国際生命情報科学会誌
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31 巻 , 1 号
選択された号の論文の55件中1~50を表示しています
表紙
編集委員会・著作権
目次
お知らせ
原著論文
  • 飯田 健次, 小熊 祐子
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 7-16
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    本研究は定期的に太極拳練習を行っている男女を対象に脳波(Electroencephalogram: EEG)によるポジティブ感情(積極快)と、質問紙調査によるフロー体験の関係を調査した。積極快と質問紙調査で得られたフロー値との相関は、上級者では有意な相関が見られたが、初心者では有意な相関が見られなかった。さらに、同対象者に対して2年間の縦断研究を行ったところ、上級者は積極快の切片がすでに高く2年間に有意な変化は見られなかったが、初心者は積極快の切片は低かったため2年間に有意な変化が見られた。
  • 清水 武, 石川 幹人
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 17-29
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    フィールドRNG研究は、多数の人々が同一のイベントに注目するとき乱数生成器によるビット出力のカイ二乗統計量に特異な自己相関が生じることを示してきた。そこで本研究は、フィールド意識に特有のシグナル波長が存在する可能性を提起し、イベント時のカイ二乗値を計算する際の試行のインターバルの長さを拡張する分析方法を提案し、従属変数を単変量のスカラーからベクトルへと拡張することを方法論的に試みた。予想される結果として、複数のインターバル別に集計した平均ベクトルに対して、フィールド意識の波長により適したインターバル長で偏りが大きくなること、また観客数との相関が強くなることが挙げられた。本研究は、今後の実験計画に役立ちうる予備的検証段階のひとつとしてフィールド実験を実施し、アニメ映画「けいおん!」を上映した映画館で13回のくり返し測定の後、標準化したカイ二乗値ベクトルをMANOVAにより検定した。結果は、切片値、インターバル長、生成スピード、およびこれらの交互作用項のいずれの有意ではなかった。一方で、従来の1秒集計値において聴衆の人数との相関が最大化し(r=.57, N=13)、フィールド意識のシグナル波長が1秒近辺に存在する可能性が示唆された。最後に、今後の課題が議論された。
理事長報告
  • 山本 幹男
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 30-33
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    国際生命情報科学会(ISLIS:イスリス)の1995年創立から17年半の活動と人間等の「潜在能力の科学」の推進について報告する。設立趣意は、物質中心の科学技術から、こころや精神を含んだ21世紀の科学技術へのパラダイム・シフトのための、実証的科学技術研究の発展、「潜在能力」等の不思議現象の原理解明、「潜在能力」の開花により、健康、福祉、教育と社会および個人の心の豊かさを増進させ、自然と調和した平和な世界創りに寄与する事である。創立以来、「生命情報科学シンポジウム」を年2回、計35回主催し、国際学会誌Journal of International Society of Life Information Science (Journal of ISLIS)を年2号定期発行し続けてきた。2002年には「潜在能力の科学国際シンポジウム」を、2004年には韓国ソウルで「Mind Body Science 国際会議」を主催した。2004年には単行本「潜在能力の科学」を発行した。第7回サイ会議が統合的スピリティスト大学,クリチバ,ブラジル,とISLISの共催にて,2011年8月にブラジル・クリチバ市にて開催された。この間不思議現象「潜在能力」の存在の科学的実証には多くの成果を挙げた。現在世界の11カ所に情報センターを、約15カ国に約230人の会員を有す。近年は、毎年3月は横浜国立大学にて大会を、毎夏主催の合宿の7回目は、2013年8月には富士山麓で開催する。
研究発表論文
  • 河野 貴美子, 坂本 政道, 世一 秀雄, 高木 治, 小久保 秀之, 山本 幹男
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 34-39
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    意識探究プログラムとして知られるヘミシンクは、左右の耳にわずかに異なる周波数の音を聞かせることにより、深くリラックスした状態を作り出し、通常と異なる意識状態に導くことが容易な方法とされている。著者らは、今まで様々な変性意識状態下の脳波を検討してきた。今回、5名のヘミシンクトレーナーの脳波計測からヘミシンク聴取による脳の変化を検討することを試みた。後頭部のα波平均振幅値は、セッション中に減少し、軽眠を思わせたが、各帯域含有率で、α帯域における比率が大きく減少していたわけではなく、通常の入眠時とは異なると思われた。β帯域含有率はフォーカスレベルF10とFl2で、交互に変化する様子が見られ、刺激音のうなり周波数との関係を示唆させた。左右脳波のコヒーレンス値が聴取時に大きくなる傾向が見られたが、セッション中に後頭から前頭にかけて位相同期的な瞑想様脳波が見られた被験者も複数おり、瞑想に近い状態を容易に実現することで、コヒーレンスが高くなっていることも考えられた。
  • 橋爪 秀一, 河野 貴美子, 小久保 秀之, 山本 幹男, 桂川 秀嗣, 鎌田 明彦, 渡辺 恒夫
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 40-44
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    咀嚼のストレス軽減効果を、心理生理学指標である皮膚伝道水準(SCL)と心拍(HR)とを用いて評価することを試みた。10名の大学生が被験者として参加し、先ずは3分間の安静の後、7分間の内田クレペリン検査及び4分間の暗算により、ストレスを負荷した。その後、咀嚼の有無条件でのガム摂取或いはコントロールとしての水摂取を5分間行った後、椅子に静かに座ることによる安静を10分間行った。RussellとLaniusの気分特性モデル(Russell and Lanius model of the affective quality)により解析した結果、咀嚼ありのガム摂取及び水摂取は、最初「興奮」をもたらすが、4分後には「リラックス」状態になった。更に、これら咀嚼ありガム摂取群及び水摂取群は、摂取後の10分間の安静により、「リラックス」レベルが更に高まった。一方、咀嚼無しのガム摂取群は、「興奮」状態を維持し、摂取中及びその後の10分間の安静においても「興奮」状態が持続した。最も高いストレス軽減効果を示したのは、咀嚼ありのガム摂取群であり、SCLに関しては咀嚼の有無により有意差が認められた。
  • 足達 義則, 寺尾 泰亮
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 45-51
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    良導絡の考えを用いたノイロメーターやAMIで体の状態を調べる診断方法が提案され、診療や治療に貢献している。これらは、手や足のツボでの電気伝導度を測っているが、測定された値そのものの日内変動や季節変動については、それほど重点が置かれていると思われない。本研究では、皮膚電位を手の労宮穴で測定し、季節変動の大きさを求めるとともに、変動が何に起因しているかを考察することにした。その結果、単に気温や気圧の変動だけでは説明できない特徴的な皮膚電位の季節変動が見られ、気温や気圧だけではない因子の存在の示唆を確認した。
  • 小久保 秀之, 薄井 孝子, 嶋原 兆子, 南 愛梨, 高木 治, 河野 貴美子, 山本 幹男
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 52-60
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    筆者らは2006年以来、白いぼキュウリ切片を生体センサとする非接触ヒーリングパワーの定量的研究を行っている。本稿では、筆者らの開発した蛍光測定法とガス測定法を用いて、ヒーリングに対する生体センサの応答を検討した。被験者は公募したヒーラー8名(男1名、女7名、平均年齢42.0歳)で、各ヒーラーとも2試行ずつ30分間の非接触ヒーリングを行った。ただし、第1試行と第2試行でヒーリング方法を変えるよう指示した。結果、ガスJ値と562nm蛍光J値は第1試行がJ_G=0.061、J_F=0.051であったのに対し、第2試行はJ_G=-0.096、J_F=-0.194となった(p=0.00037, p=0.002)。また、既報のデータと併せてセンサの反応パターンをクラスター分析した結果、判別的中率83%の判別関数が得られた。
  • 尾崎 真奈美
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 61-66
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    本稿は、従来のポジティブ心理学における限界を指摘し、超越的視点から幸福に関する理論と実証研究を紹介し、「与える喜びの心理学」としてポジティブ心理学第二世代を提言するものである。ポジティブ心理学は、個人の強みを強調し、弱みは克服して行くべきだという暗黙の前提に立っているように見られる。ここでは、まず宗教的文脈における究極の幸福モデルとして、弱さの中にある強さ、コントロールしないで明け渡すという態度について概観する。次に、臨床心理学における退行理論と、我々の311のPTG(トラウマ後の成長)研究に基づき、ネガティブさが成長に貢献するメカニズムを記述する。その後、向社会的行動が個人の幸福感を増進するという実証データと、大学授業内で実施している向社会的行動促進プログラムを紹介する。以上をふまえて、人間本来の性質である「与える喜び」の心理学を、ポジティブ心理学第二世代として提唱する。
  • いとう たけひこ, 飯島 有紀恵
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 67-72
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    The purpose of this study was to examine the essays written by children who experienced the Great East Japan Earthquake in order to clarify the characteristics of these essays and explore about the possibilities for posttraumatic growth (PTG) from the five factors in Posttraumatic Growth Inventory by Tedeschi & Calhoun (1996). Totally 161 essays written by school-aged children were extracted for text mining analysis. The average length of the essays was 601.9 characters and there were a total of 6,052 sentences. The total number of content words for all the essays analyzed was 39,415, and 6,465 words were retrieved. We see clearly in the children's essays the spiritual growth of these young people who had undergone such trauma during the Great East Japan Earthquake, including injuries and serious illness, the death of loved ones, and total disruption of their lives. From out of the various tragedies from the disaster, we see PTG clearly revealed.
  • 桂川 秀嗣, 山口 英俊, 五十嵐 悟
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 73-
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    2011年3月に起きた福島第一原子力発電所の過酷な事故によって大量の放射性物質が、野に山にまた市街地域に降り積もった。これら放射性物質は、除染しないかぎり、最終的には川に流れ出ると考えられる。 われわれは阿武隈川水系の流域に沿って川の水、土壌、堆積物などの試料の放射能測定を行った。 また、阿武隈川流域にあって、多くの支流が阿武隈川に合流しているA市では300数十箇所で土壌の汚染調査が実施されている。また、2年に渡って同じ場所での空間線量調査が行われた。これらの結果から見えてきたものは何か? さらにまた、いまだ福島市街地域に残る手付かずの自然について、福島小鳥の森の空間線量をGPSと連動させて詳細に測定した。そこでの野生生物への影響などを報告します。
  • 池川 明
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 74-
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    胎内記憶で語られる内容から、うまれることの意味を考察してみた。私たちがうまれる目的は「人の役に立つため」であり、そのためにうまれる場所、時間、両親を選んでくることが推定される。さらに流産、死産や障害を持つことさえも子どもの選択でうまれてくるらしい。この事から、私たちがこの世にうまれてくるのは、人の役に立つという目的のために最適なタイミングと状況を選んでいることが推測された。
  • 串田 剛, 河野 貴美子
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 75-
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    潜在意識の信念体系を変えて病気の軽快をはかるエネルギーヒーリングやスピリチュアルヒーリングは日本の医療の分野での社会的認知度は低い。前回のISLIS大会でもシータヒーリングを紹介し、被検者側の施術中脳波、前後の免疫学的データPOMSによる感情変化データの中間報告を行ったが、今回はさらに症例を重ねて安全性、危険性について検討し、統合医療への導入方法について考察したので報告する。
  • 内田 誠也, 亀井 勉, 山岡 淳, 菅野 久信, 新田 和男
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 76-81
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、エネルギー療法が脳血流にどのような影響を及ぼすかを、ウエアラブル光トポグラフィを用いて評価することである。エネルギー療法は岡田式浄化療法(OPT)であった。健康成人14名(44.1歳、SD11.3)を対象とし、岡田式浄化療法を施術したOPT実験(15分間)と施術を行わないplacebo実験(15分間)との変化の差を調べた。OPT実験における施術時間は5分間であった。計測については、22chウェアラブル光トポグラフィを用いて、前頭部の酸素化ヘモグロビンおよび脱酸素化ヘモグロビン、総ヘモグロビン量を計測した。その結果、左前頭部(15CH)におけるOPT実験の酸素化ヘモグロビン量が、Placebo実験の酸素化ヘモグロビン量より上昇する傾向にあった。またOPT実験脱酸素化ヘモグロビン量は、Placebo実験の脱酸素化ヘモグロビンより低下する傾向にあった。しかし、酸素化ヘモグロビンの上昇および脱酸素化ヘモグロビン減少の統計学的な有意な差は見られなかった。
  • 崔 舜翔, 亀井 勉, 小林 洋子
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 82-83
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    【目的】薬物を一切使わずに、気功入静法、刺絡療法と催眠療法の三者の同時導入により、摂食障害の諸症状の著しい改善が見られた一症例を報告する。【材料と方法】35歳、女性、幼児ごろより周りからのいじめ、未成年時の家出により、14歳から現在まで21年間摂食障害を患う。主な症状として、食事に対する恐怖心と罪悪感、人との外食や出勤時の食事ができず、仕事から帰宅すると暴食し、その自覚もなく、過食と嘔吐を繰り返す。また、20年以上の不眠症、左腹部の鈍痛感、呼吸困難に陥いたりする。鍼灸、整体、マッサージ、催眠療法、瞑想等各種治療法を試みたが、改善は得られなかった。2012年11月から、当院で気功入静法、刺絡療法と催眠療法と3つの組合せ治療を受ける。気功入静法は、徐々に時間を初回の15分から最長150分まで延ばし、呼吸法を行わずに、「人天合一、物我両忘」の虚無境界に入る方法を指導した。気功入静法のみを通じて摂食障害の要因ときっかけを探ることにした。刺絡療法は3回目以降から12正経の井穴に、自宅で週2~3回程度に行うように指導した。催眠療法は、3回目から1回約20分行い、気功入静法を実践するにつれて健康意識が自然に高まるという一般的な暗示を入れた。【結果】治療開始から今までの2ヶ月間計9回の治療(1回治療3時間)を経って、現在嘔吐はまだ多少あるものの、食事量が過食時の三分の一まで減り、上記の諸症状すべてが消え、著しい改善が認められた。【考察及び結論】中医理論では、喜・怒・思・憂・悲・恐・驚などの感情が行き過ぎると、陰陽のバランスの崩れ、気血の運行の乱れと臓腑の機能失調をもたらし、疾病を起こすとされる。本人が5回の指導と治療によって気功入静法をマスターできたために、気功入静による心理的障害の除去と健康増進の効果が現れたと考えられる。また、全身12経絡への刺絡療法によって自律神経と体性神経の異常亢進を抑制でき、そして、催眠療法によって健康意識が高まった。この三つの療法の相乗効果によって行き過ぎた感情が調整されたことが陰陽と気血及び臓腑の機能の改善につながり、結果的に摂食障害の諸症状の顕著な改善につながったと考えられる。
  • 橋元 慶男
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 84-85
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    近年、笑いがストレスを軽減したり、病態を改善するという実証研究が出されている。本研究は思考を伴う情動を捨象した笑いアクション自体の効果を20±0.45歳の大学生において検証した。暗算負荷によるストレスの軽減効果を笑いアクション群、軽度体操群、安静群の各20名で検討した。ストレス軽減効果は血圧、心拍数、唾液コルチゾール(生理指標)、POMS(心理指標)により判定した。ストレス軽減効果は分散分析で3群間に有意差があり、生理指標においても、心理指標においても笑いアクション群、軽体操群、安静群の順位であった。情動と独立に笑いアクションがストレスを軽減することを本研究は実証した。
特別講演
  • 渥美 和彦
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 86-
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    現代は、経済的にも、政治的にも、外交的にも混沌の状態といえる。これは、東西文明が衝突し、新しい文明が誕生する夜明けであるからである。  キリスト教を軸とする科学主義の西洋文明と人間と自然の共生を軸とする和の東洋文明との融和である。西洋医学と東洋医学の統合医療はこの所産である。  2009年3月11日の東日本大震災は、人間の価値観を変えるとともに、医療の在り方を変えることとなった。  治療中心の医療から、予防の医療へ、エネルギーを浪費する近代西洋医療からエコ医療へ、そして、自分の健康を自分で守るセルフケアへの変換である。これらは、今後の未来の医療の方向を指しているといえる。
大会長講演
  • 伊藤 公紀
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 87-
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    自由意思問題に関連する知見を整理する。1)数理論理学: 不完全性定理より、「人間の精神は、アルゴリズムで動くチューリングマシンよりも、無限に優れている」。2)神経生理学: 意図的行動では、「意図」に数百ms先だって、ニューロンに「準備活動」が生ずる。3)物理学的決定論: 意図や自由意思の発現には、量子論的効果の寄与が必須である。4)神学的決定論: 自由意思が存在するためには、人間は神性を持つ必要がある。5)無限集合論: 無限集合の「部分の集まりが全体を超える」などの特性が、ギリシャ正教における神の特性と対応する。これらの知見に基づき、総観的描像を探る。
会長講演
ミニシンポ:カオス、乱数、意識
  • 小久保 秀之, 小笠原 義仁, 清水 武, 石川 幹人
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 90-
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    小久保:このミニ・シンポでは、最近の意識研究でホットな話題となっている気鋭の研究者を招き、最先端の研究から見た「意識」や「世界観」について討論する。 小笠原:近代科学の祖と呼ばれるガリレオ=ガリレイにより「宇宙は数学の言葉で書かれている」という指摘がされて久しいが実際、近代科学は数学をその言語とする事により豊かな発展を遂げてきた。そして、その数学自身もガリレオ以来様々に豊かな発展を遂げている。なかでもトポロジーは、近代数学の体系における本質的な役割を果たす分野であると共に、定性的・構造的な手法として特徴的なものである。本研究は、このトポロジーを用いて「概念の形態」について議論する事を目的とする。具体的には、決定論、因果律、自由意志、不可逆性の問題に関連するPrimitive Chaosと呼ばれる概念を提案し、トポロジカルな観点からそれを探求する事により階層構造、粗視化、自己相似性、論理といった概念が得られる事を示す。 清水:物理乱数生成器(RNG)は、多くの人々の注意が集中する場所、または強い感情が喚起される場所で使用すると、生成した乱数ビットから得たカイ2乗値が統計的な偏りをみせることが知られている。話題提供では、世界意識プロジェクト(GCP)の主な成果から、最近のフィールドRNG実験で扱ってきた問題をいくつか紹介する。 石川:デカルトが物と心を分離して以来、自然科学(物の科学)が長足の進歩を遂げたのに対し、心の科学はそれほど発展していない。今日、自然科学は脳研究を介して、心を物の過程として説明しようとしている。こうした唯物論的な世界観に抗して、伝統的な心の世界を認めていく方向を探っていく。
ミニシンポ:死生観の教育と癒しの未来像
ワークショップ
  • 河野 秀海
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 98-
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    「森になる」は、樹木を植え自らが木となり森となって地球環境と子孫をまもろうと提唱する運動である。それは樹木葬と違い、埋葬にポイントがあるのではなく、墓碑の代わりに木を植えるというだけでもない。すなわち「森になる」は、環境保護を唱える前に環境に保護されてきたことをリマインドする仕組みであり、客体化された環境を主体化しなおす仕掛けであるともいえる。と同時にまた、人のためになることが、自分の大きな喜びであることを識る装置ともなる可能性がある。このように「森になる」運動は、自然との平和共存的実践にとどまらず、自己超越的気づきを促し、愛他的精神を鼓舞し、人生における高潔なあり方を促進すると期待される。さらに「死」が疎外された現在において、死について考えることは時にはあるが、自己の死を深く感じることは稀である。すなわち、かつて存在した生と死の循環が切れている現代にあって、「森になる」運動は、つながりを取り戻す契機ともなりうると考える。今回のワークショップでは、自らの死を擬似的に体験し、そこから世界を捉え直す機会を提供する。すなわち、自己の中で生と死の循環を取り戻し、死を見つめることによって生が解き放たれ、高い統合性が実現されると考える。このように、「森になる」運動は、「みどりの埋葬(Green Burial,)」という具体的な実践を通して、個人意識や宗教思想に新たな枠組みを付与しようとする精神運動とも言える。
一般発表
  • 飛谷 ユミ子
    原稿種別: 本文
    2013 年 31 巻 1 号 p. 99-106
    発行日: 2013/03/01
    公開日: 2018/12/11
    ジャーナル フリー
    筆者は、お母さん達に「根っこのはった子育て」を提唱している。それは子どもたちが20年後,大人に成長した時に世の中が決して明るいとは限らないからである。「根っこのはった子育て」,それは生きる強い力を身につける手助けをする事,言い換えると軟弱な大人ではなく、存在感のある子どもに育てることである。私たち人間は動物の一種であるため、動物の本能である母親の愛情(母性本能)によって、人間としての根っこを育てることが可能であると考えられる。本論文では、筆者の経験や今までの見地に基づき、母親に子供の成長期に合わせてどのように対応するのか,子どもと向き合うのかについて述べる。この人間としての根っこが育つことにより、結果として様々な高い能力や個性が育っていくと考えられる。
第35回生命情報科学シンポジウム
国際生命情報科学会 (ISLIS)
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