体外循環技術
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26 巻, 3 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • ―EPO, G-CSF, TPOの開発および作用メカニズム―
    鳥居 義史
    1999 年 26 巻 3 号 p. 85-92
    発行日: 1999/08/25
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 会田 治男, 関口 敦, 森田 高志, 樺澤 寛二, 笹川 繁, 吉田 譲, 大木 康則, 佐藤 智明, 見目 恭一, 片倉 健二郎, 朝野 ...
    1999 年 26 巻 3 号 p. 93-98
    発行日: 1999/08/25
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    【要旨】MICS手術の体外循環には,小口径のカニューレや経皮的なカニューレが用いられるため,強制脱血法の導入など若干のシステム変更が必要となる。今回当院でのシステムの特徴,操作法,コストなどを中心にMICS手術19例と通常の手術との比較検討を行った。当院のMICS手術システムの特徴は,遠心ポンプは使用せず,経皮的カニューレ法にて右頸静脈と大腿静脈から落差と壁吸引により,最低-50mmHgの陰圧で脱血し,酸素加血を大腿動脈にローラーポンプにて送血する方法である。操作法は通常の開心術時のポンプ操作とほぼ同様であるが,陰圧の程度をベント・吸引量に合わせ調整している。コスト面では経皮的カニューレ,心内貯血槽が通常の手術と比して増加となるが,遠心ポンプは不要となる。手術時間は216.4±31.3分,体外循環時間は105.8±23.3分で,通常の手術と比較し有意差はなかった。更に,特別なリスクもなく,患者には低侵襲かつ美容上効果が得られるうえ,早期回復の傾向も見られた。また遠心ポンプ使用時のMICS手術との有意差もなかった。本システムはコストの軽減ができ,また簡便かつ容易な操作はMICS手術を施行するうえで有用と考えられる。
  • 川脇 雄次, 穴井 博文, 宮本 伸二, 内田 雄三, 葉玉 哲生
    1999 年 26 巻 3 号 p. 99-103
    発行日: 1999/08/25
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    【要旨】脳分離体外循環に静脈血用リザーバー付多孔質膜型人工肺を用いて,操作性と安全性の優れた回路構成にすることを目的に,遠心ポンプ(Bio-pump)で人工肺へ圧設定をし,ローラーポンプで流量設定を行う方法について検討した。始めに人工肺(MAXIMA)に過度の陰圧および陽圧が生じないためのBio-pumpの回転数を求め,次に遠心ポンプの回転数1,500rpmと2,500rpmにおいて,ローラーポンプ0.5l/minおよび4.0l/minで溶血試験を行った。その結果1,500rpmの低回転では,ローラーポンプ0l/minの閉鎖時から4.0l/minで147mmHgから100mmHgと,過度な陽圧および陰圧を生じなかった。溶血量は,1,500rpm低回転群のローラーポンプ0.5l/minで0.24g/100l,4.0l/minで0.14g/100l,2,500rpm高回転群のローラーポンプ0.5l/minで0.42g/100l,4.0l/minで0.22g/100lで,Bio-pump 1,500rpm低回転群が溶血は軽度であった。本回路は,簡便で安全な脳分離体外循環として有用であると考られた。
  • 伊勢 英史, 近藤 智昭, 中村 直樹, 山村 明弘, 柳田 仁, 中村 光宏, 大村 光廣, 草川 均, 秦 紘
    1999 年 26 巻 3 号 p. 104-108
    発行日: 1999/08/25
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    【要旨】今回我々は, single-pump systemを用いた選択的脳分離体外循環として,送血回路部分に3組みのY字管を分岐させた簡単な回路を試作した。遠位弓部大動脈瘤2症例に対して,術中の脳保護目的でこの脳灌流法を施行した結果,術後の脳合併症や神経的合併症を起こすこともなく,両症例ともに術後23日目で軽快退院した。このことにより,今回使用した脳灌流法は,脳保護法のひとつとして有用であると考えられた。
  • 成田 安志, 樗木 等, 古川 浩二郎, 大西 裕幸, 武田 雄二
    1999 年 26 巻 3 号 p. 109-112
    発行日: 1999/08/25
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
    【要旨】今回我々は,大動脈内バルーンポンプ(IABP)のキンクトラブル例に対し,セントラルルーメンにガイドワイヤーを挿入し,継続使用可能であった症例を経験した。同症例は不安定狭心症の診断にてIABPを導入したが,約5時間後にキンクトラブルが原因で,カテーテルアラームが頻発し補助が困難となった。その後,循環動態が安定するまでの259時間,ガイドワイヤーを留置したまま継続使用した。この方法は,キンクトラブルに対しては有用な方法であったが,一度キンクしたIABPカテーテルを継続使用するため,ヘリウムガスの漏れには十分注意する必要がある。
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