【目的】消化吸収能が緩慢なパラチノースをおもな炭水化物とする糖質調整流動食 (インスロー) の長期摂取が,内臓脂肪量を減らすか否かについて検討した。
【対象と方法】肥満が気になるボランティア19名(男11名、女8名)を対象とした。インスロー1缶 (250mL:250kcal) の毎朝食時1日1回摂取を3ケ月間継続し,その前後と摂取終了後3ケ月に、腹部CTによる臍レベルの内臓脂肪測定とGTT+IRI, 糖・脂質の血液検査を実施した。
【結果】インスロー摂取によって体重, BMIに変化はなかったが、内臓脂肪は有意に減少した。GTT+IRIでは30分のIRI値が有意に低下し、HOMA-IRも有意に低下した。総コレステロール値もLDL/HDL比も有意に低下した。明らかな副作用は認めなかった。
【結論】糖質調整流動食 (インスロー) の長期摂取は内臓脂肪量を減少させることが明らかとなり、メタボリックシンドローム予備軍の抑制に役立つと期待される。
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