動物の循環器
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44 巻, 2 号
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症例報告
  • 荒蒔 義隆, 千村 収一, 江口 徳洋, 南 毅生, 町田 登
    2011 年 44 巻 2 号 p. 33-40
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/01/15
    ジャーナル フリー
    巨大右心房を呈した2歳のゴールデン・レトリバーに心臓超音波検査および心臓カテーテル検査を実施したが,巨大右心房により右室流出路の描出が困難であった。確定診断するために,心臓CT検査を実施した。心臓CT検査は心拍数と同調させるように断層撮影を行うことで,3D構築が可能となり右室二腔症と診断できた。
  • 中宮 英次郎, 宮川 優一, 戸田 典子, 富永 芳信, 斉藤 るみ, 住吉 義和, 高橋 真理, 徳力 剛, 前澤 純也, 三原 貴洋, ...
    2011 年 44 巻 2 号 p. 41-47
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/01/15
    ジャーナル フリー
    2歳6カ月齢,去勢オスのノルウェージャン・フォレスト・キャットを各種検査に基づいて肥大型心筋症と診断し,エナラプリルの投与を開始した。第1357病日に左房の高度な拡大が見られたため,ダルテパリン療法を追加した。さらに,第1616病日に左房内に spontaneous echo contrast (SEC) が,そして第2155病日には左心耳内に血栓形成が認められた。本症例は第2229病日に死亡した。SECは拡大した左房内での血液うっ滞により生じ,ヒトでは心房内での血栓形成または血栓塞栓症の危険因子と考えられている。獣医学領域ではSECの臨床的意義に関する記載は極めて限られている。本症例はSECが確認されてから613日間生存したことから,血栓予防療法を含む心不全療法が的確に実施されれば,SECは必ずしも予後不良を示す所見ではないと考えられた。
文献紹介
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