動物の循環器
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37 巻, 1 号
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原著
  • 山口 美知雄, Christina Naomi ALLALA, 栗田 徹, 良井 久, 薮 秀之, 小山 秀一, 廣瀬 昶, 内野 富弥
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    2004 年 37 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/03/10
    ジャーナル フリー
    長時間心電図により検出された犬の心室頻拍を解析し, 生命を左右する因子を検討した。多形性で持続性の心室頻拍は危険性が非常に高かった。心室頻拍全体の半数が死亡していることから, 本不整脈は早急に治療すべきものである。
  • 原田 拓真, 塩谷 元宏, 阿部 純子, 浜田 悦昌
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    2004 年 37 巻 1 号 p. 8-13
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/03/10
    ジャーナル フリー
    10~11カ月齢の健康なビーグル犬の雄14頭 (7.42~10.70kg), 雌12頭 (5.54~7.40kg) を用い, 無麻酔・懸垂位で標準肢誘導および胸部誘導 (CV5RL誘導) による心電図を同時記録し, II誘導および胸部誘導で記録される心電図波形についてQT間隔およびT波振幅を比較検討した。その結果, 1. 第II誘導では, 個体によりT波形状は陽性, 陰性, 二相性あるいは二峰性を示したが, CV5RL誘導では常に陽性の明瞭なT波が記録され, その振幅は第II誘導のT波振幅の1.7~7.5倍と大きかった, 2. CV5RL誘導で得られた心電図QT間隔の平均値は第II誘導で記録されたQT間隔の平均値に比し, 4 msec (第II誘導の平均QT間隔の約2%に相当) 長かったが, これはごく軽微な誘導間の差であると考えられた, 3. 標準肢誘導 (6誘導) と胸部誘導 (CV5RL誘導) を同時記録し, CV5RL誘導から得られるQT間隔を測定する方法は簡便であり, 同一動物での経時的QT間隔の比較あるいは他の動物とのQT間隔の比較において有用であると考えられた。
  • 高橋 希実, 嶋田 伸明, 町田 登
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    2004 年 37 巻 1 号 p. 14-21
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/03/10
    ジャーナル フリー
    マウス心臓の新生子期形態形成にかかわる因子について検討する目的で, 生後1,3,5,8,12,14,21および28日のC57BL/6マウス (各日齢3匹ずつ) の心臓を用いて, 形態計測ならびに細胞増殖とアポトーシスに関する免疫組織化学的検索を実施した。5-Bromo-2'-deoxyuridine (BrdU) の取り込みを指標とした心筋におけるDNA合成は, 生後5日までは頻繁に観察されたが (増殖相), 8日には急激に減少し, 21日以降はほとんど認められなくなった。この間, 左右心室のBrdU陽性細胞核数に差はみられず, 両心室における細胞増殖速度とその終了時期はおおむね一致していた。心筋細胞の肥大については心室壁単位面積当たりの総細胞核数の推移を指標に検討したが, 増殖相と同様, 両心室間に差は認められなかった。以上の結果から, C57BL/6マウス新生子期における心筋細胞の増殖・肥大態度は左右の心室でおおむね一致していることが明らかになった。一方, アポトーシスの発生は左心室, 右心室とも生後3日をピークに増加したが, 5~12日に急速に減少し, 12日以降はほとんど認められなくなった。また, 両心室間でアポトーシスの発生頻度に差はみられなかった。さらに, 左心室/右心室壁面積比が出生時からほぼ一定していたことから, C57BL/6マウスの心臓は出生時すでに左心室優位の形態を獲得しており, これまでにラット新生子で提唱されているアポトーシスによる左心室優位性の獲得はC57BL/6マウスでは確認されなかった。
  • 村上 隆之, 萩尾 光美, 上松 瑞穂, 清水 勝彦
    原稿種別: その他
    専門分野: その他
    2004 年 37 巻 1 号 p. 22-27
    発行日: 2004年
    公開日: 2005/03/10
    ジャーナル フリー
    心大血管奇形のウシ670例中4例 (0.6%) に心室中隔欠損を伴わない肺動脈狭窄を認めた。症例1~3は弁部肺動脈狭窄であった。これらの心臓では右半月弁と右肺動脈洞が低形成で, 弁輪が狭窄していた。症例3では右半月弁と中間半月弁との間の弁交連が融合していた。症例4は弁部, 弁上部および漏斗部肺動脈狭窄であった。この心臓では弁輪は狭窄し, 肺動脈幹と漏斗部が低形成であった。
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