谷教授の好意によつて得たもので, 三洋化学株式会社製である。
  • 鈴木 辰四郎, 堀内 博
    1955 年 8 巻 2 号 p. 61-64
    発行日: 1955/03/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1952年に国立予防衛生研究所梅沢浜夫博士は, 鎌倉の土壤中から分離したStreptomyces erythrochromogenes Krainsky-W 155 C株の培養液中から1種の抗生物質を精製抽出し, 抗腫瘍性のあることから, これをSarkomycinと命名した。その後, Sarkomycinは動物実験の段階を経て臨床実験に移されたが, その結果に就いては昭和29年5月の第54回日本外科学会総会の席上, 関東逓信病院外科の石山博士等が報告した。
    石山博士の症例は90例に達したが, 概ね悪性腫瘍の末期症状を呈するものが多かつた関係上, 効果は著明とは言い難かつた。しかし, 臨床的並びに病理組織学的に効果の確認されたものがあり, しかも副作用の皆無に近いと云う事実から, 悪性腫瘍に対する化学療法剤としての期待が大いに持たれた。
    従来, 悪性腫瘍に対する化学剤としてはNitrogen mustard N-oxide (Nitromin) あり, 近くは8-Azaguanin (Azan) が登場して来ているが, 前者はもちろんのこと, 後者に就いても吾々の使用経験では副作用を認め, 治療の続行を不可能にすることがあつた。
    私は遇然の機会を得て, 梅沢博士から供与されたSarkomycinを腹腔肉腫と診断された1患者に, 相当の長期間にわたり連続使用し, その臨床的経過を詳細に観察することが出来たので報告する。
  • 小野田 洋一
    1955 年 8 巻 2 号 p. 65-66
    発行日: 1955/03/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
  • 水野 民也, 山田 信行
    1955 年 8 巻 2 号 p. 67-68
    発行日: 1955/03/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー

    Candida albicansに対する各種抗生物質の作用については, これら抗生物質を含む培地中に成育した被験菌の菌数, Total-N, 酸素吸収測定等の結果から, ある濃度に於ける菌の成長促進作用が報告されている。
    さきに伝研細谷博士等により, Streptomyces hachijoensisから分離された新抗生物質Trichomycin (以下Tmと略す) は抗酵母作用があるところから, Candida albicansを試験菌として比濁検定法がおこなわれているが, Tmとその他の抗生物質が同時に存在する培地中に於けるC. albicansの成育を比濁法により研究した。
feedback
Top